ヨーロッパの西部,
大西洋・
イギリス海峡・
地中海にのぞむ国。EU(ECの後身)の中心国。
政体は
共和政(制)で,元首は
大統領。首都
パリ。
面積:55.2万km
2,人口:6050万。
〔国名の由来〕 5
世紀末にゲルマン
系フランク族が
フランク王国を
建設したことによる。
〔国旗の由来〕 フランス革命軍が帽子につけた色による。赤と青はパリの色,白はブルボン王家の色といわれた。青は自由,白は平等,赤は
博愛をあらわす。
〔自然のようす〕 東部と南部には,
アルプス山脈・中央高地・
ピレネー山脈などの山地・高地があり,北部と西部にフランス平原が広がる。したがって,おもな川は北や西へ流れる。
気候は,
温暖湿潤な北部の
西岸海洋性気候と,夏に
乾燥する南部の
地中海性気候に分けられる。
〔あゆみ〕 5
世紀末にフランク族が王国をつくったが,9
世紀には3つに分かれ,その後も王朝の交代や
分裂の
歴史が長くつづいた。この間に,
ベルサイユ宮殿をつくった
ルイ14世がヨーロッパに
権力をふるった時代(1661〜1715年)もあったが,1789年大
革命がおこって,
王政から
共和政になった。
以後,
ナポレオン1世*の
帝政時代などもあり,
政治のしくみは
複雑にかわったが,18
世紀から20
世紀初期までのフランスは,海外に
植民地を
獲得するなどして,
政治や文化のうえで世界の大国となった。
〔芸術・文化の国〕 ゆたかな
芸術感覚をもつフランス人は,
美術・音楽・文学などにすぐれた文化
遺産を多くのこしてきた。首都パリには,
ルーブル美術館・エッフェル
塔・
凱旋門・
ノートルダム寺院など
芸術的に
価値ある
建物や
美術品が
豊富であり,
観光や絵画・
服飾の勉強におとずれる外国人が多い。
〔EU最大の農業国〕 フランスは,
EU*はもちろんヨーロッパでも
最大の農業国で,EU
諸国への
食料の大
供給地となっている。北部
低地は
機械化された大
規模経営が多く,小麦・大麦・
テンサイなどを
生産し,地中海
沿岸では
果実・
野菜・花などが
栽培される。
全国的にブドウの
生産がさかんで,ワインは
重要な
輸出品の1つである。
牧畜もさかんで,
乳製品の
生産も多い。工業
生産はヨーロッパでは
ドイツに次いで第2
位。東部で
鉄鉱石と石炭を
産するが,地下
資源は
比較的少ない。パリの
総合工業
地域をはじめ,北東部に
繊維工業,東部に
鉄鋼業が古くから
発達したが,近年は
輸入原料の
利用がふえ,
マルセイユや
ドーバー海峡沿岸などの
臨海地域に重化学工業が
発達している。
醸造工業はフランスの
特色ある工業。

小麦の
生産量はEU全体の
約30%をしめ,その
約40%が
輸出される。
〔日本との関係〕 日本とフランスの
貿易は,ヨーロッパ
諸国の中ではドイツ・イギリスに次いでいるが,むしろ文化や人の交流に
特色がある。

1953(昭和28)年に
日仏文化
協定がむすばれて,これまでに,多くの研究者・
教師・学生・
芸術家などの
交換が行われてきた。