〜ヒラからPTA会長まで〜 PTAひととおりやってみた

第10回 活動企画案と予算案を作成する

第10回 活動企画案と予算案を作成する

文化部の活動がスタートしましたが、実際の活動を始める前にクリアしなくてはならない関門がありました。

第1回文化部会を招集

PTAオリエンテーションで前年度の文化部長から引き継ぎを受けたわたしは、あまりにも余裕のないスケジュールに青ざめていました。

第1回運営委員会で審議を受けるためには、これから2週間で研修・バザー・講演会3班それぞれの活動企画案と予算案を作成し、文化部担当の先生のチェックを受け、活動企画案と予算案を本部に提出し、さらに本部役員による事前チェックを受ける必要がありました。運営委員会の日程は学校の都合で決まるため、例年このような状態とのこと。とにかくやるしかありません。

1週間後の土曜日、わたしは文化部員全員を召集し「第1回文化部会」を開きました。自己紹介のあとは班ごとに分かれて、副部長を中心に今年度の活動を話し合ってもらいました。
各班とも引き継ぎ資料を参照しながら、自分たちはどんな企画を立てたいか、前年度と同じ予算で可能なのか意見を出し合い、テキパキ進めていきます。

この日のことは忘れられません。部員たちの活躍によって、その日のうちに活動企画案と予算案ができあったのです! しかも書記が自分のノートパソコンとプリンターを持参してくれたため、提出用の書類作成まで終わってしまいました。なんと頼もしいのでしょう。

わたしは感動し、「部長だからといって気負うことはなにもない。文化部のみんなに頼ればいいんだ」と、目からウロコがおちたような気持ちになりました。
印刷した書類を職員室へ持参し、文化部担当の先生が内容をチェックして活動企画案と予算案ができ上がりました。

本部役員のきびしいチェックに困惑

効率よく作業できたおかげで提出締め切りに間に合い、あとは本部役員による事前チェックを経て、第1回PTA運営委員会を待つばかり。
……と思いきや、本部役員から「予算案は認められない」という返答と、ダメ出しで真っ赤になった企画書が戻ってきました。

「なぜ? 前年度には認められた支出なのに?」

これにはわたしも、3人の副部長も頭を抱えてしまいました。認められない理由がわからなかったからです。

本部役員との連絡はわたしの役目。思い切って、予算案が認められない理由と、どのように改善すれば良いかをたずねてみました。すると、
「前年度認められたから今年度も認めるというものではない。予算案を見る限り削減できる余地があるので工夫してください。」との返答でした。

大急ぎで1円でも節約できるものがないか検討しなおし、支出を抑えた予算案を再提出して、ようやく本部役員に受理されました。

PTA運営委員会について

さて、文化部長であるわたしは「PTA運営委員」というもうひとつの顔をもつことになりました。PTA運営委員とは、本部役員(会長 副会長 書記 会計 監査)とPTA担当の教職員、文化部と会報部の部長・副部長、各学年委員長・副委員長で構成され、年に5回開催されるPTA運営委員会に出席します。

PTA運営委員会は、PTA総会に次いで重要な決議の場です。PTA全体の運営に関する重要事項を審議するほか、各部・各学年で企画された事業計画を審議検討し、承認するという大切な役割がありました。

第1回PTA運営委員会の主な議題は、各部・各学年の活動企画案と予算案の審議です。まずは冒頭でPTA会長からPTAの活動予算についてお話がありました。

「PTAの活動は会員のみなさんから支払っていただいた大切なPTA会費によって運営されています。今年度は支出の内容を見直し、PTA会費を大切に使っていきたいと考えています。みなさんも節約できるところは支出を抑え、必要なところに予算をしっかり配分できるよう工夫を心がけてください。

なるほど、支出内容の見直しは今年度の本部方針だったのですね。予算案の事前チェックがきびしかった理由が判明しました。

わたしは本部役員から文化部の予算案のいくつかの事柄について、支出の根拠を問われましたが、部内できちんと話し合った内容なので明確に説明することができ、文化部の活動企画案と予算案は無事に承認されました。1カ月という短期間で書類をまとめるのは大変でしたが、これでひと安心です。ホッとしたわたしでしたが、すぐに次の活動が待っていたのでした。

梅本真由美(うめもとまゆみ)
サイエンスライター。
長野県出身。NTT勤務を経てNTT系列の広告代理店で編集・マーケティング・企業向けWebページの企画制作などを担当。結婚後は専業主婦となる。2002年、 「天文台マダム日記」の公開がきっかけでライターに転身、朝日新聞・天文雑誌などに執筆多数。現在、月刊星ナビにて「天文台マダムがゆく」、国立天文台の公式サイトにて「天文台マダム VERAに夢中!」を連載中。