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2003.04_14 発行(株)学習研究社

日本の歴史新聞

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. 木簡(もっかん)でわかる、平城京の暮らし .
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 奈良(なら)市の平城宮跡(へいじょうきょうあと)を発掘調査(はっくつちょうさ)している奈良文化財研究所(ならぶんかざいけんきゅうしょ)は、下級役人の異例の出世を示す木簡や、「此所不得小便」(ここで小便をするな)と書かれた木簡などを発見した。
 同研究所によると、第一大極殿西楼跡(だいいちだいきょくでんせいろうあと)で出土した752【天平勝宝4】年の木簡に、「糸君益人」の名前が最下級の役人として書かれていた。しかし、この役人は758【天平宝字2】年の正倉院文書では5階級上の位に就いており、同研究所は「わずか6年で異例の出世をしたことを示す」としている。また、西楼の基壇(きだん)の下を整地した土の中から、平城京へ遷都(せんと)した710【和銅3】年3月の木簡が出土し、この年にはまだ大極殿が未完成だったことが判明した。同研究所は、「710年の元日朝賀が、平城宮と藤原宮(ふじわらきょう)のどちらで行われたかという長年の論争があったが、この発見により藤原京で行われた可能性(かのうせい)が強くなった」としている。
「此所不得小便」の木簡は、立ち小便を禁止する最古の看板という。この木簡は長さ20センチ、幅(はば)5センチていどのもの。大便、小便ということばは奈良時代にはすでにあったとされる。同研究所は、「作業員らが建物の解体現場で立ち小便をするため、困った役人が掲(かか)げたのではないか」としている。

 木簡はこのほかにも、役人が給食の不平を述べた「常食菜甚悪」というものも発見されており、当時の生活がうかがえる内容が記されている。


(参考:朝日新聞、京都新聞ほか)

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4コマまんが .
はにわ先生 .

このニュースは、ここがポイント

●発見された木簡によってわかることとは?
●今回発見された木簡に書かれていたこととは?

 木簡は、わが国では1961【昭和36】年に平城宮跡から発見され、当時の人々の生活の様子を知ることができる生活の資料として注目された。これまでに発見された木簡は、20万点以上にものぼる。その多くは、平城宮跡の長屋王家、二条大路などから発見されているが、そのほか日本各地からも発見されている。奈良市にある奈良文化財研究所では、平城宮跡から発見された木簡について分析(ぶんせき)している。
 同研究所が最近公表した木簡には、当時の下級役人の生活、平城宮の工事現場の様子などを書いた物があることがわかった。
 木簡に書くことができる文字数には、限界がある。一つの木簡からの情報では、十分な状況(じょうきょう)は伝わってこない。しかし、多量の木簡が見つかったことによって、それらを分析・総合していくと、当時の社会生活についての新たな状況が見えてくる。このように、木簡は当時の生活を生々しく伝えてくれるので、当時の社会を理解する上で、価値の高い資料として位置づけることができる。

ニュースに関連する重要な用語

持統天皇 元明天皇 聖武天皇 藤原京(ふじわらきょう)

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関連年表
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平城京
監修:帝京大学教授 高野尚好

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