ヒーロー・ヒロイン インタビュー スポーツを楽しもう!

1988年東京都生まれ

2008年北京オリンピックカヌースラローム女子カヤックシングル4位入賞

第4回竹下百合子選手

今回のヒロインは、カヌースラロームの日本代表に選ばれた竹下百合子(たけした・ゆりこ)選手。
カヌーって聞くと、みんなはどんなスポーツを想像(そうぞう)するかな? 
さっそく、竹下選手にカヌーの魅力(みりょく)について聞いてみよう。

カヌースラロームとは? 
カヌーをこいで急流(きゅうりゅう)をくだりながら、ポイントごとに設置(せっち)されたゲートを通過(つうか)し、合計タイムと技術(ぎじゅつ)の総合点(そうごうてん)で結果(けっか)を競(きそ)うスポーツです。


カヌーとの出会い

カヌーを始めたきっかけは?


父がアウトドア好きということもあり、わたしが生まれたころ、ここ(東京都青梅市御岳)にこしてきました。
はじめは、男の子にまじってサッカーをしたり、つりなどをして遊んでいたのですが、小学校2年生のときに、近所にカヌーをやっている家族がひっこしてきたんです。
そこで、その家族ととても仲良くなり、家族ぐるみの付き合いが始まって、みんなでカヌーをやり始めました。
家の目の前に川が流れているので、環境(かんきょう)的にはとてもめぐまれていました。



意識(いしき)が変わったジャパンカップ


始めたころは、遊びでカヌーをやっていたのですが、小学校の高学年になってから競技(きょうぎ)にも出るようになったんです。
でも、「遊び」が「競技」に変わったとたん、カヌーがあんまり好きではなくなってしまいました。
練習もしなくちゃいけないし、人からやらされているという思いが強くなってしまい、いつの間にか、楽しむことをわすれてしまっていたのです。

中学2年生のときに、ジャパンカップという大会がありました。
わたしは、その大会に出場するチャンスをえて、入賞(にゅうしょう)することができました。
日々、がんばってきた練習の苦労が、こうして結果としてあらわれるんだなあというのを実感して、いつのまにか、またカヌーという競技にのめりこんでいました。

大きな舞台(ぶたい)での経験(けいけん)

気付かされた世界の壁(かべ)


中学3年生のときに、はじめてジュニアの代表にえらばれて、海外の世界選手権に出るチャンスをえました。
そのときに、はじめて世界を意識(いしき)するようになりました。
オーストリア(ヨーロッパ)に行ったのですが、その大会では、海外の選手との実力差がとても開いていることに大きなショックを受けました。
でも、もっと練習すれば、わたしでも入賞できるかもしれない。
そんな期待を持つことができました。


高校生になり、最後のジュニアの世界選手権に出場しました。
そこでわたしは、日本人の女子でははじめてという「決勝」に残ることができました。
残念ながら、決勝は10人中9位という結果でしたが、そのときの経験が、すごくわたしのやる気を呼び起こしました。
決勝という大きな舞台(ぶたい)で感じた、おどろくほどの「楽しさ」と「くやしさ」が、自分の心に大きな衝撃(しょうげき)をあたえて、もっとうまくなろう! という向上心をかり立ててくれたのです。

大学進学という選択(せんたく)


高校3年生のときに、大学に行くか海外にカヌーの修行(しゅぎょう)に行くかまよいました。
そのときに、ちょうど早稲田大学でトップアスリート入試というものがあり、幸運にも入学することができました。
私の通うスポーツ科学部では、アスリートに役立つ、さまざまな授業(じゅぎょう)が用意されていて、自分の競技にもうまく活用できる知識(ちしき)がたくさんあるため、とても勉強になります。
それと、大学に入り、いろいろな競技のトップアスリートと友達になれたのが、とてもうれしい出来事でした。
自分の知らない、いろいろな話を聞けたり、たくさんの刺激(しげき)を受けることで、日々、自分のモチベーションを高めることにつながっています。

海外での挑戦(ちょうせん)の日々

プレッシャーを楽しみたい


世界という大きな舞台では、試合前、いつも不安と緊張(きんちょう)でいっぱいになります。
そんなときは、日ごろの練習を思い出し、ここまでやってきたんだから大丈夫! と自分をはげまして、スタートラインに立ちます。
今は、緊張よりも、楽しみたいという気持ちの方が強くなりましたね。
それでも、本当は、今でもすごくネガティブだし、不安もいっぱいあるし、いつもいつもなやんでばっかりなんです。
でも、だからこそ、強くなりたいと思ってがんばれるんです。
アスリートって聞くと、すごくポジティブな人間と思われがちですが、わたしもふつうの人間なので(笑)


世界を飛び回ることの苦労


私は海外が好きなので、いつも遠征(えんせい)の終わりのころには帰りたくなくなります。
でも、中学2年生のときに、始めて練習でオーストラリアに行ったときは、いろいろなことが大変でしたね。
一番は、やっぱり言葉。
そのころは、まったく英語も話せなかったので、それにはとても苦労しました。
食事は好ききらいがないので、とくに問題はないのですが、とにかく一番は「英語が聞き取れない」ということに、とても苦労しました(笑)
でも、海外遠征を重ねるうちに、だんだんと友達もふえていって、今では海外に行くのが毎回楽しみです。

カヌー競技の魅力(みりょく)と目標(もくひょう)

カヌー競技のみどころを教えてください


そうですね。やっぱり、みんな知らない競技だと思うので、
「えっ、こんな競技あるんだ」というのを、まずは知ってもらいたいですね。
早い動きの中で、「こんな動きができるの? 」「こんな流れのはげしいところでこぎあがれるの? 」とか、そういう迫力(はくりょく)を楽しんでいただけたらと思います。

今後の目標は?


とりあえずは、目の前の大会に集中することですね。
わたしは、そんなに器用(きよう)な性格(せいかく)ではないので、目の前にあることを一生懸命(いっしょうけんめい)コツコツやることしかできません。
そうやってコツコツやっていけば、きっと結果は出るんだと信じてがんばります。
もちろん、北京の後のオリンピックも目指しています。

一問一答 竹下選手の素顔(すがお)にせまってみたよ!

Q.好きな食べ物は?


あまり高級料理は好きではないので、カレーライスとかハンバーグとか、そういうのが大好きです。

Q.休日は何をしていますか?


ほとんど、家のまわりにいることが多いですね。
あんまり都会に行くのが好きではないので、家で映画鑑賞(えいがかんしょう)したり、カヌー仲間と近所のショッピングモールに行ったりします。

Q.一日の練習時間は?


メニューによってぜんぜんちがうので、いちがいには言えないのですが、多いときは4,5時間ぐらい練習することもあります。

Q.結果が悪かったとき・・・


すっごく落ちこみますね。
でも、練習が始まれば、徐々(じょじょ)に気持ちを切りかえるようにはしています。
やっぱり、くやしい! という思いと、うまくなりたい! という思いが自分をふるい立たせて、どんなに落ちこんでいても練習はしようと決めています。

Q.竹下選手でも、カヌーをひっくり返してしまうことってあるんですか?


そうですね。競技会場によっては、緊張して、力が入っちゃって、転んでしまうこともあります(笑)


みんなもカヌーを始めよう!

キッズネットを見ているみんなにメッセージをお願いします。


小さい子から年配者まで、どんな人でも、いくつになっても、トップクラスの選手と同じコースでいっしょに練習できるというのが、カヌーのすばらしいところだと思います。
このような環境に身をおけることに、わたしはとても幸せを感じます。
また、そういう人たちが一生懸命練習しているのを見ると、わたしもすごく刺激になるんです。
ぜひ、みなさんもカヌーを始めてみませんか? 
夏なんて、最高に気持ちいいですよ。

★小さいころから一生懸命練習して、ついに北京オリンピック代表のキップを手に入れた竹下選手。世界中の注目を集めるなか、最高の試合ができるように、みんなも竹下選手を応援しよう!

このページのTopにもどるスポーツを楽しもう!のTopにもどる