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今月の「なんでも調べ隊」は夏休みスペシャル。3週連続で自由研究に使える実験を紹介するよ。第一回目のテーマは「氷」。 |
氷の性質
冷れいとう庫に水を入れておくと、やがて水は氷になる。でも、どうして液体の水が固体の氷になるのだろう?
液体の水は、あたためられると気体になり、冷やされると固体に変化する。どんな物質も、分子という目には見えない小さなつぶが集まってできている。熱を加えたりうばったりして温度が変わると、分子の動きや並び方が変わる。水の場合、液体の状態だと、分子はある程度自由に動くことができるけれど、0℃以下になると、分子は自由に動けなくなり、規則正しく並んだ状態になる。これが固体の氷だ。いっぽう、水に熱を加えると、分子は、完全に自由に動くことができるようになる。この状態が気体で、水の場合は、水蒸気という。
さて、液体の水が固体の氷になると、分子と分子の間にすき間ができて、水だったときと比べて体積が増える。こおらせた水のペットボトルがふくらんだり、形が変わったりするのは、固体になって体積が増えるからで、ペットボトルや清涼飲料水の缶に「こおらせないでください」と書いてあるのは、こおることで体積が増え、容器がこわれるかもしれないからだ。
体積が増えるということは、同じ体積あたりでは、軽くなるということだね。氷を水に入れるとうくのはそのせいだ。あたりまえのように思うかもしれないけれど、水のもつこの性質は、物質の中ではめずらしいことだ。同じ体積で比べると、ほとんどの物質は、温度が高いほど軽く、温度が低いほど重い。つまり、固体のときの方が液体のときより、同じ体積あたりの重さが重くなる。
もし、水よりも氷のほうが重かったら、大変だ。冬の池の水は、表面が冷やされて氷になり、どんどん池の底にしずむ。あっという間に池全体がこおり、魚などは生きていけなくなってしまう。でも、実際には、水は4℃のときが最も重いので、表面にできた氷が冷気をやわらげるはたらきをし、水中がこおるのを防いでいる。
すき通った氷をつくるのは難しい?
氷屋さんが作った氷は、すき通っている。
(提供=大阪純氷)
店で売っている氷は、すき通っているけど、家庭の冷とう庫で作った氷は白っぽいと思わない? 家庭の冷とう庫では、水を急速に冷やして氷を作っているため、空気などの不純物をふくんだ状態でこおってしまう。白くなるのはそのためだ。すき通った氷を作る会社では、水をろ過してきれいにした後、ゆっくりと、水をかき混ぜながらこおらせるなどの工夫をしている。このように手間をかけて作ったとう明な氷は、「純氷」と呼ばれることもある。
純氷と一般の家庭で作られた氷。純氷のほうが結晶が大きく、とう明。
(提供=全国氷雪販売業生活衛生同業組合連合会)
家庭では、いったんふっとうさせた水を容器に入れ、冷とう庫の床に直接つけないよう、割りばしなどの上にのせて作ると、比かく的とう明めいな氷ができるから、試してみよう。
自然の中にある氷
六角形をした雪の結晶
自然の中にも、氷はたくさんある。その中で最も身近なものの一つが雪だ。雪は、雲にふくまれている水蒸気が、上空で冷やされ、ちりなどの小さなつぶを核(しん)としてこおり、だんだん成長したものだ。実は、雨は、雪が落ちてくる途中でとけたものなんだ。
また、ひょうは積乱雲の中を氷の結晶が落ちたり、上昇気流に乗ってのぼったりして、いくつもの氷の層が重なった氷のつぶだ。
水にうかべた氷。水面上に出ているのは、全体の11分の1だけ。
ほかにも、冬の北海道などでは、ダイヤモンドダストという現象が見られる。これは、気温が-25℃以下の時に空気中の水蒸気が急に冷やされ、水の状態を通りこして氷の結晶になる現象で、日光を反射してダイヤモンドをちりばめたようにきらきら光る。
地球上に存在する氷のほとんどは、氷河や氷床、氷山として北極や南極大陸、グリーンランドなどにある。海にうかんでいる氷山は、見えている部分が全体の約11分の1で、見えてない部分のほうがずっと大きい。
このほかにも氷に関係した自然現象はたくさんある。ほかにどのような現象があるか、氷の性質とどのような関係があるかを調べてみよう。
氷の実験をしよう
◎いろいろな液体をこおらせよう
水以外の液体を冷れいとう庫に入れておくとどうなるかな? 同じ大きさの容器に、水、しょうゆ、コーラなどを入れて、冷とう庫に入れよう。液体はこおるだろうか。また、こおる様子は、水とはちがうだろうか。
- ●準備するもの
- 水、しょうゆ、コーラ、同じ大きさの容器
- ●実験の方法
- 1.水道水、コーラ、しょうゆなどを、同じ量、容器に入れる。
- 2.容器を冷とう庫に入れる。
- 3.2時間後に、どのようになったか観察する。
- 4.4時間後に、どのようになったか観察する。
◎一しゅんでこおる水
水は、ふつう、0℃でこおり始める。でも、ゆっくり冷やすと-10℃くらいまで水の状態を保つことができる。0℃以下でもこおっていない状態を「過冷却水」という。「過冷却水」のとき、水は、こおる準備はできているけれど、きっかけがない。だから、小さな氷のつぶを入れたり、ゆらしたりすると、一しゅんでこおりはじめる。
- ●準備するもの
- 精製水(またはふっとうさせてさました水)、ボウル、小さめのコップ、氷のかけら、食塩、温度計
- ●実験の方法
- 1.ボウルに氷を入れ、食塩をかける。
- 2.精製水を入れたコップをボウルに入れる。数分間冷やすと、水が0℃以下になる。
- 3.コップをボウルからそっと出して、氷のかけらを入れる。
- 4.コップの水が、一しゅんで氷に変わる。水がどこからこおるか観察しよう。
◎圧力による氷のとけ方
氷には、圧力をかける(せまいはん囲に強い力をかける)と、とけだす温度が低くなる性質がある。つまり、0℃以下でも水になるということだ。スケートは、氷をスケートの刃の圧力でとかしてすべりやすくしている。圧力がなくなると、またすぐにこおるので、スケートリンクは水びたしにならないというわけ。氷のこの性質を実験で確かめよう。
- ●準備するもの
- 板の形の氷、ビー玉、かん電池、木のかけら
- ●実験の方法
- 1.氷の上に、ビー玉、かん電池、木のかけらを置く。
- 2.数分間そのままにして、氷がどのようにとけるかを観察しよう。
氷が広がる南極大陸に関する情報はこちら。「こども南極観測隊」では、南極のふしぎや観測からわかったことを学ぶことができるよ。
北海道 雪たんけん館雪の結晶や観察の方法を紹介している。ゲームやクイズ形式で学べるので、すごく楽しく勉強できちゃう。雪についての質問に答えてくれるコーナーもある。
純氷がどうやってできるか、ばっちりわかる。純氷ひょうと冷蔵庫で作った氷のちがいも紹介されているから、学習にぴったり。
大阪純氷外国のかき氷や、氷の歴史、氷に関係した日本のお祭りなども紹介されている。「かき氷占い」や氷に関するまめ知識もある楽しいサイトだ。


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