![]() |
![]() |
|
3月3日に、今年の桜の開花予想が気象庁から発表された。今年はとってもあたたかかったので、桜もいつもよりかなり早く咲きそうだ。さて、いつ桜が咲くって、どうやって予想しているんだろう。それに、桜ってどうして「春に」咲くんだろう。桜について、調べてみよう。 |
|
| 桜の開花予想日の等期日線図(出典=e-天気.net) |
桜前線ってどうやって調べるの?
今年も3月3日に、気象庁から「桜の開花予想」が発表されたね。ニュースでいっせいに放送していたから、見た人もいるだろう。今年の冬はずいぶんあたたかかったので、去年よりも5日から1週間くらい早めの予想になっているね。
「桜前線」とは、正しくは「桜の開花予想日の等期日線図」というんだよ。なんか難しそうだけど、日本の地図上で、「開花の日が同じと予想される場所」を線でむすんだものだ。天気予報に出てくる「天気図」とよく似ているね。この桜前線は、九州や四国などの南西から、徐々に北東に進んでくるのがわかる。あたたかいところから咲いていくんだね。
そして、サクラの開花予想は、1970年から2000年までの「いつ咲いたか・その時の気温はどうだったか」という過去のデータと、去年の秋から今までの温度変化、これからの予想気温のデータを使って計算し、いつごろ咲くかっていうのを予想したものなんだ。
ここで言われている「開花」というのは、お花見ができるくらい咲きました、というものじゃないよ。数個以上花が咲いた状態のことで、つまり咲き始めを予想するものなんだ(よく耳にする「満開」は、80%花が咲いた状態のことだよ)。ただこの咲き始め、どの木でもOKというわけじゃない。その町の気象台が、調査する木をあらかじめ決めておいて、その木が咲き始めたら開花、という決まりになっている。さあ、きみの町の咲き始めを知らせる木は、どの木かな?
桜はなぜ春にいっせいに咲くんだろう
ソメイヨシノ (染井吉野)
(出典=このはなさくや図鑑)
桜の名所で、花がいっせいに咲く姿は、じつにみごとだね。でもなぜいっせいに咲くんだろう。実は桜の木は、前の年の夏、つまり桜の花が散ってから3ヶ月後くらいに、もう次の花のもととなる「花芽」(「はなめ」または「かが」)を作る。でも、この花芽はいったん眠ってしまう。そして、気温が低い状態がしばらく続くと目をさまして育ちはじめ、春が来てどんどん温度があがっていくと、いっせいに咲くっていうしくみになってるんだ。
つまり、桜が咲くには冬の寒さと、春の暖かさの両方が必要なんだ。いつもなら真っ先に咲くはずの四国や九州で、寒さが足りなかったために開花が遅れた、なんてこともあった。
チューリップやイチゴなども、桜と同じように夏をすぎた時に「花芽」を作って眠り、暖かくなると花が咲く。たとえばチューリップは、冷蔵庫などで球根をしばらく冷やしてから暖かいところに植えると、かんちがいして冬に咲くんだって。
温度だけじゃなく、太陽の光があたる時間(日照時間)の長さを感じて花を咲かせる植物も多い。たとえば春に咲くアブラナは、明るい時間が長くなってくると花芽ができて、花が咲く(長日植物っていうんだ)。秋に咲くコスモスは、明るい時間が短くなってくるのを感じて、花が咲くんだよ(短日植物)。植物は、自然を体全体で感じてるんだね。
「桜」は100種類以上あるんだって?
さて、日本には、なんと200から300種類以上の桜があるんだって。ただ、野生で咲いている桜は10種類しかない。ほかはすべて、人の手などで作り出されたものなんだ(園芸品種)。そして開花予想に主に使われている桜は、「ソメイヨシノ」っていう種類の桜だ。
「ソメイヨシノ」は、江戸時代の末ごろ、江戸染井村(今の東京都豊島区)の植木屋さんが、「オオシマザクラ」と「エドヒガン」という品種から作って、「吉野桜」として売り出したもの。花の咲き方がとても美しかったうえに、育成も早かったので、あっという間に日本全国にひろまったんだよ。
昔からあるヒガンザクラやシダレザクラには、天然記念物になっている名木もたくさんある。樹齢(木の年)800年以上という福島県にある千歳桜(「ベニヒガンザクラ」)や、荘厳なふんいきのある奈良県の又兵衛桜(「シダレザクラ」)など。キクの花のように花びらがたくさんあるピンクの「カンザン」や、5cm以上の大きさの花を咲かせる「シロタエ」など、「桜」とは思えないものもある。桜の名所と言われているところは「ソメイヨシノ」が多いけれど、いくつかの種類がまざって咲いているところもある。花びらの色や数、枝の形などがちがっているから、よく観察してみよう。
樹形のいろいろ
(出典=荒川さくらクラブ)
桜前線が早くなってる?温暖化の影響が出てきた
記録的なあたたかさだった今年の冬、桜前線はどうなるんだろうか。東京地方の桜の開花日をみてみよう。毎年の開花日をグラフにしてみると、前より開花日が早い年が増えているのがわかる。平均すると、50年間で数日、早くなっているんだ。
今年がとっても暖かかったことは、ちゃんとしたデータでも出てる。たとえば2月、東京では冬日がなかった。冬日というのは、気温が0度以下になる日のこと。実は1950年ごろの調査では、冬には冬日が必ず30日以上あったんだ。それがここ2、30年くらいは、10日以下の年がときどきある。どうりで東京で雪がふらないわけだね。
この傾向は、温暖化と呼ばれている。今日本の大部分は、四季(春夏秋冬)がある「温帯」という気候だ。ところが、このままの調子で温暖化が進むと、100年後には、九州や四国、本州の太平洋側は、南の島と同じような気候の「亜熱帯」になってしまうという。
春には桜が咲いて、夏はひまわり、秋には紅葉、という見慣れた自然の風景が、ちがってきてしまうことになる。想像すると、ちょっとマズイって思わないかい?
桜前線は、日本が四季のある、豊かな自然に恵まれた国だってことを、改めて教えてくれるんだね。
![]() |
日本の野生の桜10種に加えて主な栽培品種約100種と外国産の桜、桜の仲間を採り上げた。花の色別、咲く時期別に配列し、インデックスをたどっていくことで目的の種がすぐわかるように編集されている。その他、コラム、桜の名所紹介など役立つ記事を満載。 |
気象予報士さんが作っている、気象についてのお話がたくさんのっているページ。毎日の天気の説明がある「お天気日記」、台風や豪雨(ごうう)があったときの気象や、桜の開花とお天気の関係などのお話がある「お天気歳時記」、台風の通る道などの解説がある「気象用語」など、役に立つ知識がもりだくさん。将来、気象予報士になりたい、って考えている人は、ぜひ読んでみよう。
財団法人 日本花の会「桜図鑑」に、早春(3月)、陽春(4月のはじめから真ん中)、晩春(4月の終わり)にわけて、60種類の桜がのっているよ。「日本の桜の名所」には、全国にある、桜の美しい場所がくわしく紹介されている。きみの町の桜の名所ものってるかな?
木々の移ろい身近な木とその花や実、巨木の写真を集めたページ。
700種類の木の写真を集めた「樹木図鑑」、400本の巨木の写真を集めた「巨木図鑑」がある。木に咲く花が、桜だけじゃなくてこんなにたくさんあったって、きっとびっくりするよ。沖縄の桜(カンヒザクラ)や、鳥取県江府町の「下蚊屋明神桜」 という桜の巨木ものってるので、見てみよう。
気象庁のページ。
日本標準教育研究所小学校の教材を作っているところ。漢字が覚えられる「漢字歌」がのってるよ。
e-天気.net全国各地の天気予報。海・山をはじめ、テーマパーク、空港、温泉など、目的別気象情報も便利。
かがっきーず科学のニュースや質問がいっぱい。
フラワーショップ 江口ガーデニングの知識がたくさんある、お花屋さんのページ。
ボブとアンジー/料理レシピ料理レシピがたっぷり、なんと約5000種類!「キッズルーム」ものぞいてみよう。
いしかわ 森林図鑑さくら品種図鑑、きのこ図鑑、へび図鑑など、石川県の自然がたっぷり。
桜ノ咲ク美シキ國ガアッタ全国の桜の名所・名木の写真と、桜への気持ちがこもったコラムがいっぱい。
このはなさくや図鑑~西宮の桜~兵庫県西宮市に咲く桜、名所などを紹介。
国際環境NGO FoE Japan「南太平洋島嶼プロジェクト」の温暖化マップには、全国の最低気温などがのってるよ。



