知っているようで知らない、知らないようでやっぱり知らない科学のキーワードを、ニュースの中から選びました。友だちにちょっぴり差をつけ、先生にも思わずじまんしたくなる科学の用語集だよ!
燃える氷があるって、ほんとう?
深海底に眠る未来のエネルギー!?
日本の政府は、企業や大学などと協力して「メタンハイドレート」を生産することを決めました。石油や石炭がほとんどとれない日本で、海底の下にあるメタンハイドレートは、国内でとれるエネルギーとして期待されています。
イラスト=ウメゴロー
みどり先生! 燃える氷があるってほんとうでありますですか?
あっしも聞いたことがあるでやんす。
なんでも、深い海の底の地層の下にあるでやんすよね。
ふたりとも、よく知っているわね。
「燃える氷」と呼ばれるのは、「メタンハイドレート」のことです。
メタンハイドレートは、日本の近くの水深 500メートル以上の海底の地層の下や、南極や北極の近くのこおった大地の下で見つかっています。
メタンハイドレートは、氷なのでありますですか?
メタンハイドレートは、「燃える氷」と呼ばれていますが、じつは、氷ではありません。
深い海底の地層の下や、こおった大地の下は、冷たいだけではなく、まわりから押される力(圧力)がとても大きいところです。
温度が低く、圧力が大きいところでは、水をつくるつぶ(分子)が、メタンをかこんで固まってしまうの。
見た目が、氷のようだから「燃える氷」と呼ばれているのよ。
氷のように見えて、氷ではないのでありますね。
でも氷も水も、ふつうは燃えないでやんす。
なにが燃えるでやんすか?
水の分子にかこまれたメタンが燃えるのよ。
私たちがふだん家で使うガスも、約90%がメタンでできています。
また、火力発電所でも、利用されているのよ。
メタンハイドレートに火を近づけると、メタンが燃えて、水だけが残るので、氷が燃えているように見えるの。
メタンハイドレートからは、どれくらいのメタンがとれるでありますですか?
メタンハイドレートには、その大きさの約170倍ほどのメタンがとじこめられています。
国内にあるメタンハイドレートからは、現在燃料として使っている天然ガスの約100年分のメタンがとれると考えられているわ。
石油や石炭があまりとれない日本には、とても重要な資源です。
それにメタンは、石油や石炭より、燃やしたときに出る、二酸化炭素の量が少ないといわれているの。
すごいでやんす!!
地球温暖化の原因のひとつといわれている
二酸化炭素を出す量をへらせるでやんすね!!
なら、メタンハイドレートをとかして、どんどん使うであります!!
そうしたいところだけど、メタンハイドレートは、かんたんには使えないの。
どうしてでありますか!?
深い海底の地層の下にあるため、とるのが大変ということもありますが、メタンハイドレートをとることで、海底の地形が変わってしまう可能性があります。
またメタン自体にも、二酸化炭素と同じように熱を吸収して温度を上げる温室効果があります。
ですからメタンハイドレートをたくさんとかして、メタンがたくさん空気にまざると、地球上の温度がもっと上がってしまうかもしれないわ。
メタンハイドレートをとると、どういうことがおこるか、いろいろな変化に注意しながら生産しなくてはならないの。
そうだったんでありますか。
なんでも注意深く進めなければならないですね。
深い海底の地層の下にあるメタンハイドレートをどうやってとるか、海の中のことや地球環境のこともふくめて、いろいろな人が協力して研究しているんです。
メタンハイドレートをとるのは大変でも、深海に眠る新しいエネルギーなんてロマンであります!
自分も何かいい方法を考えるでありますよ!
番長! かっこいいでやんす!
あっしも協力するでやんす!
関連リンク
メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアムのページ・・・『キッズページ』や『メタンハイドレートの解説』のページでは、よりくわしい説明がのっているよ!
日時: 2009年7月29日 11:00 | パーマリンク
