![]() |
|
|
けいたいゲーム機やテレビなどのリモコン、デジタルカメラなど、身の回りには、電池を使うものがたくさんあるね。でも、どうして電池で電気ができるんだろう? 電池のしくみや歴史、種類、利用について調べよう。 |
電池のしくみ
豆電球のどう線を電池のプラス極とマイナス極につなぐと、電球の明かりがつく。これは、どう線を電池につないだことで、電池でつくられた電気が、プラス極から出て、どう線と豆電球を通って、マイナス極まで流れるからだ。このような電気の流れを、電流という。
電池は、2種類の金属と電解液というものを組み合わせてつくられている。どう線を電池につなぐと、電池の中で、金属と電解液の反応が起き、電気ができる。電気の正体は、電子という目には見えない小さなつぶが流れること。電子は、マイナス極からプラス極に流れ、電流とは逆だ。これは、まだ電子というものがあることがわかっていなかったころに、「電流はプラス極からマイナス極に流れる」と決めたからだ。
金属と電解液の反応には限りがあって、電池をしばらく使っていると、電気ができなくなる。ふだん使っている電池は、単一、単二など、大きさにちがいがあるが、大きいほどたくさんの電気を使うことができる。
電池の発明と改良
電池は、今からおよそ200年前、イタリアのボルタという人が発明した。
ルタは、銅と亜鉛の板を重ね、その間 に塩水 でぬらした布をはさむと電気ができることを発見し、「ボルタの電たい」という、電池のもとになるものを発明した。そのしくみは、現在使われている電池と同じだ。この電池は、その後、塩水 を希 りゅう酸に変えることで改良された。
電池の発明と改良
19世紀の終わりごろには、日本の屋井先蔵が、電池をさらに使いやすく改良した。それまでの電池は、中の電解液が液体だったため、液がこぼれたり、寒い場所で電解液がこおって、電池が使えなくなるなどの欠点があった。そこで、電解液を固体にしみこませることにして、全体を金属のケースに入れた。これが、現在の乾電池のもとになったんだよ。
いろいろな電池
電池には、いろいろな種類があり、それぞれ特ちょうがある。
まず、使い切りタイプの電池と、電気が減ったらじゅう電してまた使える電池がある。じゅう電して何度も使える電池は、ちく電池(じゅう電式電池、じゅう電池)という。
使い切りタイプの電池には、マンガン電池やアルカリ電池、酸化水銀電池(ボタン電池)などがある。マンガン電池は、使いつづけているとだんだん電気が弱くなる。でも、しばらく使わないでいると、電気の強さがもとにもどる性質がある。だから、かい中電灯やリモコンなど、長く使い続けないものに向いている。これに対し、アルカリ電池は、使い続けても電気が弱くなりにくい。それで、長時間続けて使うことの多 いけいたいオーディオやけいたいゲーム機などに向いている。酸化銀電池(ボタン電池)は、小型で長く使えるので、うで時計や電子体温計などに向いている。
くり返し使えるちく電池には、なまりちく電池やリチウムイオン電池がある。
なまりちく電池は、大きいけれど安く、自動車のバッテリーや非常用の電源などに使われている。リチウムイオン電池は、小さいけれど高いく、電気が失われにくい。ノートパソコンやけいたい電話などに使用されている。
このほか、太陽の光のエネルギーを電気に変える光電池 (太陽電池)がある。光電池 は、金属と電解液の反応で電気をつくる電池とは、まったくちがうしくみだ。寿命が長く、じゅう電や交かんの必要がないので、卓上計算機(電卓)や時計などに使われている。また、電気をつくるときに、CO2(二酸化炭素)など、地球温暖化にえいきょうのある気体を出さないので、家や学校でのソーラーパネルとしても使われている。
エコカーで電池が活やく
現在、多くの自動車はガソリンなどを燃やし、そのエネルギーで走るが、そのときに、CO2を出している。CO2は地球温暖化の原因になるので、CO2を出さない自動車の開発が進められている。それらはエコカーと呼ばれ、電池を使うハイブリッドカーや電気自動車がある。
ハイブリッドカーは、ガソリンエンジンと電気モーターのように、種類のちがう動力機関を組み合わせるものだ。電気モーターは、自動車に積んであるリチウムイオン電池などのじゅう電池の電気を使う。電池は、ガソリンエンジンが回るときのエネルギーでじゅう電される。
電気自動車は、電気モーターで走る自動車だ。リチウムイオン電池などが積んであり、この電池には、家庭のコンセントからもじゅう電できる。ただし、1回のじゅう電で走れるきょりが短いので、さらに電池の性能を高める必要がある。
このように、電池は、身近なところはもちろん、さまざまな分野で使われている。わたしたちの暮らしに欠かせないものなんだね。
◎55円で電池をつくろう
ボルタの電たいと同じしくみの電池をつくろう。十円玉と一円玉の組み合わせで電池ができるよ。コインの枚数や種類を変えて、発光ダイオードの明るさがどうなるか調 べよう。
- ◆準備するもの
- 十円玉(5枚)、一円玉(5枚)、キッチンペーパー、どう線(2本)、発光ダイオード(LED)、食塩、水
- ◆実験の方法
- 1.食塩を水にとかし、こい食塩水をつくる。
- 2.キッチンペーパーを2.5cm四方くらいに切り、こい食塩水をひたす。これを5枚つくる。
- 3.下から、十円玉、キッチンペーパー、一円玉、十円玉…の順に、重ねる。
- 4.一番下の十円玉と発光ダイオードのプラス側の足をどう線でつなぐ。
- 5.一番上の一円玉と発光ダイオードのマイナス側の足をどう線でつなぐ。 *キッチンペーパーどうしがくっつかないように注意。
◎活性炭とアルミニウムはくで簡単電池
活性炭とアルミニウムはく、食塩水を使って、電池を作ろう。食塩水の代わりに砂糖水 や水を使うとどうなるかも調べよう。
- ◆準備するもの
- 活性炭(だっしゅう用)、アルミニウムはく、ティッシュペーパー、金属のクリップ(4個)、どう線(2本)、モーター、プロペラ、食塩、水
- ◆実験の方法
- 1.食塩を水にとかし、こい食塩水をつくる。
- 2.アルミニウムはくを切って、ティッシュペーパーより大きいもの1まい、小さいもの1まいをつくる。
- 3.大きい方のアルミニウムはくの上にティッシュペーパーをのせ、食塩水をかける。
- 4.ティッシュペーパーの上に活性炭をうすく広げてのせる。
- 5.活性炭の上に、小さい方 ほう のアルミニウムはくをのせる。
- 6.下のアルミニウムはくにクリップをはさみ、どう線で、モーターの一方の電極につなぐ。
- 7.上のアルミニウムはくにクリップをはさみ、どう線で、モーターのもう一方の電極につなぐ。
- 8.上から手でおさえる。
- *2枚のアルミニウムはくどうしがくっつかないように注意。
◎フルーツ電池をつくろう
台所にある道具を組み合わせて、電池 をつくろう。レモンをほかのくだものや 野菜などに変えたり、フォークを別のものに変えたりするとどうなるかも調べよう。
- ◆準備するもの
- レモン(1個半)、フォーク(ステンレス製、3本)、アルミニウムはく、どう線(4本)、発光ダイオード(LED)、セロハンテープ
- ◆実験の方法
- 1.レモンを半分に輪切りにしたものを3個用意する。
- 2.アルミニウムはくを、レモンの直径より少し大きめに切る。これを3枚用意する。
- 3.レモンにそれぞれ、フォークをさす。
- 4.アルミニウムはくを置き、フォークをさしたレモンをふせて置く。
- 5.どう線で、左のフォークと真ん中のアルミニウムはくをつなぐ。同様に、真ん中のフォークと右のアルミニウムはくをつなぐ。
- 6.右のフォークと、発光ダイオードのプラス側の足をどう線でつなぐ。
- 7.左のアルミニウムはくと、発光ダイオードのマイナス側の足をどう線でつなぐ。
- *実験に使ったくだものなどは、絶対に食べないこと。
![]() |
[「1〜6年の科学」スペシャル] くだもの電池実験 ロボウォッチ くだものや飲み物などを使って発電し、ロボット形の時計を動かす実験セット。くだものや飲み物の種類など、条件をかえて実験することで、電気が生まれる条件や原理を学ぶことができるよ。 |
「富士通乾電池のできるまで」では、マンガン乾電池とアルカリ乾電池の製造工程が、イラスト付きで紹介されているよ。各材料の名前も説明されていて、乾電池ができるまでをばっちり知ることができる。
太陽光発電研究センター環境にやさしい太陽電池の原理や特ちょうを学ぶことができるサイト。原理は、初級扁、中級扁、上級扁とわかれているので、太陽電池についてくわしく知りたいときは、のぞいてみよう。
電池の種類やしくみが、イラストや写真を交えてわかりやすく紹介されているよ。電池に関する問題集「電池ドリル」がダウンロードできるので、チャレンジしてみよう。
電池なぞなぞアカデミーみんながふだん使用している電池のしくみをはじめ、太陽電池や燃料電池についても学ぶことができる。「電池の選び方」のページでは、電気製品にてきした電池が紹介されているよ。


![「1〜6年の科学」スペシャル] くだもの電池実験 ロボウォッチ](images/book/book0808_3.gif)