子どもが伸びる親力

テレビの見過ぎを防ぐには? 子どもが納得するルールをつくるには?


テレビを見る時間が長すぎると弊害がある

今の子どもたちは、親たちの世代が子どもだった頃にはなかったものに多くの時間を費やしています。例えば、ゲーム、スマホ、SNS、ラインなどです。

でも、そんな中で、親たちが子どもだった頃にもあって、今も子どもたちが多くの時間を費やしているものもあります。

それはテレビです。
個人差も大きいのですが、非常に多くの時間をテレビに費やしている子どももいます。

テレビを見る時間が長すぎると、勉強、読書、運動、親子の会話、より創造的な遊びなどの時間がなくなってしまいます。

テレビ垂れ流しをやめる

テレビの見過ぎを防ぐ上でまず必要なのは、見てもいないのに取り敢えずテレビがついているという「テレビ垂れ流し状態」をなくすことです。

親たちの世代の中にも、取り敢えずテレビのスイッチを入れる習慣がついてしまっている人もいます。朝起きたらスイッチを入れる、帰宅したらスイッチを入れる、食卓に向かったらスイッチを入れる、などです。

まず親からこの習慣を改めて、テレビがついているのが普通という状態からテレビがついてないのが普通という状態に変えるようにしましょう。

テレビのルールを決める

この他にも、テレビについて必要なルールを決めます。
例えば次のようなものです。

◎番組は選んで見る
行き当たりばったりで見るのではなく、「番組は選んで見る」と決めて、そういう習慣をつけていくことが大切です。

そのためには、一週間の番組表やその日一日の番組表を使って、見たいものにあらかじめ赤丸をつけるようにすると効果的です。

◎録画して見る習慣をつける
選んで見る習慣をつけるためには、見たい番組は録画してから見るようにするのも効果的です。

今までは、テレビの時間に自分の生活を合わせていましたが、録画して見る習慣がつくと、自分の生活にテレビを合わせられるようになります。

◎勉強の後のご褒美として見る
勉強が終わったら録画した番組を見る、などというようにすると、勉強への集中力が高まります。

◎1日または1週間の上限時間を決める
上限時間を決めることで、見過ぎを防ぐことができます。
例えば、「テレビは1週間に○時間まで」とか「テレビとゲームを合わせて1日○時間」などです。

◎テレビを消す力をつける
選んで見ている番組が終わったらテレビを消すことが大事です。
そのためには、テレビを消す力をつけましょう。
例えば次のようなことを決めます。

  • 見たい番組が終わったら必ず消す。カウントダウンして5秒以内に消す。垂れ流しはしない
  • 勉強しながら、食事しながら、カバンの仕度をしながら、などの『ながら見』はしない


◎ノーテレビの実施
「食事中はノーテレビ」「○曜日はノーテレビデー」などと決めると、テレビを見ない時間を確保することができます。

◎テレビの置き場所を再考する
今、テレビはどこに置いてありますか?
テレビの置き場所を変えるだけで、見過ぎを防ぐことができますので、場所を再考してみましょう。

家庭によっても違ってきますが、例えば、「テレビを子ども部屋に置かない」とか「テレビはリビングで見る」などのようにするといいかも知れません。

◎ルールを守るための工夫
ルールを決めたら、それを守るための工夫をすることも必要です。
例えば次のようなことを決めます。

  • 守れたらがんばり表やカレンダーに○をつける。守れなかったら×
  • 親は見届け表で○×をつける。見届けたら○。見届けを忘れたら×
  • 時間をオーバーした分は前借り扱いにする(次回分を減らす)
  • 1週間守れたら、日曜日は倍の時間見てよいことにする
  • ルールは常に見直す

親子で話し合いながらルールをつくる

ところで、しっかり守られるルールをつくるために大事なことがあります。
それは、ルールをつくる過程に子どもがかかわるということです。

親が一方的に決めたルールを押しつけるだけでは、子どもはそもそもの初めから守ろうという気になれません。

子ども自身がルールづくりにかかわって、本人が納得できるルールでスタートすることが大切です。

そのためには、まずはじめに、子どもの意見に耳を傾けてあげましょう。
そして、親も自分の意見を言い、お互いに話し合いながら着地点を見つけていきます。

要するに、親子交渉、親子のネゴシエーションです。

ホワイトボードに明文化

そして、ルールが決まったらホワイトボードに書いて明文化します。
明文化しないとお互いすぐに忘れてしまいます。

ホワイトボードだと、ルールを見直して書き換えるときも楽です。
画用紙などに書くと、書き換えるのが大変です。

親野智可等(おやのちから)
教育評論家。1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
公立小学校で23年間教師を務めた。教師としての経験と知識を少しでも子育てに役立ててもらいたいと、メールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。具体的ですぐできるアイデアが多いとたちまち評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛される。また、子育て中の親たちの圧倒的な支持を得てメルマガ大賞の教育・研究部門で5年連続第1位に輝いた。読者数も4万5千人を越え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。『「親力」で決まる!』(宝島社)、『「叱らない」しつけ』(PHP研究所)などベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても知られる。長年の教師経験に基づく話が、全国の小学校や幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会で大人気となっている。
著書多数。
Webサイト http://www.oyaryoku.jp/