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今から約2億4700万年〜6500万年前に地球上にいた恐竜たち。恐竜の姿や生活を知るのに手がかりになるのが化石だ。恐竜の化石は、日本でも見つかっている。特に、2007年は、さまざまな恐竜の化石が発 くつされた。恐竜化石について調べてみよう。 |
化石は大昔の生物の手がかり
博物館の展示物や図鑑には、恐竜たちが生きていた時代や大きさ、食べていたものなど、さまざまな情報が書かれているね。でも、恐竜がいたのは、今から約2億4700万〜6500万年前の中生代(三畳紀−ジュラ紀−白亜紀)という時代だ。人類が誕生するずっと前の時代に生きていた恐竜たちのことが、どうしてこれほどわかるのだろう?
大昔の生物のことを知るには、化石が役に立つ。化石というのは、大昔の生物の死がいが砂やどろなどにうまり、長い年月がたってから見つかるものだ。たいていの場合、肉などのやわらかい部分は微生物が分解してしまうので、固い骨や歯だけが化石になる。また、水の力などによってばらばらになることも多いので、全身が、死んだ状態のままで見つかることはほとんどなく、体の一部分だけしか発見されないことが多い。
化石のできかた。生物の死がいが土砂にうもれ、骨だけが残る。
やがて、土地のようすが変化し、発見される。
提供:福井県立恐竜博物館
化石は、たくさんの情報をもっている。たとえば、ある恐竜がいた時期は、見つかった化石や、その化石がうもれていた地層の「放射性元素」を測って調べるほか、「示準 化石」から特定することもできる。示準 化石というのは、地球上にいた期間が短く、世界中に広く分布していたことから、時代の目安になる生き物の化石のことだ。恐竜がいた中生代では、アンモナイト類の化石が代表的だ。ある地層から恐竜の化石が発見されたとき、同じ地層から示準 化石が発見されれば、その恐竜がいた時期がわかるというわけだ。
また、恐竜が食べていたものは、歯や頭の化石から推測できる。ティラノサウルスの歯は、ナイフのような形で、ふちに小さなぎざぎざがついている。これはほかの恐竜の肉を切るのに都合がよい。それで、ティラノサウルスは肉食恐竜だということになる。一方、先が平らな歯や、表面に溝がついている歯は、植物をすりつぶしやすいため、植物食恐竜の歯だとわかる。
ぞくぞくわかった恐竜の真実
化石からわかることは、ほかにもある。
2008年1月、アメリカ・カリフォルニア大学バークリー校の研究チームは、恐竜が10歳前後で出産できただろうと発表した。チームは、植物食恐竜のテノントサウルスと肉食恐竜のアロサウルスの後ろあしの化石から、卵の殻の材料となるカルシウムを発見した。現代の鳥は、産卵前にカルシウムをためる機能がそなわっているが、恐竜にも鳥と同じ機能がそなわっていたことがわかったのだ。化石のテノントサウルスは、年齢が8歳、アロサウルスが10歳と推定されていて、この年齢ですでに卵を産むことができたと思われるのだ。
また、鳥類が恐竜から進化したという説を裏づける化石も見つかっている。
もともと、最も原始的な鳥の一つである「始祖鳥」は、鳥から進化したという説があった。始祖鳥は、全長約45cm、くちばしには歯があり、身体には羽毛が生えている。前あしはつばさのような形で、長い尾をもつ、恐竜と鳥の中間的な動物だ。1861年にドイツで始祖鳥の化石が発見されたとき、鳥類の祖先は恐竜だという説が発表された。ところが、当時は恐竜の研究が進んでおらず、鳥類にある「さ骨」が恐竜にないと思われていたので、この説は否定された。しかし、その後研究が進み、恐竜にも「さ骨」があったことがわかった。さらに1996年に、中国で羽毛をもつ小型恐竜「シノサウロプテリクス」の化石が発見され、鳥類の祖先が恐竜であるという説を裏づけることになった。その後も、中国からは羽毛をもつ恐竜化石が数多く見つかっている。
日本で見つかった恐竜化石
日本では、1978年に長野県で恐竜の化石が初めて発見された。見つかったのは、長さ50cmほどのかたとひじの間の骨で、中国で発見されている植物食恐竜「マメンチサウルス」の仲間だと考えられている。それ以前は、恐竜がいたころの日本は陸地がわずかしかなく、ほとんどが海の底だったことなどから、化石が発見されにくいと考えられていた。しかし、近年は日本でも多くの化石が発見されており、2007年12月現在、16の都道府県で恐竜の化石が見つかっている。
2007年1月、兵庫県丹波市で、大型の植物食恐竜の化石が発見された。発見されたのは、頭骨の一部や、ろっ骨、尾の骨などで、いくつかの関節がつながったまま発見された。この恐竜は、たおれたままの姿勢で化石になったと考えられていて、今後、全身の骨格がほり出される可能性も高い。
兵庫県丹波市
での化石発掘のようす(2007年2月28日)。
提供:兵庫県立人
と自然の博物館
和歌山県で初めて発見された
恐竜の化石。
提供:和歌山県立自然博物館
同じ年の4月には、福井県勝山市で、恐竜の「皮膚痕化石」も見つかっている。皮膚痕化石というのは、しめった土に恐竜が皮膚のあとをつけ、そこに細かい砂が積もって化石になったもので、非常にめずらしいものだ。海外では発見されていたが、日本では初めての発見だった。恐竜の皮膚そのものは、ほとんど残らず、情報が少ない。皮膚痕化石は、恐竜の皮膚の形状を知ることができる貴重なものなのだ。
このほか2007年には、それまで化石が見つかっていなかった和歌山県でも恐竜の化石が発見された。長さ約2.6cm、幅約1.2cmの肉食恐竜の歯の化石が見つかったもので、歯の大きさから考えて、全長3〜4mのカルノサウルスという中型の肉食恐竜のもののようだ。
恐竜の化石は、わたしたちに過去のさまざまな情報を伝えてくれる。それらの中には、学者や博物館の化石発 くつチームではなく、アマチュアのマニアが見つけたものや、偶然見つかったものもある。興味のある人は、化石さがしにチャレンジするのもいいね。
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[学研まんが新ひみつシリーズ 恐竜化石のひみつ 監修:金子隆一] 最新の発掘技術や復元方法、化石発掘の歴史・エピソードなどが、まんがで紹介されていて、恐竜化石入門にはぴったり。恐竜化石に興味がわいたら、読んでみよう。 |
人と自然の博物館
兵庫県丹波市 で恐竜の化石発掘を行っている博物館のサイト。2007年1月の発掘開始から、現在までの発掘情報を見ることができる。
バーチャルミュージアム国立科学博物館
国立科学博物館の恐竜化石の展示室を体験できるサイト。展示物についての観察ポイントや、解説を読むことができる。また「DINOリンク」には、全身骨格標本が見られる博物館へのリンクが紹介されている。
日本最大級の恐竜博物館のサイト。『恐竜図鑑』のページでは、名前や種類からたくさんの恐竜を調べることができる。また、日本や世界の主な化石発掘地の情報も掲載されている。
和歌山県立自然博物館公式ホームページ和歌山県で初めて発見された恐竜の化石を展示している博物館のサイト。発見された化石について、くわしく知りたくなったらのぞいてみよう。


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