![]() |
|
|
人間が生きていくうえで欠かせない水。また、ふだんの生活でも水は必要だ。水は、とても身近なものだけど、水のいろいろな性質やはたらきについては、知らないことも多いかもしれない。水のひみつを調べてみよう。 |
水は、気体、液体、固体に姿を変える
川を流れる水 、水道のじゃ口 をひねったときに出てくる水。これらは、液体の水だ。でも、液体の水を冷 とう庫 に入れておくと、固体の氷になる。また、やかんに入れて火にかけると、目には見えない気体の水蒸気になる。では、液体の水が、固体の氷や気体の水蒸気に姿を変えるとき、どのような変化が起きているのだろうか。
どんな物質も、分子というとても小さなつぶが集まってできている。液体の水が氷や水蒸気に変化するとき、この分子の状態が変わっている。
液体のときは、水の分子はある程度自由に動き回ることができる。だが、温度が下がると、分子がほとんど動かなくなる。この状態が氷だ。また、温められて温度が上がると、水の分子は液体のときよりも自由に動き回れるようになる。この状態が水蒸気だ。
氷(固体)、水(液体)、水蒸気(気体)の分子の状態。
出典:SUNTORY 水
大事典
このように、氷、水 、水蒸気と、固体、液体、気体に変化することを水の三態という。地球上で、水は、この3つの状態に変化しながらめぐっている。
地球の水はつり合いがとれている
地面や海面にある水は、太陽の熱で温められると、水蒸気になる。地面に、とう明 の容器をふせておくと、内側に水てきがつき、地面から水が蒸発していることがわかる。水蒸気は、空の上で冷えると氷や水のつぶになり、それらが集まって雲ができる。氷や水のつぶが大きくなって落ちてきたものが雨や雪だ。このように、蒸発することと、雨や雪として地上に降ることがくり返されて、地球の水は入れかわっている。
地球での水の循環。
出典:新川広域圏 水博物館構想推進室
蒸発する水の量と、降る水の量は同じで、つり合いがとれている。ところが、蒸発する水の割合を見ると、海から85%、陸から15%なのに対し、降るほうは、海に77%、陸に23%で、海では、降る量より蒸発する量のほうが多い。これでは海の水がどんどん減ってしまうと思うかもしれないけれど、陸に降った雨や雪は、川などから海に流れこむため、海の水が減ることはない。
水の流れが地形をつくる
大雨が降ると、山では土砂くずれが起こったり、川の水があふれて車や建物をおし流したりすることがある。水の流れは、地面をけずったり、土を運んだり、積もらせたりするはたらきがあり、さまざまな地形をつくる。山から出た川の流れが平野に出たときにおそくなることで、土砂がつもっておうぎのように広がってできた地形は扇状地と呼ばれる。山梨県の甲府盆地などがその例だ。川から海に流れこむ場所に運ばれてできた土砂や石が、海側に三角形に広がってできた地形は三角州と呼ばれ。三角州は、広島県広島市などに見られる。アメリカのアリゾナ州にあるグランド・キャニオンは、深さ1600メートル、最大はば30キロメートル、長さ約450キロメートルもある、世界最大の大けい谷だ。グランド・キャニオンは、約3500万年もの間にコロラド川のはたらきでできたけい谷だ。
人間の活動に欠かせない水
生き物にとっても、水との関係は深い。人間の体には、多くの水がふくまれている。赤ちゃんは体重の約75%、子どもは約70%、大人は約65%が水だ。年れいによってちがいはあるものの、人間の半分以上は水なんだ。体の中の水は、暑いときにあせを出して体温を下げたり、体の中のいらないものをおしっこやうんちとして体の外に出すときなどに使われている。1日で約2.5リットルの水が体の外に出ている。だから、人間は適度に水分を補給しなければならない。人間は体重の1%の水分が失われると、のどがかわいたり、食よくがなくなったりする。6%が失われると、頭痛やねむ気におそわれ、20%以上が失われると死んでしまうといわれている。人間は、食べ物がなくてもしばらく生きていけるけど、水を飲まないと、5日 か 程度しか生きられないというよ。
水がものをうかせようとする力
プールやおふろに入ると、体が軽くなったと感じるね。このように、水が、ものをうかそうとする力を、浮力という。浮力は、ものがおしのけた水の重さと同じだけはたらく。あるものを水に入れたとき、そのものの重さより浮力のほうが大きければ水にうき、小さければ水にしずむことになる。浮力を発見したのは、古代ギリシアの科学者、アルキメデスで、今から2000年以上前のことだ。
広がる水の利用
水は、さまざまな目的に使われている。農作物を育てるためには水は欠かせないし、家でも、トイレやおふろ、洗たくなどに使われている。だが、これ以外にも、水は発電や工業などでも使われている。
川のとちゅうにダムをつくって水をせき止め、水が高い所から低い所に落ちるときのエネルギーを利用して電気をつくるのが水力発電だ。水の勢いで水車を回し、その力で発電機を回して電気をつくる仕組みだ。
また、水を勢いよくふき出すと、金属やプラスチック、石などのかたいものも切ることができる。ウォーターカッター(ウォータージェット)という機械は、小さな穴から高い圧力の水をふんしゃして、金属などを切断する機械だ。水なので、切断する素材が熱くならないので変形しないことや、有毒なガスやふんじんが出ないという長所がある。
豊富にあるのに貴重な水
表面の約70%を海がしめる地球。太陽系の中でこのような星はほかにはなく、地球は「水の惑星」といわれる。地球上には、水蒸気や氷、水の状態で、さまざまな所に水がある。地球全体の水の体積は約14億立方キロメートル(1立方キロメートルは、1兆リットル)といわれている。しかし、そのうち約97%は海水で、淡水(真水)はわずか3%しかない。しかも、氷河などはすぐに使えないので、人間がすぐに使える水は、地球全体の水の0.02%程度しかない。日本では、水が使えないことはあまりないが、世界には安全な水をじゅう分に使うことができない人たちがたくさんいることを覚えておこう。
水で自由研究しよう
◎どろ水を浄化してみよう〜ペットボトルろ過装置
わたしたちの家庭から出た下水は、下水処理場できれいな水にして川や海に流される。簡単なろ過装置を作って、水の浄化について考えてみよう。
- ◆準備するもの
- 水、どろ、ペットボトル、だっし綿、活性炭、砂、小石、カッター、きり
- ◆実験の方法
- 1.水の中にどろを入れて、どろ水をつくっておく。
- 2.カッターで、ペットボトルを半分に切る。(けがをしないように注意)
- 3.ペットボトルのキャップに、きりで穴を数個開ける。(けがをしないように注意)
- 4.キャップをしめる。
- 5.ペットボトルの口のところに、だっし綿をつめる。
- 6.ペットボトルの底のほうを立て、もう一方を逆さに入れる。
- 7.ペットボトルの口のほうから、砂、活性炭、小石の順番につめる。
- 8.ペットボトルの底のほうからどろ水 を入れ、下から出てきた水の色やにおいなどを調べる。
- 9.ペットボトルに入れるものを、小石だけにしたり、層の厚さを変えたりして、結果を比べる。
- ※水はとう明 になるけれど、絶対に飲んではいけない。
◎高さを変えると水の勢いが変わる?〜簡単ふん水をつくろう
水力発電では、高い所から水を落とすことで、電気をつくることができる。高さと水の勢いにはどのような関係があるか調べてみよう。
- ◆準備するもの
- ペットボトル、ビニル管、バット、ねん土、ボールペンの先、水 みず 、ビニルテープ
- ◆実験の方法
- 1.ビニール管の先に、ビニルテープでボールペンの先をつける。
- 2.ボールペンの先をつけたビニル管を、バットの上にねん土で上向きに固定する。
- 3.ペットボトルに水を入れて、バットより高い位置に置く。
- 4.ビニル管をペットボトルに入れる。
- 5.ねん土で固定したビニル管から、管のと中まで水を吸い上げる。
- 6.水がどのように飛び出すか調べよう。また、バットの位置をペットボトルと同じ高さまで上げると、水の勢いがどうなるか調べよう。
- ※厚紙やねん土などを、クジラやふん水などの形にしてもおもしろい。
◎浮力を調べよう〜コインの天びんで浮力を調べよう
水の中にものを入れたときにはたらく浮力。浮力がどのようにはたらいているか、実験で調べてみよう。
- ◆準備するもの
- 五円玉(3枚)、たこ糸、わりばし、コップ、ゼムクリップ(2個)、水そう
- ◆実験の方法
- 1.コップと水そうに水を入れておく。
- 2.五円玉 に、ゼムクリップをつけ、たこ糸を結ぶ。これを2個つくる。
- 3.わりばしの両はしに、1のたこ糸をつける。真ん中にもたこ糸をつけ、つり合わせる。
- 4.2をつり合わせたまま、一方の五円玉 だけを水に入れる。
- 5.次に、片方の五円玉 を2枚にし、たこ糸の位置を変えてつり合わせる。
- 6.4をつり合わせたまま、両方の五円玉 を、水そうに入れる。
![]() |
空気を圧縮する水でっぽうや、ペットボトルの中にうずを作る実験など、水に関するいろいろな実験を通して、水のふしぎを楽しみながら体験できるよ。 |
「水の資料館」のページで、地球と水の関係を勉強することができる。また、水にまつわる四字熟語や水に関係する道具の紹介もされていて、水についてはば広く学べるよ。
キッズコーナー 東京都水道局わたしたちが使っている水が、どのように各家庭へ送られるか教えてくれるサイト。東京都水道局がつくった学習資料も見られるので、自由研究や水の学習にぴったり。
雲ができるしくみや、雨や雪が降るしくみ、水の循環が紹介されている。「ネイチャークイズ」のページでは、水や環境などに関するクイズにチャレンジできるよ。
スイスイランド 日本下水道協会家庭から出るよごれた水がどうなるのか、気になったらこのサイトを見よう。よごれた水がきれいになるまでをアニメーションや実際の映像で学べる。


![[キットボックス]N・S実験じしゃく](images/book/book0808_2.gif)