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第9回
野球選手

久保康友(くぼ やすとも)さん / 千葉ロッテマリーンズ

3  マウンド上のかけひき

 
久保さん、2005年のシーズンで印象に残った対決を教えてください!
 
 
う〜ん、1つにはしぼれないけど、セントラル・リーグとのゲームは印象的でした。

バッターとの勝負で重視するのは、思いどおりの展開に運べるかどうか。つまった当たりがヒットになれば、それはしかたありません。相手もプロですから、打たれないボールを投げるというのは至難のわざです。長打はともかく、相手が打とうと思っていなかった方向へのヒットならOK。つまり、ヒットの中にもゆるせるものとそうでないものがあるわけです。

バッターの中には、どこへ投げても対応されてしまう、そんな手ごわい人がいます。阪神(はんしん)タイガースの金本知憲(かねもと・ともあき)選手や、広島東洋カープの前田智徳(まえだ・とものり)選手です。
 
とくに金本選手は、どんなに頭を使ってもおさえるのがむずかしい。4番打者なのに次につなぐ意識がある選手です。たとえばノーアウトで2塁(るい)にランナーがいる場合、ピッチャーとしてはライト方向に打たれたくない。3塁への送球がおそくなりますからね。でも、こんなとき左打ちの金本選手はぜったいライト方向へ引っ張るんですよ。たとえファーストゴロやセカンドゴロで打ち取ったとしても、ライト方向へ打ち返された時点でぼくの負けなんです。

こういうかけひきはおもしろいですね。このふたりの選手にかぎらず、ゲーム中は「バッターをどうやっておさえようか」と、子どものころと変わらない気持ちで投げているんですよ。
 
 
マウンド上ではピッチャーとバッターの間で、静かだけど激しい火花が散っているんだなあ!
 
 
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