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第2回
農家/農園経営者

笠原秀樹(かさはら ひでき)さん、純子(じゅんこ)さん / 自然農園レインボーファーム

3  自然のエネルギーを使った農業

 
秀樹さんや純子さんは農薬や化学肥料を使わないというけど、具体的にはどうしているんだろう?  
 
 

野菜のような畑で野菜を作る

秀樹さん:自然の栄養分で野菜やニワトリを育てています。植物につく虫だって、くふうすれば薬なしで退治できるんですよ。 さっきも話したように、ぼくらは1つの畑にいろんな野菜を植えています。じつは、これがいい虫よけになるんですよ。


純子さん:1つの野菜だけを作っていると土が弱ってくるし、その野菜を好きな虫も集まりやすくなります。たとえば大根を植えたあと、大根を食べる虫がいやがる野菜を植えれば、その虫はいづらくなりますよね。ちがう野菜を植えることで、ある虫を食べるほかの虫もやってくるし、畑に病気も起きにくくなります。いろんな虫が集まって野原のような状態になれば、薬を使わなくてすむわけです。

秀樹さん:ぼくらがめざすのは、自然のエネルギーをじょうずに取り入れた農業です。ニワトリのフンはよい肥料になるし、くず野菜はニワトリのえさになる。自然の中にむだなものはないと思いますね。
 
モロヘイヤ
モロヘイヤ
イタリアンパセリ、ニガウリ、オカヒジキ、シソなどの苗も育っている
イタリアンパセリ、ニガウリ、オカヒジキ、シソなどの苗も育っている

 
 
ナルホド〜。自然のつながりをうまく生かすわけですね。
農薬や化学肥料をまったく使わない農業を、生命力があるという意味の「有機(ゆうき)」をつけて「有機農業」というけど、笠原さんたちの作る野菜の味がこいのは、野菜そのものの生命力が強いからなんだろうなあ。
 
 

落ち葉プ+米ぬか+ニワトリのうんち=?

できあがった温床。落ち葉が分解されてフカフカになり、もうにおわない。温床の表面温度は30〜40度だが、奥は約60度にもなる
できあがった温床。落ち葉が分解されてフカフカになり、もうにおわない。温床の表面温度は30〜40度だが、奥は約60度にもなる
純子さん:苗を育てるにはあたたかさが必要だけど、それも自然のものを使います。たとえば、2〜4月の寒い時期は「温床(おんしょう)」というものをコタツ代わりにして暖(だん)をとります。これを私たちは落ち葉や米ぬか、ニワトリのフンなどをまぜ合わせて作ります。足でふんで作るので「ふみこみ温床」というんですよ。温床のなかみは栄養たっぷりなので、次の年の種まきや苗作りの床土(とこつち)にもなります。

秀樹さん:フンといっても、地面で飼う平飼い(ひらがい)のニワトリのものはそんなにくさくないし、長ぐつをはいてふむのでだいじょうぶ。ただ、半年くらいしてかきまぜると、ものすごいにおいがします。肥料のにおいになれているはずの近所のお年寄りさえ、「くさい!」ってもんくをいうほど(笑)。

でも、体に害があるわけじゃないし、においで温床の善し悪し(よしあし)がわかるわけで、、ぼくらにしてみれば
いいにおいなんですよ。温床のできぐあいをたしかめる
ために手でさわったりするけど、全然イヤじゃない。むしろ
香水や化学薬品のにおいのほうが気持ち悪いですね。


 
秀樹さん:ふみこみ温床を作るのは冬。次の年、こうして育てる苗のすべてに温床を使います。苗が大きくなって畑に植えつけてからも、いろんな作業があるんですよ。
 
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