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10月10日、日本生まれの最後のトキ「キン」が息絶えた。純粋な日本のトキが「絶滅」したんだ。今地球上では、開発や環境の変化で数が減り、やがて地球上からいなくなってしまう、そんな動物たちが増えている。どうして絶滅してるんだろう。生物を絶滅しないようにするってことは、どういうことなんだろう。 |
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| 死亡した日本産最後のトキ「キン」(出典=佐渡トキ保護センター) |
日本生まれの「トキ」がいなくなった
10月10日、佐渡で飼育されていたトキ「キン」が、死んでしまった。
トキは、サギに似た白い美しい鳥で、「ニッポニア・ニッポン」という学名を持っている。昔は日本じゅうに住んでいて、水田にいる小動物を食べて静かに暮らしていた。しかし、明治時代ころから、羽毛がキレイだとか、肉がおいしいってこととかでかたっぱしから捕まえられ(乱獲)、また住むところも開発の結果人間にうばわれて、あっという間にいなくなってしまった。1981年に最後の5羽がとらえられ、人の手で増やそうとしたけど、結局できなかった。「佐渡トキ保護センター」では今中国生まれのトキが育てられていて、数が増えた時点でまた日本の自然に戻す計画もあるけど、「日本のトキ」はもういない。
ある種類の生物がいなくなってしまうこと、これを「絶滅」っていう。絶滅した生物、というと、約6500万年前に絶滅してしまった恐竜たちのことを思い出す人が多いと思うけど、今とりあげているのは、人間と同じ時代に生きてきた生物たちの絶滅だ。
トキはあまり実感がわかないと思うけど、メダカはどうかな?「メダカの学校」の歌なら知ってるよね。ちょっと前までそのへんの川にいくらでもいた小さな魚なんだけど、今はほとんどいなくなってしまって、絶滅の危険があるっていわれている。これを聞いてびっくりする大人も多いかも知れないね。
絶滅の危険のある動物のリスト、レッドデータブック
地球上には、3000万種類以上ともいわれる、ものすごくたくさんの種類の生物が生きている。身の回りだけみても、ペットになる犬や猫や、電線にとまっているスズメやカラス、庭でみかける昆虫たち、おいしげる植物などと、生物にあふれているよね。いろんな自然環境に、たくさんの種類の生物が生きている。これを「生物多様性」って呼んでるんだけど、その「多様性」が今おかしくなってるってこと。それをどうにかしようと、1966年、IUCN(国際自然保護連合)が、どこの、どんな生物たちがどれくらい絶滅の危険があるのか、ランク別に分類して本にした。それを「レッドデータブック」っていう。すでに絶滅してしまった、野生にはいなくて人間の保護の下でしか生きていない(トキがそう)、保護をしないといずれ絶滅してしまう、などレベルを分けて、どの生物に気を付けたらいいのか、めやすにできるようにしたものだ。国や地域や、生物の種類別にも、レッドデータブックにあたるものがまとめられている。日本では、環境省が『日本の絶滅のおそれのある野生生物』を出している。これを見ると、1991年版では229種だった「絶滅のおそれの高い種」が、2000年版では668種に増えていることがわかる。沖縄県など、貴重な生物が多いところのレッドデータブックを見ると、日本ってこんなに生物がいるんだ、とあらためて感心し、なんとかしなくちゃ、という気持ちにさせられるよ。
なぜ絶滅しちゃった?「人間」のしたこと、していること
絶滅してしまったニホンオオカミ
(出典=学研キッズキャンパス レッドデータアニマルズ)
今、なぜ生物はどんどん絶滅してるんだろう。トキの話でも出たように、ほとんどは「人間」に原因がある。実は、「人間」という種が登場してから、絶滅する生物たちの割合が増え続けているんだよ。特に最近はひどい。1970年代には1日に1種だった絶滅種は、2000年代にはなんと1日に100種以上になっているという。
「不思議の国のアリス」にも登場する、1500年ころに発見された鳥「ドードー」。目の前にいればつまかえる、といった具合に乱獲し、18世紀の終わりにはいなくなってしまった。「獲る」ことによって地球上から消えちゃうっていうことを、かつての人間たちは考えもしなかったんだね。
また、1800年ごろまで、北アメリカに多いときには50億羽もいたというリョコウバトは、1914年に絶滅してしまった。乱獲の上に、人間が自然を切り開いて開発を進めたために住むところをうばわれ、群れを保つことができなくなってしまったらしい。
こういった開発による環境破壊は、いちばん大きな問題だ。メダカも、川を整備したために藻(も)や水草のある小川がへり、住むところ追われて数を減らしたんだよ。
また、工場などからでる化学物質や田畑などで使われた農薬などによる環境汚染や、地球温暖化などによる自然環境の大きな変化も、多くの生物を苦しめている。大型タンカーが座礁し、大量の原油が流れるなんてニュースも聞き覚えがあるだろう。
絶滅しそうな生物たちを救うことは、地球を救うこと
さて、そういった絶滅しそうな生物たちを、なぜ救わなくてはならないんだろう。生物多様性を守ることの意味は何だろう。
「エコスフィア」っていうNASAが開発したふしぎなガラスの球体がある。これは、閉じたガラスの球体に、海水と空気と、小エビと海草とバクテリアなどが閉じこめてあるもの。太陽の光をあてるだけで、その中の生物たちの相互依存(生態系)がちゃんと働いて、空気を変えなくても(光合成で海草が酸素を作る)、エサをあげなくても(バクテリアを食べる バクテリアはエビのフンを食べる)、エビは数年生き続けるんだって。そして、どれかひとつが欠けても、「生態系」がこわれて全滅しちゃう。規模はぜんぜん違うけど、宇宙にうかぶ「地球という星」も、同じこと。生物がいなくなっていくってことは、地球全体の生態系のバランスをくずすことになる。バランスがどんどんくずれていったら、どうなるんだろうか。
生態系を守る─「生物多様性」─をたもつってことは、地球を、そしてわたしたち、きみたち自身を救うってことでもあるんだよ。
今、さまざまな自然保護、環境保護の活動が行われてる。レッドリストを作る必要がなくなる時代がくるといいね。
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日本をはじめ、世界で絶滅の危機に瀕している動物(哺乳類、鳥類、両生類、魚類)を、貴重な写真、詳細なデータとともに1000種以上掲載しています。IUCNと環境省の最新版レッドデータブックに完全対応しています。 |
日本全国の、国立公園など自然の中にあるライブカメラからの、生の映像を見られるページ。毎日の映像だけじゃなく、1日ごと、月ごと、年ごとなどに一覧できるから、季節の変化もよーくわかる。その場所にかかわる生物たちの説明もあって、「釧路湿原のタンチョウ」ならタンチョウヅルに関する知識がたっぷり。これぞインターネット、という、魅力たっぷりのページだよ。
朱鷺のことなら何でもわかるトキ百科
佐渡トキ保護センタートキがどうやって保護されてきたからよくわかる。
WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)ジャパンレッドリストや、いろいろな野生生物保護活動がわかるよ。
生物多様性情報システム日本の最新のレッドデータリストが見られる。
大昔、地球には恐竜がいたんだ恐竜のなぞを、アニメーションで楽しく説明。
会津 メダカの学校メダカの生態や育て方など、メダカの知識がいっぱい。
Nature Photo Gallery美しい自然の風景、野生のいきものの写真がたくさん。
IUCN(国際自然保護連合)日本委員会1948年に設立された、国際的な自然保護機関IUCNの日本のページ
RDB図鑑レッドデータブックの動物たちが、生きている場所(生息環境)・原因・分類別に紹介されてるページ。
環境省地球環境についての国の活動がわかるよ。
The World of Zoology Information絶滅しそうな動物たちの情報や、保護活動の紹介があるよ。
全国地球温暖化防止活動推進センター地球温暖化のことを知りたいならここ。子ども向けのページもあるよ。



