子どもの広場北陸・関東合同分科会
参加校担当先生方からの強いご希望により、北陸地区・関東地区合同の分科会が開催し、今期子どもの広場プロジェクトの反省などを行いました。
■日時:2001年2月3日
■場所:(株)学習研究社
■出席者:
「参加校」
窪田のり子:浦安市立富岡小学校教諭
神田重信:横浜市立元街小学校教諭
横山美明:横浜市立飯田北小学校教諭
山口恭史:横浜市立高舟台小学校教諭
竹林保博:福井県吉田郡御陵小学校
清水和久:石川県金沢市立扇台小学校
白江 勉:富山県砺波市立出町小学校
向出 章:石川県小松市立矢田野小学校
小林泰浩:福井県大野市上庄中学校
林 秀次:富山県福光町立吉江中学校
杉本理美:富山県福野町立福野小学校
「スタッフ」
中川一史:金沢大学教育学部教育実践総合センター(主査)
加藤隆弘:金沢大学教育学部教育実践総合センター(学習支援部会委員)
新谷 隆:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(システム運営部会委員)
甲斐和浩:福井県教育研究所(システム運営部会委員)
水田明子:モデレータ
山崎由美子:モデレータ
庄司圭一:金沢大学大学院
三宅丈夫:(株)学研(事務局)
栗山 健:(株)学研(事務局)
小林美保:メディアキッズ(事務局)
■議事録
1.実践校自己紹介と実践活動について簡単に報告
オンライン上ではやり取りがあったものの、北陸・関東地区の実践参加校の担当教師同士が実際に顔をあわせる機会は初めてであったため、簡単な自己紹介と今期の活動概要を話していただきました。
【竹林先生:御陵小】
-生徒150人中、総合学習の交流グループの4人にアクセスIDを発行し取り組んできた。
-今現在のID発行数は20。
-玉ねぎを介した交流活動
先生のオフライン作戦会議を有効に利用できた
玉ねぎを実際にプレゼントできた
その後の活動に広がりがみれた
スタッフのみなさんの協力で活動に深まりがみられた
玉ねぎ交流は3学期も続けていきたい(w/出町小、扇台小、飯田北小)
【向出先生:矢田野小】
-子どもたちの自主性にまかせて参加させてみたが、ネット上のコミュニティーは初めての経験であるにもかかわらず活発な発言がみられた。
-学びゾーンより、出会いゾーンの方が利用しやすいのか、男の子は「ゲーム」、女の子は「動物」の部屋に発言が集中した。
-カード交換のメール
カード交換しよう!という子どもの書き込みに教師が気付き削除した。 最初子どもは気が付かなかったが、ヘルプ欄のルールに、してはいけない事として記してあるのに気付く。
そのうち、とくに教師側でルールを言わなくとも、だんだんと子ども自身が、ルールというものがあるんだな、ということに気付きはじめた。
そのことで、相手やメールの内容を意識しだすようになった。
-顔がみたい
頻繁にメール交換するようになり、相手の顔が見たいという要求が出るようになった。
TV会議を機に、相手校(扇台小)に意識的にアプローチメールを出すようになった。
【山口先生:高舟台小】
-途中参加だったため、まだ活発な活動とまではいかなかった。
-まともに使えるマシンが5.6台。その1台を子どもの広場用に使いまわしした。
学校現場で環境を整えてやる必要性を感じる。
-6年生にだけよびかけ、自由参加とした。24名がID登録。10名は家で、15名は学校でやっている。
-授業での活用はまだないが、休み時間にグループ交代でアクセスしている。
-学びゾーンへの書き込みはまだだが、出会いの「スポーツ」「動物」が好きなようだ。
-ちょっとした問題
子ども本人には悪気はないのだが、前に使っていた子の後そのまま書き込んでしまうため、結果、他人のIDでアクセスしてしまった、ということがあった。
終わり、を明確に出来ないか?ログアウトしたことが明確に出来ないか?
【清水先生:扇台小】
-4、5年生を中心に200人がID登録。
-IDをローマ字フルネームとしたため、最初ログイン時のID入力を教えるのに苦労した。
-みんなが見てるフォーラムであっても、気の合った2人同士のやり取りになってしまうこともあった。
-ちょっとした不愉快メールを削除したが、ログが残っており、そのログからまた問題になってしまうこともあった。
困ったメールはただ単に削除さえすればいい、というものではない。
-休み時間、朝の時間にマシンを解放し、自宅からのアクセスも認めた。
-子どもの広場は、相手がいることで、文字入力の練習の場としてより効果があったと思う。
-テレビ会議(出町小)
-学びゾーンはしんどい?
総合学習で既に学んだことを教えてあげれば?と振ってはみたものの、学習が終わってしまうと、子どもたちの興味もうせてしまうのか、なかなか学びゾーンでの展開につながらなかった。
-先生のIDに「○○先生」と表示されてしまうのは、ちょっと堅い?
【横山先生:飯田北小】
-5年生1クラス単級の30名がID登録
-4年生でメールをやりはじめ、クラスかえなしの持ち上がりなので、導入はそう難しくなかった。
-御陵小との玉ねぎ交流、出町小との交流による親子レクやうどんづくり。
-世界の米料理
味が伝わらない。テレビ会議を有効に利用できたらいいかとも思う。
-交流の楽しさ、というものを教師も子どもも感じることができた。
【神田先生:元街小】
-授業とのなかなかからめなかった。
-他学校と授業予定があわせられなかったためか、提案したものの、なかなか交流校があらわれなかった。
-モデレータスタッフの力を借りれたことが、とてもよかった。
-外国の子がいる学校、クラスで、国際交流を話題にやりとりできないか?→国際交流って何?
【白江先生:出町小】
-今期子どもの広場において、モデレータスタッフの存在など、人の暖かみを教師も子どもも実感することができた。
-4年2クラス、5年2クラス、6年1クラスがID登録したが、同学校内での教師同士の打合せが出来ず、結局6年はほどんど参加することなく終わってしまいそう。
-教師のかかわり
学校間の交流サイトといえども、基本はその学校の教師がいかに子どもたちに、子どもたちの書き込みに関わっていけるか、が重要なことでああると思う。
-スタッフとのかかわり
子どもをいかに乗せるか(乗り遅れると途中から入るのは大変)は、教師だけでは見とれないこともあり、その場合のモデレータスタッフの存在はとても心強かった。
-ふるさと自慢、米作りの部屋を中心に活動していった。
-子どもどおしでネチケットを話し合う
ネット上のやりとりをしていくうちに、子どもどおしでもネチケットについて話し合ったり、学んだりしてきた。
節目節目に、子どもの側で考えさせる場を提供することも大切であろう。
そうやって取り上げることで、さらに乗ってくる子も出てくる。
-問題点
出席番号でIDをつくったため、簡単に子どもに分かってしまい、人のIDで入る子がいた。
【林先生:吉江中】
-小学生が既に入っている部屋に、途中から中学生は入りにくい。
-中学生はどうしても文章を考えたり、対応しようと一生懸命になりすぎてしまい、小学生のように気負い無くおしゃべりするようにはいかないのかもしれない。
-しかし、話題が共有できるものであれば、実際に合ったときよりも、ネット上の方が交流しやすいのかもしれない。
-中学は時間がくぎられ、担任も付っきりでいることができないので、担当が全子どもたちに責任もってサポートしてあげることができない。
-環境の部屋で英語の文書を出した子がいた。レスをもらって大喜び、その後も返事を書こうと思っていたようだったが、結局時間的に難しく、終わってしまった。きっかけはあったが、発展に結びつかなかったのが残念。
-以前福野小と平和のねたでテレビ会議をやったことがある。会議室ができれば、それをきっかけに交流できるかも。(出来そうな学校 出町小6年、扇台6年)
-小学校と交流できる場があるということで、ちがった視点をもつことができる。
【窪田先生:富岡小】
-広く学校全体に広げたいというおもいから、学年全部にID発行したが、反対にやりにくく、学年として参加できなかった。
担当以外の先生がオフライン作戦会議へ参加できない、などの理由による。
-パソコンの場所が遠く、順番使用制になってしまったため、子どもたちが気軽に参加できる体制ではなかった。
-昨年度は、子どもの広場での川の交流を総合学習に結び付けることができたが、今年度は生かすことができなかった。
-乗りきれなかった理由
昨年度の子どもの広場を利用していた子どもが卒業してしまった。
年度と年度の間に長期の「切れ」があり、子どもたちの興味が失われてしまった。
半年ほどの空白期間の後で、また同じことをやるのかな?という疑問が子どもの側からも出た。
-自宅からのアクセスもできるということで、かなりの子がやっていた。
-浦安市でやっているネットよりも遥かに使いやすいネットである。
【小林先生:上庄中】
-6人ほどにIDを発行。
-中学校、それも中3がメインだったので、小学校との会話が噛み合わないのは明らかだったが、それではどうしよう?と子どもたち自身が話し合いをしていた。
-家からもアクセスできるということは中学生にとってはとても便利であった。
-中学生はインターフェースについてはあまりうるさくない。あるものをそのまま受け入れるようだ。
-やはり中学生の場合、話題中心型になってしまう。一緒に何かの交流学習をするということは難しいのかもしれない。
2.学習支援部会・モデレータから
【甲斐先生】
-前赴任校で、コンピュータネットワークを学校に浸透させていくためにはいかにあるべきかを考え、2カ年で様子を見ることにした。
あるクラスで、ネットワークを使った交流を十分に行い、次年度クラス替えを機に他のクラスに広がっていくことを期待した。前年度にネットワークに十分親しんだ子供たちが中心となって、各クラスに輪が広がっていくだろうという気持ちがあったが、結果的には思惑通りには行かなかった。しかし、以下のような示唆を得ることができた。
・教師の役割
子どもたちが何に興味を抱き、何をしたいと思っているか、普段接している教師が子どもたちの要望をくみとり、ネット上での学習活動につなげられるような仕掛けを日常的にすることが大切。
・モデレータの重要性
学校間交流といえども、つなぎ役は先生である。子どもたちは先生を通してネットワークの中をみている。しかし、先生-子どもだけのつながりだけでは、学年が変わったことで担任がネットワークに対して消極的になると、学校と学校を結ぶものがなくなってしまい、結局は交流がとぎれてしまう。そんな時に、教師もふくめたネットワークの参加者全員がモデレータという体制で、子どもたちの活動をみとってあげることが必要。
・先生方のオフライン会議の必要性
【山崎さん、水田さん】
-先生方とモデレータとの間の連絡もオンライン上だけでなく、オフラインを組み合わせることで、より密な作戦会議ができる。
-先生方ひとりひとりも、モデレータなのだという意識を大切にしていただきたい。
-子どもの広場のフォーラムを通して、子どもたちにいろいろなことを体験させてあげたい。
-体験していく上で、どうしてそういうルールができているのかを更に身を持って実感してほしいし、そういうことをじっくり考える場を提供してほしい。
-モデレータとして、全員の子どものメールにレスがつけられなく、淋しいおもいをさせてしまったのではないか、と心苦しい。
-学校間の温度差、技術差、タイミングをどううめていくか、、、モデレータも学校の取り組みを把握することで、一つの助けになるのではないか。
-大人でも楽しいとおもえるようなフォーラムをつくりあげていきたい。
【加藤先生】
-相手の学校と同じ目的意識を持つ、その目的が子どもにとて必要だという合意をどうやってとるか、、、を考えるのが先生の役目
-ネットワーク上でその目的を取り扱う必要性を、どうやって他の先生に伝えるか。
-ただネットワーク上で遊ばせるたけでなく、どういう「ねらい」があるのかを学習を始める前に考える。
-教師の側で、学びということの面白い部分をどう子どもたちに示していくか。
-時には能動的な動きも必要。
-活動を続けていけば馴染みの学校ができ、あそこと関わってるからこれができる、とういうかかわりかたもできるのではないか。
3.実践活動における今後の課題
学校全体に広げるにはどうしたらいいか
出会いゾーン・学びゾーン間の温度差、学校間の温度差、技術差、タイミングをどう克服していくか
4.プロジェクトにおける今後課題や要望
-運営体制を事前にきちっと話し合ってきめるべき
-参加校を増やすにあたっても、闇雲に募集するのではなく、ある程度フィルターを通すべきではないか
-学校を増やすなら、あえる距離の学校をふやしていくのはどうか
-地域ごとに核となるプロジューサー的な立場の人が必要ではないか
-先生方だけのオフライン作戦会議でなく、子どもたちもできないか
-年に2回ほどテレビ会議を利用した作戦会議でもいいかも
-交流校だけの閉じられた場だけでなく、一部外部との交流窓口があればいい
-学校でもっているさまざまなコンテンツをひきだせるところにおいておくのはどうか
5.こんな部屋がほしい
-本
-子ども作戦会議室
-平和
6.プロジェクトへの今後の期待
ほとんどの学校で、本プロジェクト子どもの広場が継続することを希望していた。
以上、