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先日アメリカで、窓ガラスに液晶の技術を使った家が公開された。窓がパソコンのディスプレイになったり、スクリーンとしてテレビ画像を映したりできるんだって。今、身の回りのいろんなものに利用されている液晶が、テレビでも主役になりつつある。いったい液晶って何だろう。今までのテレビとどう違うのかな?調べてみよう。 |
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| シャープの液晶テレビ「AQUOS」(出典=シャープ株式会社) |
「液晶」を使った初の製品はシャープの電卓!
「液晶」は、液体と固体、両方の性質を持つふしぎな物質だ。液体なんだけど、分子が結晶のようになっていて、電気を通すとその結晶の向きが変わり、光を通したり通さなかったりできることがわかった。その性質を利用した表示装置(ディスプレイ)が、液晶ディスプレイなんだ。
「液晶」の原理は、1960年代からスイスなどで研究されていたけれど、実際にはじめてそれを商品化したのは日本なんだよ。1973年に登場した、シャープの電卓(EL-805)だ。それ以来、デジタル時計、携帯ゲーム機、パソコン、と利用される装置がどんどん増えた。1987年には、カラー液晶のポケットテレビが登場、その後もどんどん進化して、今では身の回りじゅうにあふれているね。
先日アメリカで公開されたこの家は、窓ガラスのほとんどが液晶の技術を使ったガラスが使われていて、スイッチひとつで色が変わり、映写スクリーンのかわりになったり、一部はディスプレイとしても使えるようになっているんだよ。
ブラウン管より液晶が使われるようになってきたわけ
ブラウン管テレビとのスペースの比較
(出典=シャープ株式会社)
さて、ちょっと前まで、テレビやパソコンのディスプレイは、ブラウン管(CRT)が使われていたよね。でも、最近ノートパソコンはもちろん、デスクトップパソコンもみんな液晶だし、電気店で見る大型テレビも、多くが液晶などの平らなディスプレイ(フラットパネルディスプレイ)になってる。それは、液晶がブラウン管にない魅力がたくさんあるからだ。
まず、軽くて薄くて、場所を取らない。たとえば、奥行きは、ブラウン管を使ったふつうのテレビの場合に比べ、5分の1くらいになる。
また、消費電力がブラウン管テレビの3分の2くらい。「省エネ」という点でも、今の時代にぴったりだ。
それから、画面の解像度を高くできること。液晶画面に目を近づけて見ると、細かい点(ドット)がたくさん集まって、それが色を変えて映像を表示しているのがわかる。そのドットの密度を表すのが、「解像度」だ。テレビ画面のサイズに対して、解像度の数値が高ければ、それだけきめ細かい表示ができることになる。「高精細」と書かれている大画面テレビでは、画素数が約315万ドットもあるんだ(たてと横のドット数でいうと1,366×768。これにRGB(光の三原色)をかけた数が、画素数になる。ふつうの地上放送の解像度は640×480くらい)。夏には、その倍の画素数の液晶テレビが登場するという(シャープ 45型液晶テレビ 画素数622万)。
なぜ今、液晶テレビがたくさん出てきたの?
ただ、液晶テレビを電器屋さんでたくさん見かけるようになったのは、わりと最近だ。なぜだろう。それは、最初液晶が、「テレビ」として使うにはいくつか欠点を持っていたからなんだ。
まず、画面が暗かった。パソコンやゲームならそれでもよかったけれど、映画やドラマなどを見るとなると、ある程度明るくないと、メリハリのない、ぼんやりした映像になってしまうんだ。画面の明るさのことを「輝度」っていって、cd/m2で表すんだけど(1平方メートルあたりの明るさ(カンデラ))今では、ブラウン管テレビなみになってきているよ。
それから、画面が暗いだけじゃなく、ななめから見ると色や明るさがちがってしまうことも大きな問題だった。液晶は、液晶そのものが光を出さず、後ろから光をあてる(バックライト)ことで映像を表示しているので、真っ正面じゃないと見にくかったんだ。でも、今出ている液晶テレビでは、ななめから見ても、しっかり見えるようになってる。カタログなどで、「視野角」(広視野角)って書いてあるのが、その「ちゃんと見える角度」のことだよ。
また、液晶は動きのある映像の表示が苦手だった。液晶分子の反応が、映像のはげしい動きにおいつかないことで起こってたんだけど、強い電気を流すことなどで解決しているんだ。
そうして、液晶テレビは、ブラウン管テレビに負けない映像を表示できるようになってきた。
液晶だけじゃないフラットパネル(平面)ディスプレイ
さて、液晶テレビより一回り大きな薄型テレビには、プラズマテレビっていうのがあるね。
見た目は液晶に似ているけれど、実はしくみはぜんぜん違うんだ。
プラズマテレビは、小さな小さな蛍光灯をたくさん使ったようなしくみになっている。液晶と違い、プラズマパネル自体が光るので、画面があざやかで、動きのはげしい映像もきびきび表示できるのが特長だ。ただ、細かい加工がしにくいため、大画面テレビに多く使われている。液晶はぎゃくに、細かい加工がしやすいけれど、大画面にしにくい。
また、次世代ディスプレイとして大きな注目をあびているのが、「有機ELディスプレイ」だ。電気を流すと光る有機物(生きものが作り出せる物質。無機物は、ガラスや石など、生きものが作り出せないもののこと)を使ったもの。自分で光を出すので、バックライトが必要ない、液晶に比べて電気をあまり使わない(省電力)、どの方向からもよく見える、画面があざやか、液晶やプラズマより薄く、軽くでき、折り曲げることも可能(フレキシブル)と、魅力がいっぱいなんだ。すでに、携帯電話のディスプレイにも利用されている。
ただ、酸素などに弱く寿命が短いこと、大型化がむずかしいこと、そしてコストがかかる(金額が高い)ことなど問題も多い。もちろん、今それらの問題を解決すべく、いろんなメーカーががんばっているところだよ。
おうちを映画館に 「ホームシアター」が身近になった
映画のビデオソフトのお店に行くと、高画質をうたうDVDソフトがならび、地上波デジタル放送やBSデジタル放送では、映画館なみのきれいなハイビジョン番組を流している。そして、30インチを超える、大画面テレビの登場………。まだ液晶テレビやプラズマテレビは少し高く感じるけれど、それでもかなり売れているという。たくさん売れると、値段が下がってくる。どーんと売れはじめるのは1インチ=1万円になったときだ、ってわれているけれど、そろそろそれに近くなってきてるね。昭和30年代、ちょうどテレビが登場したころ、欲しい家電のベスト3は「テレビ 洗濯機 冷蔵庫」だったんだ。これを三種の神器っていうけど、現代の三種の神器は「デジカメ 薄型テレビ DVDレコーダー」だって。すでに、デジカメも、DVDレコーダーも、持っているおうちが多いんじゃないかな。
大型テレビは今のところプラズマが多いけれど、液晶テレビもまだまだ進化しているんだよ。去年開催された、液晶などのフラットパネルディスプレイの展示会(FPD International 2003)では、なんと55インチの液晶ディスプレイが展示されていた。
最初に紹介した家の窓でテレビを見るには、プロジェクター(映写機。これも液晶の技術が使われてるよ)の力を借りる必要があったけど、透明度の高い液晶ディスプレイの研究も進んでいるから、リビングの大きな窓が、スイッチ一つでテレビに切り替わるなんてことも、そう遠い未来のことではなさそうだ。
地上波がデジタル放送に切り替わるころ(2011年)には、映画は家で見るもの、そんな時代になってるかもしれないね
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70年代に初めて電卓に採用された液晶は、電子工学の結晶ともいわれる。モノクロから始まって、シャープの液晶カラーテレビを開発するまでを追った物語。液晶とは何か、液晶の分子配列の仕組みなどを図解などで分かりやすく解説。 |
音のしくみ、ソフトウェアのしくみなど、いつも使っているのに、そのしくみがいまひとつわからない、という「技術」を、イラストでやさしく説明してくれているページ。「光のしくみ」では、夕焼けの光のことから始まって、CDやDVDなどのディスクについての説明になる。最新のAV機器には、いろんな技術がつまってるってことが、よーくわかるよ。
AIST 科学する心の挑戦 科学教室独立法人 産業技術総合研究所の、キッズページ。暮らしに役立っているいろんな「技術」の話が、「エネルギー」や「ライフサイエンス」「環境」などのジャンル別にたっぷりのっているよ。「燃える氷が地球を救う」「酸性雨を作る街」「寿命を決めるのは誰」など、つい読みたくなってしまうね。「科学の豆知識」にある「量をはかる単位」には、メートルからカンデラまで、いろんな単位がまとめられてる。チェックしておこう。
リコー技術最前線コピーや簡易印刷機で有名なリコーの、最新技術を解説しているページ。開発者へのインタビューの形になっていて、なるべくふつーの人にもわかりやすいように説明してくれている。ちょっと難しいけれど、最新技術の進歩が実感できるよ。
液晶で時代をリードしているシャープのページ。「液晶って何?」には、液晶の原理から、いろんな技術についての説明があるよ。
かがっきーず科学についての質問に、わかりやすく答えてくれるページ。最新の情報をやさしく説明した「ニュース」がおすすめ。
パナソニック 探検キッズ科学に関するいろんなギモンを、わかりやすく教えてくれるよ。
EPSONカラープリンタで有名な、エプソンのページ。



