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第44回
昆虫(こんちゅう)写真家

栗林 慧(くりばやし・さとし)さん

3  特別なカメラを手づくり

 
写真家の仕事道具といえばカメラだよね。栗林さんはカメラに特別な工夫をこらしているんだって。いったいどんなカメラを使っているのかな?
 
 

虫の目で虫の生活を追う

工作室には改造とちゅうのカメラがいっぱい(上)。分解(ぶんかい)したレンズの山も。
工作室には改造とちゅうのカメラがいっぱい(上)。分解(ぶんかい)したレンズの山も。
すばしこく動く虫のすがたを、背景(はいけい)もふくめてくっきりとらえ、しかも暗いところや日かげでも撮影(さつえい)できるカメラは、じつは世の中にありません。ふつうのカメラはピントの合う範囲(はんい)がせまいため、虫の写真を撮(と)ると背景がぼやけてしまうんです。

でもぼくは、虫の視点(してん)で虫の生活を追った写真をどうしても撮ってみたかった。そこでカメラを改造(かいぞう)し、まずは昆虫を手軽に撮影できる「昆虫スナップカメラ」をつくりました。1960年代のことで、出まわりはじめたばかりの小さなストロボ、つまり光を出す装置(そうち)を取り入れました。
 
デジタルクリビジョン。ぼうのようなものの先にレンズがついている。
デジタルクリビジョン。ぼうのようなものの先にレンズがついている。
その後、カメラをどんどん進化させました。光センサーという最先端(さいせんたん)の電子技術(ぎじゅつ)を取り入れて、虫が飛びたつ瞬間(しゅんかん)も撮れるようになりましたし、医師(いし)が人間の体内を調べるのに使う内視鏡(ないしきょう)を使って、せまい場所にいるアリなどの撮影もできるようになりました
 
さらにいろんなレンズを組み合わせて、手前の昆虫と後ろの背景もくっきりととらえるカメラ「クリビジョン」もつくりました。これを使えば、まさに虫の目で虫の世界をながめているような写真が撮れるのです。デジタルカメラ版(ばん)の「デジタルクリビジョン」も作り、今ではぼくの作品づくりの欠かせない相棒(あいぼう)になっています。

たくさんのカメラをダメにして…

作品集『栗林慧(くりばやし・さとし)全仕事』(学習研究社)。表紙写真では、トノサマバッタの向こうに海と対岸の陸地が広がっている。
作品集『栗林慧(くりばやし・さとし)全仕事』(学習研究社)。表紙写真では、トノサマバッタの向こうに海と対岸の陸地が広がっている。
改造(かいぞう)するときは、2回くらい失敗するのがふつうです。だから最初は中古カメラで試して、作り方がわかったら最後に新品のカメラを改造していきます。ただ、中古といっても何万円もするカメラをいくつもダメにするわけですから、お金はかかります。やめようかなと思ったこともありました。

でも、「こうしたらうまくいくんじゃないか」と新しい考えがひらめくと、いてもたってもいられなくなってしまうんです。すぐにそのアイデアを取り入れてみると、さらに可能性(かのうせい)が見えてきて、「ようし、もうすこしがんばってみよう」という気持ちにさせられる……。そういうことのくりかえしです。
 
工作室にて。熱が入ると、ここで夜を明かすこともある。
工作室にて。熱が入ると、ここで夜を明かすこともある。
望遠鏡や顕微鏡(けんびきょう)、映画用(えいがよう)のレンズなど、使えるかなと思ったものはあれこれ試(ため)してみます。やってみてダメでも、それはやってみないとわからなかったことだからいい。うまくいくかいかないかはやってみないとわかりません。やってみるしかないんです。こういう気持ちで、これまでさまざまなカメラをつくり、作品を生み出しつづけてきました。ぼくの作品づくりの歴史は、カメラの改造の歴史でもあるんです。
 
 
実験や失敗をくりかえして、やっと1台のカメラが完成するんだな。作品にかける栗林さんの情熱(じょうねつ)が伝わってくるね。

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