〜ヒラからPTA会長まで〜 PTAひととおりやってみた

第9回 文化部長の仕事

第9回 文化部長の仕事

文化部長としてPTAデビューすることになったわたし。いったいどんな仕事をするのでしょう。講演会は実現できそうでしょうか。

文化部長ってなにをすればいいの?

PTAオリエンテーションはまだ続きます。文化部長に決まったわたしに、前年度の文化部長から「引き継ぎ資料」として、分厚いファイルとUSBメモリーが手渡されました。

文化部長は、文化部を構成する3つの班(研修、バザー、講演会)を取りまとめる立場です。それまでのわたしは講演会を実現することだけで頭がいっぱいでしたが、部長を引き受けたことによって講演会だけではなく、3つの班すべての活動に気を配らなくてはなりません。

(気持ちの勢いで引き受けてしまったけれど……本当にやっていかれるのかな?)

引き継ぎ資料の重さで、ふとわれに返ったわたしは不安とプレッシャーでいまさらながら胃がキリキリしてきました。

渡されたファイルを開くと、前年度の文化部メンバーが1年間の活動で使用した書類が時系列に沿ってファイリングされていました。これを見れば、いつまでになにを準備すれば良いか大体わかりそうです。

またUSBメモリーには、6年分の資料が年度ごとのフォルダーに整理されて保存されていました。わたしが新しく作成するときも、書類をコピーして上書きすれば良さそうです。これはありがたい!

フォルダーを開けて各年度の書類を見くらべてみると、ところどころ改善が加えられており、代々積み上げてきた創意工夫が見て取れます。わたしの不安はおさまっていきました。

ひとりでがんばらないこと

文化部における部長、副部長の役割を整理してみました。

  • 副部長は班のメンバーと連絡を取り、班の活動を取りまとめる。
  • 部長は副部長と連絡を取り、人、物、予算において文化部全体の調整をはかる。
  • 部長は副部長とともに、講演会や研修に登壇する講師へのあいさつや交渉を行なう。
  • 活動にあたり企画書の作成と決裁が必要。企画書は、副部長 → 部長 → 担当教職員 → 本部役員の順に決裁を仰ぐ(その後、PTA運営委員会にて承認が必要)。部長は一連の企画書のやりとりを行なう。

以上のことから、文化部長の仕事は「文化部全体の調整役」「渉外担当」および「本部役員や教職員とのパイプ役」だとわたしは理解しました。

前年度の文化部長からは、さらに具体的なアドバイスをいただきました。

  • わからないことが出てきたら、文化部担当の教職員(2名)に相談すると良い。
  • A先生は数年間ずっと文化部を担当しており、ノウハウを教えてくれる。
  • 書類についての疑問やわからないことは本部役員に相談すると良い。きびしい指摘を受けることもあるが、必ず力になってくれる。
  • 今年は人気教授の講演会を開催できそうだが、毎年同じレベルを要求されると負担になる。そうならないよう引き継ぎをうまくやってほしい。
  • 講演会は大学教授を呼んでも良いし、音楽会や落語の会を開催しても良い。PTA向けに音楽家や落語家を派遣している団体のパンフレットを渡すので次年度に引き継いで欲しい。

そして最後に、「ひとりでがんばらないことが一番大事よ!」と言って、アドバイスを締めくくられました。

初心者4人が気持ちをひとつに!

その後、講演会担当の副部長を引き受けてくれたYさん、研修、バザーそれぞれの副部長とわたしの4人で、これからの文化部の運営について打ち合わせをしました。そこでびっくり! 4人ともこの学校でのPTA活動ははじめてだというのです。

「まさか、部長・副部長が全員初心者マークだなんて!」

わたしたちは思わず笑い合ってしまいました。
そしてお互いに「1年間楽しくやろう、がんばろう。」と声をかけ合いました。

心強い仲間ができたことで、わたしのなかにあった不安は完全に払拭されていました。

とはいえ、ここしばらくは大忙しのスケジュールが待っていました。本部役員の説明によると、1カ月後に行なわれる第1回運営委員会までに、3班それぞれの活動企画案と予算案を作成し、決裁を仰ぎ、運営委員会で承認されないと、わたしたち文化部は活動を開始することができない、という決まりらしいのです。

スケジュールを逆算すると、今日から準備を始めて翌週の土曜日には文化部員全員を集め、その日のうちに活動企画案と予算案を作成するしかない、という結論になりました。予想していた以上に忙しくなりそうですが、がんばらなくては!

初心者マークの部長・副部長が手を取り合い、いよいよ文化部の始動です。

梅本真由美(うめもとまゆみ)
サイエンスライター。
長野県出身。NTT勤務を経てNTT系列の広告代理店で編集・マーケティング・企業向けWebページの企画制作などを担当。結婚後は専業主婦となる。2002年、 「天文台マダム日記」の公開がきっかけでライターに転身、朝日新聞・天文雑誌などに執筆多数。現在、月刊星ナビにて「天文台マダムがゆく」、国立天文台の公式サイトにて「天文台マダム VERAに夢中!」を連載中。