データで読み解く、子どもとスマホ

第7回 動画、視聴も投稿もスマホで手軽に

動画共有サービスは小・中学生の超人気コンテンツです。今回は子どもと動画の関係を読み解きます。

このコーナーの第2回で、動画視聴が小学生・中学生に人気があるサービスであることをお伝えしました。スマホを使う小学生の5割以上、中学生では7割以上がスマホで動画を視聴しています。※1 

動画共有サービスの代表格は皆さんご存じのYouTubeです。

ニールセン(株)が発表したスマホによるインターネット利用者数ランキングで、2015年、YouTubeは6位にランクイン。対前年増加率は29%と、トップの10サービスのなかでもっとも伸びています。※2

YouTubeで視聴できる動画のジャンルは幅広く、ユーチューバーと呼ばれる実況者によるコンテンツ、音楽、愛らしい動物の動画などが人気を博しています。そのなかで、子どもたちにとても人気があるのが「ゲーム実況」と呼ばれる動画です。

ゲーム実況とは、ゲームプレイヤーが発信している、自分のプレイの実況付きの動画です。チャンネル登録が100万をこえる人気チャンネルも複数あります。※3


このゲーム実況、保護者の立場で考えると少々問題があります。

家庭用ゲームソフトには、ゲームソフトの表現内容によるレーティング(CERO)がありますが、ゲーム実況動画ではどんなレーティングのプレイ画面も閲覧できてしまうので、年齢区分やペアレンタルコントロールが有名無実化してしまっているのです。小学生の子どもでもCERO-C(15歳以上対象)やCERO-D(17歳以上対象)のゲーム画面をじっくり見ることができてしまう、というわけです。※4

お子さんがゲーム実況動画にはまっているようであれば、保護者もその投稿者の動画を見てみてください。そして、実況されているゲームが年齢や家庭の方針とあっているか、保護者自身の目で確認してください。

大人が知らない10代の世界、ミクチャことMixChannel

さてここで、2015年12月に(株)ジャストシステムが発表した調査結果をご紹介します。※5

10代限定! SNS利用実態調査

15~19歳のスマートフォンユーザーが現在利用しているSNSは、「LINE」(93.8%)が最も多く、次いで「Twitter」(74.9%)、「Facebook」(37.5%)、「Instagram」(34.0%)、「Vine」(12.2%)、「MixChannel」(11.1%)でした。

–(株)ジャストシステム「10代限定! SNS利用実態調査」 ※5

 

上位4サービスは保護者にもなじみ深いサービスですが、Vine、MixChannelとなると聞き慣れないという方も多いでしょう。Vine(バイン)は6秒、MixChannel(ミックスチャンネル、通称ミクチャ)は10秒の動画を投稿しあう、投稿型動画SNSです。

VineもMixChannelも若い世代が作成したムービーやスライドショーがたくさん投稿されています。ただVineは17歳以上でないと、利用の要であるスマホ用アプリのダウンロードができないので、ここでは13歳から18歳のユーザーが8割をしめるサービス、MixChannelについてとりあげます。※6

MixChannelはサイトの閲覧、ムービーやスライドショーの撮影・編集、投稿まですべてスマホのアプリでできます。

スマホさあえれば手軽に動画を発信できるので、中高生が身近な出来事やダンスなどを10秒におさめて投稿しています。

ツインズ動画、おもしろ動画、カップル動画などの多くは顔出しで、全世界に自分たちの姿を発信しています。※7  

なかには、保護者が見たら、まゆをひそめてしまいそうなものも……。

10代の遊び場といってしまえばそれまでですが、何かあったときに子どもを守れるのは保護者だけです。子どもがどんな動画共有サービスを使っているのかわからない、という方は、一度いっしょに動画を見てみてはいかがでしょうか。

MixChannelアプリの起動画面

そして余裕を持ってアドバイスできるよう、親も情報収集を心がけていきましょう。

 

※1
青少年のインターネット利用環境実態調査(内閣府)平成27年度
連載第2回も参照
※2
TOPS OF 2015: DIGITAL IN JAPAN ~ニールセン2015年 日本のインターネットサービス利用者数ランキングを発表~
※3
YouTubeのチャンネル登録とは、お気に入りの動画提供者(チャンネル)が新しい動画をアップロードしたときに通知を受け取ることができるよう、ユーザーがチャンネルを登録しておく機能。チャンネル登録の数が人気の目安となる。
※4
YouTubeの制限付きモードによるフィルタリングはアダルトや暴力などのコンテンツに一定の効果はあるが、日本のCEROに相当するようなきめ細かい対応はできていないのが実情。
※5
東はVine、西はMixChannel 「10代限定! SNS利用実態調査」
※6
MixChannel 媒体資料2015年10月-12月より
※7
MixChannelは動画の公開範囲を「ファン限定」にすることもできる。
渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)
株式会社コドモット代表取締役社長。
NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」を立ち上げ、同サイトでデジタルコンテンツグランプリ・エデュテイメント賞受賞。独立後は小学生向けのコンテンツを中心に、企業の子ども向けWebサイトや公共団体の子ども向けツールなどの企画制作を数多く手がける。一男一女の母。