ウサギの耳はどうして長いの

つまり耳(みみ)は、大(おお)きいほど、たくさんの音(おと)を集(あつ)めることができるのです。
ウサギの耳(みみ)が長(なが)いわけもこれと同(おな)じです。広々(ひろびろ)とした草原(そうげん)にすみ、草(くさ)を食(た)べるウサギは、自分(じぶん)をねらって近(ちか)づいてくる敵(てき)をいち早(はや)く知(し)るために、長(なが)い耳(みみ)のアンテナを使(つか)い、かすかな物音(ものおと)も聞(き)きのがさないようにしているわけです。
また、長(なが)い耳(みみ)にはそのほかにもうひとつ、大事(だいじ)な役割(やくわり)があります。それは、長(なが)い耳(みみ)の表面(ひょうめん)から熱(ねつ)を外(そと)ににがすことです。人間(にんげん)は、体(からだ)が熱(あつ)くなったときには、あせをかいて熱(ねつ)をさましています。ところがウサギは、ほとんどあせをかかない動物(どうぶつ)です。ですから、あせをかくかわりに、耳(みみ)を使(つか)って熱(ねつ)をにがしているのです。
ウサギの大(おお)きな耳(みみ)には血液(けつえき)の流(なが)れる血管(けっかん)が、あみの目(め)のようにはりめぐらされています。ウサギは、この血管(けっかん)に風(かぜ)を当(あ)てて、中(なか)の血液(けつえき)を冷(ひ)やして、体(からだ)が熱(あつ)くなりすぎるのをふせいでいるのです。