〜ヒラからPTA会長まで〜 PTAひととおりやってみた

第7回 受け身だったわたし、文化部員を志す

第7回 受け身だったわたし、文化部員を志す

公立中高一貫校でのPTA活動がスタートしました。この学校ではどんな活動をしているのでしょう。小学校のPTAとは、どのようなちがいがあるのでしょうか。

PTA行事への参加を通じて学校になじむ

公立中高一貫校での最初の1年、わたしは「早くこの学校になじみたい」という気持ちから、なるべく多くの学校行事に参加するようにしていました。

小学校のときに比べると、学校へ足を運ぶ頻度が少なくなりました。小学校へは自転車に乗って「ちょっと出かけてくる」という感覚でしたが、学区が広い中学・高校になると、電車に乗って「わざわざ出かける」という感じがします。離れた地域に住む保護者がひんぱんに学校に集まることは難しく、保護者どうしが顔見知りになるには、時間がかかりそうだと思いました。

PTA主催の学年ランチ会で交流を深める

そんななか、保護者どうしが一気に交流を深められたのが、年に1〜2回行なわれたPTA主催の学年ランチ会でした。

学年ランチ会は、ひとり500円ほどの参加費を支払い、用意された軽食と飲み物をいただきながら2時間ほど自由に会話を楽しむというもの。土曜日のお昼に学校の食堂を借りて行なわれました。
会話の内容は、お互いの自己紹介や子どもの部活動に関することが多かったように思います。

ランチ会を担当しているのは、各クラスから2名ずつ選出されたPTAの学年委員たちです。
座席はくじ引きで決める、途中で座席チェンジを行なうなどの交流をうながす工夫があり、委員のみなさんが知恵を出し合ってアットホームな会を計画してくれたことが伝わってきました。
わたしはランチ会をきっかけに何人かの保護者と仲良くなり、その後、だんだんと顔見知りが増えていきました。

PTAバザーでは、委員のみなさんが針仕事で作った布製品などの出来栄えに感心しながら、それらの手作り品を購入しました。また、PTAの文化部が企画した講演会は、PTA会員だけでなく子どもたちや地域の方も参加できるというもので、柔軟な姿勢に好感を持ちました。
そしてわたしは、同じ学年のPTA委員たちがテキパキと働く姿を見て、ただ受け身で行事に参加するだけではなく、自分にもなにかお手伝いができないだろうか、と考えるようになっていました。

転機! 講演会を担当する文化部員を志す

翌年、上の子が中学2年生に進級、下の子は小学校6年生に。その年は下の子の受検サポートを第一に考え、PTA委員への立候補はしませんでした。志望校は、この学校です。

そのころ、PTA委員をしている友人から、講演会担当がいつも講師の選定に苦労しているという実情を耳にしました。聞けば、なかなか講師へのツテがなく、慣れない出演交渉をするにも骨が折れるとのこと。
フリーライターとして活動しているわたしは、仕事がら、取材で専門家の方とお会いする機会が多くありますから、講演会の講師を紹介したり、企画を立てたりといったお手伝いならできそうです。自分がこの学校のPTAに貢献できそうな部分が見えてきました。

そんなときにわたしの気持ちを大きく揺さぶる出来事がありました。天文関係のイベントで、ある教授の講演に心から感動してしまったのです。
研究にかける情熱がほとばしるような内容は、保護者はもちろんのこと、感性豊かな中学生、高校生の心にきっと響くに違いないと感じました。
わたしは、「この講演を子どもたちにぜひ聞かせたい。来年の講演会にお呼びしたい」と強く思ったのです。

どうすれば講演会を実現できるのか、わたしは考えてみました。
講演会の担当は文化部です。この教授の講演会を来年度の文化部の企画として立案し、PTA運営委員会の承認を得れば、実現できます。
そのためにはまず、わたしが文化部員になる必要がありました。

「決めた。わたしは来年、PTAの文化部員に立候補しよう」

小学校以来、長いあいだPTAに関しては受け身だったわたしですが、このときの決意が、その後わたしがPTAを運営する立場へと転じていくターニングポイントとなったのでした。

学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)
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