第41回
医師
副院長 森本将史(もりもと・まさふみ)さん
/北原脳神経外科病院
1 病気の原因をつきとめる

北原脳神経外科病院の森本将史(もりもと・まさふみ)です。
ぼくが「医者になりたい」と思ったのは、小学生のころ。カゼをひいて近所の病院に行ったとき、お医者さんがとてもやさしくしてくれたので、感動して、「ぼくもこの人のようになりたい!」と思ったのです。
「人の命を救う」医師の仕事には大きなやりがいがあります。今回は、ぼくの仕事について紹介(しょうかい)しましょう。
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親身に、でも冷静に
医師の仕事は、病気の人やケガ人を診察して、治療やアドバイスをすること。病気の種類は多く、症状(しょうじょう)も治療法もさまざまで、一人の医師がすべての病気に対応するのはむずかしくなってきているため、内科や小児科、眼科、耳鼻咽喉科(じびいんこうか)といったように、役割を分担するのが一般的(いっぱんてき)です。
ぼくは脳や脊髄(せきずい)や末梢(まっしょう)神経の病気を専門にあつかう「脳神経外科医」で、いまは北原脳神経外科病院の副院長をしています。患者さんは、脳梗塞(のうこうそく=脳内の血管がつまって血液が流れなくなる病気)や、くも膜下出血(くもまっかしゅっけつ=脳と、脳を保護するくも膜のあいだの血管が切れて出血する病気)など、命にかかわるような脳の病気の人がほとんどです。病院にやってくる患者さんを診療する「外来」担当で、1日に70人くらいの患者さんを診察しています。
ぼくは脳や脊髄(せきずい)や末梢(まっしょう)神経の病気を専門にあつかう「脳神経外科医」で、いまは北原脳神経外科病院の副院長をしています。患者さんは、脳梗塞(のうこうそく=脳内の血管がつまって血液が流れなくなる病気)や、くも膜下出血(くもまっかしゅっけつ=脳と、脳を保護するくも膜のあいだの血管が切れて出血する病気)など、命にかかわるような脳の病気の人がほとんどです。病院にやってくる患者さんを診療する「外来」担当で、1日に70人くらいの患者さんを診察しています。

診察は、まず「問診」から始めます。患者さんとご家族の病歴、いつごろ、どんなふうに調子が悪くなったか、今はどんな具合かをたずねます。このとき大切なのは、患者さんにリラックスしてもらうこと。初対面の人と話すときは、だれでも緊張(きんちょう)します。まして病気のことは、医者にでも話しづらいものですから、親身な態度とおだやかな口調、わかりやすい言葉づかいを心がけています。そうやって少しずつ、しっかり情報をききださないと、病気を見落としたり、見あやまったりする可能性があるので、ひじょうに重要なステップです。
「問診」では、患者さんの話をよくきくと同時に、患者さんの判断をうのみにしない冷静さも大切です。体調が悪く、原因がわからないと、だれでも不安になります。「頭がこんなに痛いのは、きっと重い病気なんだ」などと思いこんでしまう人もいます。でも、カゼで頭痛がひどい、ということもありえます。
不安にかられた患者さんは、症状をオーバーに表現することもあります。それを100%真に受けてしまうと、不要な検査をオーダーしたり、診断をまちがえたりするおそれもあります。医師は、患者さんの言葉に親身に耳をかたむけながらも、レントゲン撮影(さつえい)やCTスキャン、血液検査など、必要な検査をおこない、それらの結果から、冷静かつ客観的に病気とその原因をさぐっていくのです。
「問診」では、患者さんの話をよくきくと同時に、患者さんの判断をうのみにしない冷静さも大切です。体調が悪く、原因がわからないと、だれでも不安になります。「頭がこんなに痛いのは、きっと重い病気なんだ」などと思いこんでしまう人もいます。でも、カゼで頭痛がひどい、ということもありえます。
不安にかられた患者さんは、症状をオーバーに表現することもあります。それを100%真に受けてしまうと、不要な検査をオーダーしたり、診断をまちがえたりするおそれもあります。医師は、患者さんの言葉に親身に耳をかたむけながらも、レントゲン撮影(さつえい)やCTスキャン、血液検査など、必要な検査をおこない、それらの結果から、冷静かつ客観的に病気とその原因をさぐっていくのです。
とぎすまされたカンが病気を見つけることもある

検査結果にはあらわれない「病気の前ぶれ」のようなものもありますし、二つ以上の病気が複雑にからみあっていることもあります。そんなとき医師は、患者さんが何気なく口にする言葉や表情やしぐさなどまで手がかりにして、病気をつきとめようとするのです。そういう「医師のカン」をどうやってやしなうのかと言えば、たくさんの患者さんを診察して、経験を積むしかありません。
ぼくは新米医師のころ、脳外科の入院患者担当でした。脳手術を受けた直後など重症の患者さんは容態が安定しにくく、1日ごとに容態が変化すると言ってもよいほどです。医師はこまめに病棟(びょうとう)を見まわって患者さんのようすに目を光らせます。毎日、入院患者さんを見まわるうちに、「この人はまだ病状が急変する可能性があるから注意しよう」とか「この人はもう悪化しないだろう」ということが、少しずつ感じとれるようになってきました。若いうちに多数の重症の患者さんを必死で見まわってきた経験が、今、通院してこられる患者さんの診断にも役立っています。
病気の原因や兆候を見つけたら、患者さんの体質に合った治療をしたり、薬の処方箋(しょほうせん)を書いたりします。薬でなおらない場合は、手術をすることになります。
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