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11月から、新しい千円札、五千円札、一万円札がお店などに出回っている。もう手に取ってみたかな? 新しいお札が登場したのは、増え続けるニセ札をシャットアウトするため。だから、ホログラムや潜像(せんぞう)もようなど、最新の技術を駆使して作られているんだ。そんなお札に詰まった「科学」を調べてみよう。 |
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| 江戸時代の藩札(出典=日本銀行金融研究所 貨幣博物館) |
お札ができたらすぐニセ札登場?!
11月、ついに新しいお札が登場したね。千円札、五千円札、一万円札、どれかはもう手にとって見たかな? 五千円札は、樋口一葉という女性だけれど、実は女性がお札の肖像になったのは、初めてなんだよ。
さて、お金には、金属でできた「コイン」と、紙でできた「紙幣」があるね。実は「紙幣」の方が新しい種類のお金なんだ。むかしは、おもに金、銀、銅などでできた金属貨幣のみが使われていたんだよ。なぜかって? それは、金属の方が紙より「ニセもの」が作りにくいからなんだ。
世界で初めての紙幣は、990年ごろ中国益州の成都(今の四川省)で作られた「交子」。お札は紙でできているから発行しやすい、というメリットがあった。12世紀には中国の全土で作られるようになったんだけれど、そのころからすでに、「ニセ札」に悩まされていたという。
日本では、1600年ごろに伊勢山田地方(三重県伊勢市)で作られた「山田羽書(はがき)」がお札の始まりと言われているけれど、さっそくニセ札が登場したって記録が残ってる。江戸時代には、「藩札(はんさつ)」と呼ばれる、地方だけで使える「お金」が発行されていたんだけれど、藩ぐるみでニセ札を作る事件もあったほど、ニセ札が横行していたらしい。
ニセ札を防ぐための努力は、当時からかなり行われていた。何枚もの紙を貼り合わせた特別な紙、パズルのように文字やイラスト、ハンコ(印章)を組み合わせた細かい印刷……。
しかし、ニセ札作りがとだえることはなかった。
1660年ごろにお札が登場したヨーロッパでも、すぐにニセ札が登場。19世紀のアメリカでは、ニセ札で大もうけした人もたくさんいるんだって。
技術の進歩が「ニセ札」を増やした
紙の内容をデータとしてパソコンに転送するスキャナ。
(出典=IT用語事典 e-Words)
時代が変わり、今はニセ札も、パソコンやプリンタなどの、デジタルデータをあつかう道具を使って作られるようになった。細かい画像を読み取ることのできるスキャナ、画像を加工できるパソコン、そして美しい印刷のできるプリンタ。今やどの家庭にもあるくらい「ふつう」になった、この3つの道具を使って、お札の「コピー」を作ろうという人がでてきたんだ。
また、自動販売機や切符の販売機などが増えたことで、機械ならだませちゃう、と考える人も出てきた。
そこで、こんなデジタル機械などではまねできないお札を作ろう、と最新技術を駆使して作られたのが、今度新しく発行されたお札だ。
「ニセ札防止」のための、かくされた技術
お札につめこまれた、ニセ札防止の技術には何があるだろう。
まず、とっても細かい肖像画(しょうぞうが)。細かな点や線で大きな絵を描くことで、ニセの絵を描きにくくしてるんだ。それに、人は顔の形にとても敏感(びんかん)だから、ちょっとしたちがいにもすぐ気がつくんだよ。
また、お札はふつうの紙とはちがってやたらじょうぶだ。これは、「みつまた」という植物から作られた「和紙」で、さらに特別な工夫をして、ほかの人には作れないようにしている。
それから、印刷方法。お札には凹版印刷という技術が使われている。お札で使われている「深凹版印刷」は、ふつうよりインクの部分がもりあがるもの。お札の表面がざらざらしているのは、印刷のでこぼこなんだ。ニセものが作りにくいよう、わざともり上げてある。また、この細かい印刷(超細密画線)は、カラーコピーでは細かすぎてコピーできないんだよ。
ほかにも、紙の厚さのちがいで絵を浮かび上がらせる「すかし」や、虫メガネで見ないと読めない「マイクロ文字」など、さまざまな技術がほどこされている。
ホログラムでニセ札をシャットアウト!!
立体写真のひとつであるホログラム
(出典=大阪市立科学館)
さらに、今度の新しいお札で新しく登場したのが、「ホログラム」、「潜像もよう」、「パールインキ」などの新技術だ。
特に「ホログラム」は、自動販売機などでカンタンに識別できる上に、コピーはとってもむずかしいという、まさにお札向けの技術だ。
ホログラムっていうのは、カンタンに言えば「3D写真」のこと。
ふつうの写真では、「光の強弱」、つまり明るさを記録するだけなんだけれど、ホログラムの場合、その光がどこからくるか、つまり「光の方向」を記録することができる。
新しいお札では、その性質を利用して、見る方向によって、ちがうもようや画像が見えるようにしてある。これは、ふつうのカラープリンタでは印刷はできないんだよ。
「パールインキ」は、ななめにすると見える、半透明のもようだ。
今までのお札にも使われていた「マイクロ文字」は、さらに小さくなり、地のもようと組み合わせたものも使われている。
「潜像もよう」は、お札をかたむけると「千円」などの額面(がくめん)金額や「NIPPON」などの文字が浮かび上がるものだよ。
お札の印刷は、「ニセもの」が出回るのを防ぐために、時代が持てるだけの最高の技術を集めた、最高傑作の印刷物といえそうだね!
にせ札はなくならないか?
今回新しく発行されたお札)
でも、これだけさまざまな技術が投入されても、「ニセ札」を作ろう、と考える人は世界のどこかにいるかもしれない。今までだって、どんなにその時代の最新技術を使ってもニセ札が出現するほど、本物のお札とニセ札は、いつも競争してきたからだ。
しかし、今までみてきたように、本物と見分けのつかかないニセ札を作るのは、と~っても難しい。その上、いかにもコピーしました、というバレバレのニセ札を作っただけでも、重~い重~い「罪」となる。ニセ札作りは、現在の法律で、無期または3年以上の懲役(ちょうえき)が課される、と決まっているんだ。これは、3年以上、場合によっては何十年も牢屋で暮らさなくてはいけないってこと。
いたずらでも、お札に似せたものを作ろうなんて、考えないようにしようね。
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お金の歴史から外国のお金のひみつ、経済のしくみまで、お金に関するありとあらゆる情報が満載されています。おこづかいをもらい、お金を実際に使い始める小学生に、お金と経済についての知識と驚きを紹介します。こども向けの経済学入門の決定版! |
七十七銀行が運営する「金融資料館」のページ。 銀行にある金庫の実物大模型「金庫室大扉」の紹介や、銀行の歴史などを展示している「金融資料館の見どころ&蘊蓄」のページなど、読みごたえたっ ぷり。
「お金の世界」には、世界最古の紙幣や、最大・最小の紙幣、めずらしい素材のお金などが紹介されている 「いろいろなお金」、お金の絵の紹介がある「お金の中の風景」などのページが ある。
また、お金で身長や体重を計るページもあって、思わず持っているお金をあらためて見たくなってしまうよ。
「ホログラムの原理」に、ホログラムがなぜ立体に見えるのか、ていねいに説明がされているよ。イラストも多いので、じっくり読んでみよう。
ホームページでは、小さなホログラム画像や、ホログラムを作るためのキットも販売しているよ。
(「ホログラムを作ろう」有限会社アートナウ)
お札に使われている「和紙」だけど、いったいどこがふつうの紙とちがうんだろう。
それを知るならここ。「和紙の特徴」、「和紙と洋紙」を読めば、それがよーくわかるよ。和紙の作り方や、全国の和紙の産地など、和紙に関する知識もいっぱい。環境にやさしいといわれる和紙のこと、もっと知ろう。子供メニュー(「和紙って?」など)もあるよ
台東区にある「朝倉彫塑館」や「書道博物館」などの施設の紹介があるよ
お札と切手の博物館布製のお札の話や昔のお札がまだ使えるのかなど、おもしろいエピソードがあるよ。運営は国立印刷局
日本銀行金融研究所 貨幣博物館日本のお金(貨幣)の歴史の資料が、たっぷり紹介されているページ
隠された紙幣の能力紙幣(しへい)の基礎知識や、新しい紙幣のニセ札防止技術などをわかりやすく説明しているページ
Yoshikawa Lab. ECS. CST. Nihon Univ.日本大学理工学部電子情報工学科吉川研究室のページ。いろいろな3D(3次元)画像の解説があるよ
日本銀行日本銀行の紹介と、お金に関するいろんな情報がたっぷり。「にちぎんキッズ」はぜひ読んでおこう
大阪市立科学館科学に関する展示やイベントなどの紹介。1階の「ふしぎな科学」にはホログラムの展示があるよ
世界の通貨ニュース紙幣研究家 植村峻 氏のページ。いろんな国々の紙幣の画像があるので、世界各国の絵を比べてみよう



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