おうちのかたへキッズ・ハンド・クラブとは

東京家政大学 家政学部
児童教育学科准教授
林 四郎
道具の正しい使い方で、お子さまの可能性を広げ、新たな親子関係を築きましょう。
●子どもたちには経験が足りない
今は、小学校の図画工作の時間になって初めて金づちやのこぎりを使うという子どもたちがほとんどです。のりを手でつけられない子どももいます。これは経験がないだけで、みなさんもご存知のように子どもたちは道具を使って工作することが大好きです。しかし、小学校の図画工作の時間も週に2時間分もなく、全体的に見て子どもたちの経験不足は否めません。
●道具を使うことで育まれる人間の教養

自分の手で道具を使ってものをつくることで、子どもはものを大切にするようになります。また、ものをつくる大変さを体験することで、普段使っているものをつくっている人の大変さまで想像できるようになります。

相手を思いやる気持ちにもつながります。また、小学校の理科の目標には、自然を愛して科学的な見方や考え方を身につけるとあります。昔から、日本人は、山や川などすべての自然のものと一体感を持つだけでなく、道具であっても自分の分身という気持ちを持っていました。手先が器用でものを大切にしてきた民族性がありました。「道具を使ってものをつくる」というのは、人間が、人間じゃないところから人間になる最初の決め手です。

道具を使って自然とともに生きて行くということは、人間の教養として絶対に必要なことです。次の世代にもつなげていかなければいけません。

●小さいうちから道具を与えましょう
例えば、ナイフは危険だと思われるかもしれませんが、危険なことを伝えて安全な使い方を教える必要があります。伝えるのに適した時期もあります。小学校の低学年から使っている子どもにくらべると、高学年から使う子どもはとても苦労するでしょう。外科医になろうとしても大学生になって初めて刃物を持つことになったら、なおさらです。環境をつくってあげられるのは親御さんなのです。
●ナイフを与えて子どもへの信頼を表す

スイスでは、5~7歳になると親が子どもにナイフを渡して使い方を教えると聞きます。それは、親から子どもへの信頼の証であり、子どもも親から成長を認められたとその責任を感じるはずです。かつて日本でも、肥後守(ひごのかみ)という小刀を子どもに渡しました。

私も小学生になったときに父親から持たされ、始めは怖さ半分、うれしさ半分だったことを覚えています。親が鉛筆を削る姿を見て自分も削りました。小学校に入学したから、4年生で大人と同じ2ケタの歳になったからなど、人生の節目と重ねて、子どものへの信頼の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。

●親は声がけをしてください。そして、親子で楽しみましょう

具体的には、ものづくりのイベントなどに親子で参加するのもいいと思います。そのときは是非、子どもの行動について「削っているんだね。上手だね。」と声がけしてあげてください。小さい子どもにとっては、自分の行動と言葉が頭の中で結びつくことで、自分の中にストンと落ちるものになります。この「言語化」がとても大切なのです。

また、イベントだけでなく家でもできます。例えば、料理づくりの手伝いがおすすめです。料理は刃物も火も使います。できるところだけでもいいので共同作業をして、子どもが包丁などの道具を使ってるときにどんどん声がけしてあげてください。 親子でものをいっしょにつくる、活動することで、自然に親子の会話が出てきます。子どものいいところがいっぱい発見できるはずです。

ただ道具を与えるだけではだめです。赤ん坊は肌を離すな、幼児は手を離すな、小学生は目を離すな、中学生は心を離すなといいます。子どもの成長に合わせていっしょに歩んであげてください。

親から子へ信頼の証としてのナイフ

スイスのビクトリノックス本社
https://www.victorinox.com/jp
ビクトリノックス・ジャパン株式会社
代表取締役CEO
田中麻美子

スイスと日本は、誠実で勤勉、手先が器用という国民性がよく似ているといわれます。
スイスでは、子どもが5歳前後になると、父親がツールナイフを渡して、使い方、功罪の両面性があることをしっかりと教えるそうです。父親からナイフをわたされるということは、信頼されているということ、成長を認められたと感じます。

ナイフを贈られる日は、子どもにとって重要な儀式の日となります。そこでは、責任に対する意識がおのずと生まれます。責任の自覚が絶えず頭の中にあれば、刃物はすばらしい道具になるというのがスイスの考え方なのです。

ナイフの携帯について(日本の法律)

キッズ・ハンド・クラブとは

キッズ・ハンド・クラブとは、子どもたちがナイフを扱うことで、生きる力(ものごとを立体的に観察し、想像し、工夫し、創り出す力)を育むことを目指した、ビクトリノックス・ジャパンと学研が進める教育プロジェクトです。
キッズ・ハンド・クラブは、ワークショップ形式の体験プログラム、学校向けの授業プログラム、そして、誰もが学べる情報提供サイトの3つで展開していきます。
キッズ・ハンド・クラブは教育プロジェクトとして以下を目指していきます。

●「立体的に考えられる力」を伸ばす。

  1. 手で道具を使う体験、または、正しいナイフの使い方を学ぶきっかけを提供し、自分で考えることができる子どもを育てる。
  2. 対象物を立体的に観察し、想像し、工夫し、創り出す力を伸ばす。
  3. ものごとを柔軟に考える力や知識を応用する想像力を育む。
  4. 「立体的に考えられる力」を算数や理科などの教科で実感をもって理解する能力を育む。

●「五感で考える総合的な能力」を育てる。

  1. 手先を複雑に動かす体験の場を提供し、子どもたちの手先の器用さを育む。
  2. 手で触る、臭いを嗅ぐ、耳を澄ます、想像するなど、五感をフルに使う学習の機会を提供する。
  3. ナイフの使い方を誤れば、けがにつながるという「危険」を実体験として認識させ、リスクをコントロールする力を伸ばす。

●親や仲間と共に学ぶことで「生きる力」を伸ばす。

  1. 仲間と道具を使った協同作業を促し、子どもたちの「人を助ける気持ち・協力し合うことの大切さ」を醸成する。
  2. 親も、子どもと体験を共有し、いっしょに「生きる力」を伸ばす学びの機会を提供する。また、親向けの“子どもの生きる力を伸ばす学習ヒント”を配布する。
  3. 「道具と人間」「刃物の仕組み」など、ナイフと人間との関わりを学び、科目の枠を超えた「総合的な学習」を提案する。
イングレービング(名入れ)サービス クーポン
信頼の証として、お子さまに贈るナイフに名前をいれたビクトリノックスはいかがですか?
このページを見てビクトリノックス直営店でビクトリノックス・マルチツールをご注文の方に、イングレービング(ハンドワークによる名入れ彫刻、通常工賃\600+税)を無料でサービスします。

この画面をプリントアウトしたものを持参いただくか、もしくは、スマートフォンで画面を提示してください。


※ご注文後約3週間後のお渡しとなります。
※対象商品、名入れできる書体や文字数など、詳しくは対象店舗にてご確認ください
※画像はイメージです
※有効期限:2016年10月31日