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2011年11月21日

相対性理論の考察と未来の家族

先日、あらためて「時間」とは何かを考えてみる機会があった。
だが、今まで分かっているつもりだった時間だが、つきつめてみると実は奥が深くよく分からなくなってきた。

そもそも「時間」とは、いつからあるのだろう。
宇宙が誕生する前は、何もない無の世界だったといわれているので、ビッグバン直後に空間やエネルギーとともに時間も生まれたということになるらしい。
では、宇宙が誕生してから137億年のあいだ、時間は常に等しく進んできたのだろうか。実は、そうでもないらしい。

アインシュタインが1905年に発表した特殊相対性理論によると、速く動いている人の時間は、止まっている人の時間よりもゆっくり流れている。
もしも、光に限りなく近いスピードで宇宙を進むロケットに乗ったとすると、ロケットの中の1年は地球上では何十年も経過してしまっていることになるというのだ。
この理論は、私たちの普段の生活とかけ離れているようだが、実は多くの人が体験している。
たとえば、時速300kmの新幹線で博多まで行ったとすると、博多で暮らしている人とは違う未来へタイムトラベルしたことになる。
つまり特殊相対性理論により新幹線で移動している間は僅かであるが時間がゆっくり進むからだ。
そうは言っても、10億分の1秒の未来世界なので実感することは全くできないのだが…。
当然、飛行機に乗って移動したときは、新幹線のときより少し先の未来へ行くことになる。

私は、仕事柄飛行機や新幹線をよく利用する。
移動の間は、座って本を読むか、うたた寝をするかのどちらかだ。だから体力はそれほど使わない。
それなのに僅か数時間の移動の割には、なんともいえない疲労感に襲われるので不思議に思っていた。
でも、次回からは、未来へのタイムトラベルをしたための疲労ということにしよう。
そう思うことで気持ちがワクワクして疲れが吹き飛ぶような気がするからだ。
特に家路につくときは効果てきめんのはずだ。
未来の家族に会えるのだから。

2011年11月10日

秋岡芳夫展

 心待ちにしていた「秋岡芳夫展」。
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秋岡さんの名前は、創刊当時の「科学の付録」のデザインで大変お世話になった方としてよく知っていた。
当初は個人的な立場で企画に参画してくれたが、しばらくして秋岡さんが仲間と作った、戦後日本の工業デザインの草分け的な事務所「KAK」にお願いしていた。
残念なことに、私が「1年のかがく」の編集長として付録の企画に携わったときには、秋岡さんはKAKを去られていたため、仕事をご一緒する機会には恵まれなかった。
ただ、その後も仕事関係の人から度々秋岡さんの話は聞いていたし、その頃観たNHKの番組で「科学の付録」を手に持って熱っぽく語られている姿は強く印象に残っている。
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目黒区美術館の方が今回の展示企画の相談に来られたのは、1年ほど前のことだった。
集めた資料を基に、熱心に話される様子は非常に好感が持てた。
説明を聞くうちに自分の中の秋岡像がどんどん膨らみ、
「何と多才な人なんだろう。仕事をこれほどまでに楽しんだ人は、そういないだろう」
と感じた。秋岡さんに直にお話を聞いてみたいと心底思った。
ただ、14年前に他界されているので、お会いすることは叶わない。
作品を通して、または使った道具を通して、少しでも秋岡芳夫という人を肌で感じられればと、当社に保管していた秋岡さんデザインの付録や資料などをお貸しすることにした。
館に入ってすぐ目に飛び込んできたのは、晩年取り組んだ、「スーパー竹とんぼ」の作品群だ。
生涯制作した竹とんぼは、5000種類を越える。
その中から今回千数百もの作品が展示してある。
それらはウイスキーのビンに無造作に刺されている。
しかし、そのビンには秘密があった。
秋岡さんはお酒をこよなく愛し、しかも理科の実験器具に似たビンも大好きだったのだ。
だからこのビンは、秋岡さんが竹とんぼを作りながら飲み干したウイスキーのビンなのである。
この展示を見ただけでも、少し秋岡さんの人となりに近づけたような気がする。
また、仕事部屋も再現されている。愛用の机も道具も本物だ。
一気に秋岡ワールドへ入り込む展示構成になっている。

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2階へ行くと、「科学の付録」をはじめラジオ、カメラ、バイク、ジューサーなどの工業デザインを始め、童話の挿絵、ワークブックの装丁、紙工作など、その多彩な才能が垣間見える展示物が並んでいる。
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商品としては世に出なかったが、学研の学習机の企画もある。
子どもの心や身体の発達段階を克明に研究し、子どもが活き活きと使いやすい学習机を考案している。
それは現在でも色あせることのない斬新かつ機能美溢れるデザインである。
単なる仕事ではなく、自身が楽しんで作ったことが伝わってくる。

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秋岡さんを表して
「子供のための大人であり、大人のための子供でもある」
と展示パネルにあったが、まさに言い得て妙である。
そして
「楽しくなければ仕事ではない。楽しい仕事でなければしない」
とした仕事へ取り組む姿勢は、うらやましくもあり、少しだけ自分にもオーバーラップする部分を感じた。
この展覧会は、ものづくりの素晴らしさと厳しさを再認識させてもらえた。
会期はほぼ2ヶ月あるので、しばらくしたらまた秋岡ワールドへ行ってみようと思う。
ただし、元気がみなぎって絶好調のときか、
落ち込んでどうしようもないときのどちらかにしようと思う。
そのほうが、次へのステップに弾みがつきそうだから。