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小学生のはじめての英語辞典はどう選ぶ? 緊急! 保護者座談会

小学生のはじめての英語辞典はどう選ぶ? 緊急! 保護者座談会

教育に熱心な保護者のみなさんに、売れ筋4社の小学生向け英語辞典を見比べながら辞典選びのポイントと、英語教育について語り合ってもらいました。

2020年度から小学校、2021年度から中学校で実施される新学習指導要領で英語教育が大きく変わろうとしています。小学3年から外国語(英語)活動が導入され、5・6年で外国語(英語)が教科になるという点も大きな変化ですが、内容面でもたとえば、英語で自分の好きなものについて話せるようになるなど、「英語を使って何ができるようになるのか」が重要になります。そして、「聞く」「話す(やり取り・発表)」「読む」「書く」の4技能5領域をバランスよく身につけ、活用する能力が求められるのです。

まだ先のことと思ったみなさん、実は、新学習指導要領への移行措置として、2018年度から小学3年以上で外国語活動が始まるのです。はじめて英語にふれる教材は何を選んだらいいのでしょう? わが子を英語好きにするためには、どうしたらいいのでしょう?

そこで今回は、英語教育に熱心な保護者のみなさんに、英語学習には必ず必要になるであろう英語辞典について、売れ筋4社の小学生向け英語辞典を見比べてもらいながら辞典選びのポイントについて語り合ってもらいました

座談会参加者

写真左から金子さん、石沢さん、若林さん、白川さん

  • 金子さん……小4男子の母
  • 石沢さん……小3男子、年長男子の父
  • 若林さん……高1女子、小5男子の母
  • 白川さん……高1女子、小4男子の母

比較した辞典

写真左から

  • 「ドラえもん はじめての英語辞典」(CD‐ROMつき)小学館 ¥2,100円+税
  • 「自由自在 はじめての英語新辞典」受験研究社 ¥2,700円+税
  • 「キッズクラウン英和・和英辞典」三省堂(CDつき) ¥3,400円+税
  • 「新レインボー はじめて英語辞典」学研(CD-ROMつき) ¥2,200円+税

小学生の英語学習、どんなふうに始めている?

編集部:みなさんのお子さんは、どのように英語を学習していますか?

石沢:今、小3と年長の息子たちが近所の英語教室に通っています。リーディングが中心ですが、絵を指差しながら英語を学ぶ授業が楽しいらしく、どんどん英語に興味を持ち始めています 。

若林:わたしは、来年小6になる息子に「中学に入る前に少し英語を習わせたほうがいいのかな?」と思っているんだけど……。

金子:うちは英語塾には通ってないけれど、息子が受験して入った公立の小学校は小1のときから英語の慣らし授業があった。

白川:そんなに早くから教えている学校もあるのね。高1の長女は小5のときにはじめて英語に触れて、「ABCって何!?」と言って泣きながら帰って来たわよ(笑)。

金子:それから娘さんはどうしたの?

白川:英語に慣れるために、NHKラジオの「基礎英語」を毎朝15分聴くようにしたら、1年間で英語が得意になったの。それで小4の息子も聴くようにし始めたところ。

編集部:やはり、毎日続けることって大きいんですね。

英語辞典選びのポイントと、紙の辞典の良さとは

編集部:英語を学ぶには英語辞典が必要だと思うんですけど、お子さんたちは使っていますか?

石沢:今使っているのは、字の大きさがちょうどよくて漢字が多すぎない辞典。息子は動物が好きで「この動物は英語でなんていうんだろう?」というときにひくから、和英をよく使っていますね。

金子:うちは今のところ、わたしが学生時代に使っていた辞書を与えています。

白川:わたしも娘に与えたのは自分で使ってた辞典。子ども向けではないけれど、アとエのあいまい母音など発音記号が書いてあるので、娘はそれを見て発音の違いを覚えていったの。

金子:正しい発音で話せるようになるには、発音記号がちゃんと書いてあるかどうかはポイントのひとつよね。

若林:今は高1の娘は電子辞書を使っていて、普段はわたしのスマホで調べようとするのが悩みの種。スマホで検索すれば早いけど、そのぶん忘れるのも早い気がして……。

石沢:たしかに。ぼく自身は学生時代、辞典で調べた単語に蛍光ペンで線を引いていたんだけど、あとで見返したとき、「自分はこんなに覚えたんだ」という達成感があった。

白川:ページをめくる過程では、「これなんだろう?」という新たな単語との出あいもあるし。その寄り道が言葉の引き出しを増やしてくれるのよね。

石沢:単語を見つけるまでは頭の中でスペルを思い浮かべながら考えてるわけだから、単語をさがす過程も勉強だったのかなと思う。

若林:わたしも息子には、紙の辞典の良さを知って使うようになってほしいな。

石沢:辞典や地図って、一度興味を持って見てみればすごく楽しい世界だと思う。

編集部:それでは、どんな辞典があるのか実際に見てみましょうか。

実物を見て使いやすさをチェック!

編集部:小学生向けの英語辞典で、人気のあるものを4冊用意しました。実際にご覧になっていかがですか?

白川:「ドラえもんのはじめての英語辞典」は絵があってかわいいし、例文が載っているのがいいわね。ただ、発音記号がカタカナ表記なのは残念。アクセントは太字で表記されているけど。

金子:発音がカタカナ表記だと、子どもはカタカナで頭に入れちゃうし、スペルを見なくなるんじゃないかと心配よね。

白川:昔と違ってどの辞典もカラフルですよね。この「キッズクラウン英和・和英辞典」もそうだけど、カラフルなほうが子どもにはいいのかな?

金子:わたし自身の感覚では、辞典は黒以外に2~3色あればいいと思う。どれが本当に重要なのかわからなくなっちゃう気がして……。

編集部:今の子どもたちには、カラフルだったり絵があったほうが好まれるようですよ。

金子:そうなんですね。

若林:この「キッズクラウン英和・和英辞典」は、ランドセルに入れて持ち歩くには重いかもしれない。家で勉強するにはいいと思う。用例も載ってるしね。

編集部:小学生向けなので学校に持って行くというよりは、家で使うというコンセプトで作られているのかもしれないですね。

「キッズクラウン英和・和英辞典」(三省堂)は、間違えやすい単語をイラストで分かりやすくしている。英和約2,400・和英約3,500項目を収録、4点の中では情報量が最も多い。歌、会話、リズム読み、会話練習などもできるCD2枚つき。

編集部:この「自由自在 はじめての英語新辞典」は、QRコードを読む込むと、スマホとタブレットで音声が聞けるというのが特徴なんです。

白川:CDって失くしてしまうことがあるから、それはいいかもね。

編集部:「新レインボー はじめて英語辞典」は、文字を大きくして見やすくしているんです。

若林:確かに、小学校低学年だとこのくらい大きいほうがいいかも。

白川:語彙力をつけるという意味では、小学生のときに手はじめに300~500程度の単語を覚えるときに役立つ辞典ですね。

若林:小学生向けだからというのはあるけど、ここにある4冊とも使える期間は限られているという感じがします。

金子:2~3年しか使わないのはもったいないから、英語に出会うきっかけ感覚で早めに与えておくといいかもね。

「自由自在 はじめての英語新辞典」(受験研究社)は、スマホとタブレットで音声が聞ける。「英和辞典」に掲載していない語を、体、天気、動物などのテーマごとに分けて掲載。

勉強は、楽しくないと続かない

編集部:このなかから、英語を習いたての子どもに1冊与えるとしたら、みなさんだったらどれを選びますか?

若林:わたしは、一番見やすい「ドラえもんのはじめての英語辞典」の辞典かな。小学1、2年生の子でもひきやすいし、例文も子どもが読みたくなるような目線でつくられている気がする。本自体も厚すぎず、開きやすい。

「ドラえもんのはじめての英語辞典」(小学館)はドラえもんの絵で楽しく勉強できそう。この本の見出し・例文の英語を全ページ収録したCD2枚つき。

白川:発音記号のカタカナ表記など気になる部分もあるけど、わたしも子どもが使いたがると思うのは「ドラえもんのはじめての英語辞典」。子どもは自分が気に入ったキャラクターが出てくると、例文をまるごと覚えたりするよね。

金子:「新レインボー はじめて英語辞典」「ドラえもんのはじめての英語辞典」で迷ったけど、わたしも「ドラえもんのはじめての英語辞典」。少ない色数で名詞や動詞がわかりやすく色分けされているし、絵も少なめ。これなら子どもが重要だと思う単語に自分で蛍光ペンをひける。

「新レインボー はじめて英語辞典」(学研)は、文字が大きくて見やすい。単語、例文の音声をすべて収録したCD-ROMつき。収録時間は約320分、普通の音楽CD約4枚分あり、会話の練習もしやすい構成になっている。

石沢:ぼくも子どもが手に取りそうなのは「新レインボー はじめて英語辞典」「ドラえもんのはじめての英語辞典」の2冊だと思う。勉強は楽しくないと続かないから、ドラえもんの魅力に対抗できる「新レインボー はじめて英語辞典」の表紙の動物キャラの力は強いと思うけど、やっぱり「ドラえもんのはじめての英語辞典」かな。

若林:やっぱり辞典は、手に取りやすさと使いやすさが大切。欲を言えば、例文も一般的なものだけでなく、子どもがクスッと笑っちゃうような面白い例文があるともっと読みたくなりそうですね。

 

これから英語を始めるお子さんがいる方も、そうではない方も、お気に入りの英語辞典をさがしに、この週末書店に足を運んでみてはいかがでしょうか。

学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)

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