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今年6月22日、大阪府和泉市(いずみし)教育委員会(きょういくいいんかい)は、弥生(やよい)時代の大規模(だいきぼ)環濠集落跡(かんごうしゅうらくあと)、池上曽根(いけがみそね)遺跡【大阪府和泉、泉大津両市】と唐古・鍵(からこ・かぎ)遺跡【奈良県田原本町】から出土した約2200~2300年前の炭化米のDNAを分析(ぶんせき)した結果、遺伝子(いでんし)のタイプが中国大陸で栽培(さいばい)されている水稲の品種(ひんしゅ)と一致したと発表した。
朝鮮(ちょうせん)半島では見つかっていないタイプで、イネが中国から朝鮮半島を経由(けいゆ)せずに直接(ちょくせつ)日本に伝わったルートが存在(そんざい)したことを裏(うら)づける証拠(しょうこ)にあたるとして注目されている。中国から日本へ人や物、文化が直接伝来
した可能性(かのうせい)を示(しめ)す貴重(きちょう)な資料(しりょう)ともなりそうだ。
分析を行った佐藤洋一郎・静岡大農学部助教授によると、池上曽根遺跡の炭化米17粒(つぶ)を分析、うち4粒からDNAを抽出(ちゅうしゅつ)できた。1粒が陸稲(おかぼ)栽培に適(てき)した熱帯ジャポニカ米で、3粒が水田耕作(すいでんこうさく)に適した温帯ジャポニカ米だった。DNAの塩基配列(えんきはいれつ)を調べたところ、この温帯ジャポニカのうち1粒に、中国・長江(ちょうこう)下流域(かりゅういき)に濃密(のうみつ)に分布(ぶんぷ)する在来種(ざいらいしゅ)と同じ遺伝子の塩基配列
があるのを確認(かくにん)した。調査(ちょうさ)した朝鮮半島の在来種55種類にはない配列という。唐古・鍵遺跡の炭化米(温帯ジャポニカ)1粒にも同じ配列が確認された。 |
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日本列島へのイネの伝播(でんぱ)ルートは、朝鮮半島経由(主に温帯ジャポニカ米)▽中国からの直接伝播(同)▽南西諸島(なんせいしょとう)伝い(おもに熱帯ジャポニカ米)――などが考えられてきたが、考古学的には朝鮮半島経由説が優勢(ゆうせい)だった。
今回、遺伝子のタイプが一致した炭化米は温帯ジャポニカ米だったことから、中国から直接伝播したルートの可能性が強まったという。中国からの直接伝播ルートがあったとすれば、考古学の今までの学説や発掘成果(はっくつせいか)も見直しが必要になってくる。今後、ルートの解明(かいめい)にはより、多くの資料を集める必要がある。
(参考:朝日新聞、毎日新聞、読売新聞ほか)
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