知っているようで知らない、知らないようでやっぱり知らない科学のキーワードを、ニュースの中から選びました。友だちにちょっぴり差をつけ、先生にも思わずじまんしたくなる科学の用語集だよ!
正しい傷の治し方!
湿潤療法を学ぶ!!
今までけがをしたら、消毒して乾燥させて傷を治してきました。しかし軽いケガの場合、消毒や乾燥をさせずに、洗ったあと傷が乾かないようにおおっておくだけで、傷がきれいに治ることがわかっています。これを湿潤療法(モイストヒーリング)といいます。
イラスト=ウメゴロー
けん坊、どうしたの? そのけが!
そこで、転んでしまったでやんす〜
痛いでやんすよ〜
けん坊! 大丈夫でありますですか!
早く、傷を見せてちょうだい。
どれどれ…軽いすり傷みたいね。よかったわ。
水道の水を使って傷についたごみをとって、きれいにしましょうね。
軽いすり傷でありますか。
たいしたけがじゃなくて、よかったでありますよ!
はやく、乾かして消毒して、ばんそうこうをはるであります!
あら、傷は乾かさなくてもいいのよ。
え! 乾かさないで大丈夫なんでやんすか?
そうであります!
それに乾かさないと、傷がずっとジクジクしていて治りずらそうでありますよ?
そうね。今までは、けがをした時、なるべく乾かして治した方が良いと考えられてきたの。
でも、わたしたちは自分で自分を治す力をもともと持っているんです。
そして、その力を使うためには、乾燥しているよりも湿っている方が良いということがわかっています。
それに、傷をガーゼでおおっていたら、はがすとき傷にくっついて痛いことはなかった?
そういえば! かさぶたができていて、ガーゼやばんそうこうをはがすときに、また血が出ることがあるであります!
何度も痛い思いをするのは、いやでやんすよ〜
それも解決できるのが、湿潤療法なのよ。
湿潤療法?
湿潤療法は、モイストヒーリングともいって、傷を乾かさないで、湿らせたままで傷を治すことです。
けがをしたときに、傷口から出てくる液体(体液)のことを「しんしゅつ液」といって、新しいひふをつくるのを助ける働きがあります。
ばい菌や砂などの汚れを水できれいに洗い流してから、その「しんしゅつ液」が乾かないように、傷の部分をおおっておけば、「しんしゅつ液」が働きやすくなって、傷を早く治すことができるのよ。
傷をきれいにして、おおっておくだけでありますか!
そうなの。湿潤療法では、今までの、乾燥してかさぶたをつくる傷の治し方よりも、痛みが少なく、傷が早く、きれいに治ることが確かめられているわ。
いいことだらけでやんすね!
自分がけがをしたら、湿潤療法で傷を治すでありますです!
でもまず、けがをしたら傷をよく見てね。
カッターや包丁で切ってしまった、傷口が直線的で浅いものや軽いすり傷、軽いやけどなら、家庭でも湿潤療法用につくられたばんそうこうなどで治療ができるわ。
けれど、傷口がギザギザなもの、何かが刺さった傷、ごみが入ってしまってとれない傷、血が止まらない傷、動物にかまれた傷、大きなやけど、大きな傷、深い傷などは必ず病院へ行って、お医者さんに見てもらわないとダメよ。
ちゃんとまわりの大人に、傷を見せるでありますね。
そうよ。それに家庭で傷を治す場合も、ばんそうこうを取りかえるときに、また傷を水道水でよくあらって、はれたり、うみが出たりしていないか、痛くないか、においがないかなど変わったところがないか見ることも大事よ。
もし何かあったら、病院へ行ってね。
けん坊の傷は、自分が見るでありますよ!
番長! ありがとうでやんす〜!!
関連リンク
NPO法人 創傷治癒センター・・・傷についてもっと詳しく「湿潤創傷治癒」のページ。湿潤療法がどのようにしてできたのか、くわしく紹介しているよ。
正しいキズケア推進委員会のページ・・・モイストヒーリング(湿潤療法)って何?のページ。湿潤療法のほかにも、傷や傷の治し方についてくわしく紹介しているよ。
日時: 2009年9月14日 17:00 | パーマリンク
