世界を学ぶには◯◯からはじめよ!? 〜小学生からはじめるグローバル教育〜

世界を学ぶには◯◯からはじめよ!? 〜小学生からはじめるグローバル教育〜

『グローバル』という大嵐がやってきた

「これからは英語を話せないといけない」「小学校でも英語が必修化される」「座学だけでなく留学したほうがいい」「英語だけでなくグローバルマインドが大事」「語学は小さいころからやらないと」

最近、教育分野でもグローバル化が進んできており、一部の保護者の方には『グローバル』という言葉がプレッシャーになっているのではないでしょうか? 自分も英語をあまり話せないし、グローバルって言われても・・・

自分自身がよくわからないものを子どもにどう触れさせるべきか、とても難しい問題だと思います。わたしの場合、全身を使った表現がとにかく苦手だったので、ダンスの必修化には戦々恐々としており、子どもができたらどうしたらいいんだろうなぁと、無意味に考えてしまっています(笑)。

マイペースにゆったり楽しむという姿勢

こういうときのオススメは、「気軽にゆったりと考えてみること」「自分が楽しめるところからはじめること」です。

「このままだとヤバイ」と焦りの気持ちで必死に子どもに英語を学ばせるのではなく、「英語は苦手だから・・・」「グローバルは自分に関係ない」と距離を取るでもない、第三のアプローチを紹介します。

「好き」なことに「かけ算」してみる

a.schoolでは、昨年秋に「世界」について体感的に学ぶ全4回のワークショップをつくり、小学生向け「探究ラボ」の授業(ベーシッククラス・エントリークラス)の中で行いました。

わたしたちは、日々常に生徒一人ひとりの「好き」(興味・関心)を大切にしているため、全員が違うテーマを設定し、自分の好きなことと世界のつながりを探究してもらいました。

こういうイメージです。


かけ合わせを見つけるまでは少しサポートが必要ですが、だれでも取り組みやすいというメリットがあります。

授業では、最初に世界についてのいろいろな面白い情報を与えたあと、自分たちでテーマを選んで探究してもらいました。実際に出てきた探究テーマは、「ファッションと世界」「バレーボールと世界」「肉と世界」「トランプと世界」「お正月と世界」などなど。遊びやスポーツなど、子どもらしい視点です。

体験してみないとわからない!

また、ただ「調べる」だけでは面白くないので、「実際に体験してみること」を制約に課しました。何かそのテーマに関連することをやってみよう! と。

例えば、「ファッションと世界」を探究した生徒は、ノルウェーの民族衣装について調べて、自分なりに新しいデザインを考えてみる。「トランプと世界」を探究した生徒は、カードデザインの異なる世界各国の昔のトランプで遊んでみる。



いろいろな切り口で世界を探究して教室は大盛り上がりでしたが、子どもたちが圧倒的に世界を体感できたのは「食」の体験でした。

「食」から「世界」をのぞいてみよう

子ヤギの肉を食べる(ジブチの探究)。チャパティをつくる(インドの探究)。そういった料理や外食の体験が、一番インパクトがあったようです。

「おお! これが日本と違う国なんだ」と。

たしかに、世界のトランプやファッションを見ても違いがあることはわかりますが、感動まではなかなかしませんよね。視覚的な要素だけではピンとは来ないのかもしれません。


一方、「食」は、味覚はもちろん、嗅覚や視覚など五感をフルに使って体験できます。料理自体で感じるのはもちろんのこと、専門のお店に行って外食すれば、店の雰囲気にその国らしさが出ていたり、スタッフやシェフがその国の人だったりします。学びの要素がすごく多いのです。

また、食欲という人間の根源的な欲求に根ざしたものであることも大きいでしょう。老若男女だれでも楽しめる探究テーマなので、ご家庭での話も弾みます。実際に、子ヤギ肉の探究をした生徒は、親が高級料理店に連れて行ってくれたとか・・・(申し訳ありません)。

そして、a.schoolの「世界」のワークショップはこのように進化しました。好きな「食べもの」から「世界」を学びはじめるという内容です。


今後、いろいろな国の料理を子どもたちがたくさんつくって食べながら学んでいくのが楽しみです。そして、これはご家庭でも可能なことなので、「この国の料理興味あるね! 食べてみたいね!」と家族で話しながら、世界の食の探究をしてはいかがでしょうか?

ちなみに、「食」以外には、「人」を通じた世界の探究も効果が高いです。こちらのほうが語学を学ぶという観点では直接的ですが、世界の他の国出身の知人がいるという人は限られると思うので、まずは身近な「食」からどうぞ!

岩田拓真(a.school)(いわたたくま)
株式会社a.school 代表取締役
岩田 拓真
1985年京都生まれ。京都大学総合人間学部卒、東京大学大学院工学系研究科修了。修士号(工学)。
大学卒業後、Boston Consulting Groupにて経営コンサルタントとして勤務。その傍ら小学生から社会人まで様々な層を対象とした教育プログラムの企画・運営に携わる。その後起業し、a.schoolを創業。
現在はa.schoolにて、学習塾の運営、様々な教育プログラムの企画・運営、学校での出張授業等を行う。