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読書感想文の書き方カンペキナビ
【専門家 塩谷京子先生 監修 】

読書感想文(どくしょかんそうぶん)は、「キミが(ほん)()んで(おも)ったこと」を(だれ)かに(つた)えるために()くもの。だから、家族(かぞく)(とも)だちにどう(つた)えようかな?って(かんが)えながら()くといいよ。(むずか)しく(かんが)えなくても大丈夫(だいじょうぶ)(つぎ)の3つのステップで(すす)めていけば、(だれ)でも簡単(かんたん)読書感想文(どくしょかんそうぶん)()けちゃうんだ! 自分(じぶん)一人(ひとり)では(むずか)しいところは、お(うち)(ひと)一緒(いっしょ)()()んでみてね。



ステップ1(本を選ぶ) 読書感想文を書くなら読みたい本を選ぼう

読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)()くために、まずは()(ほん)()めないとだね。

ここでは、(ほん)(えら)びのポイントを(おし)えちゃうよ!

きょう()があることから(さが)してみよう

キミの()きなものは(なに)

()きなスポーツや動物(どうぶつ)などについて()いてある(ほん)なら、きょう()()って(たの)しく()めるはず。

(たと)えばサッカーが()きな(ひと)だったら、サッカー少年(しょうねん)物語(ものがたり)や、プロ選手(せんしゅ)伝記(でんき)とかね。

(ほん)題名(だいめい)や、さし()()()ったものでもいいよ。

()(すす)められない」と(おも)ったら、(ほん)()りかえてもOK

「おもしろそう!」と(おも)って(えら)んだ(ほん)でも、()んでいる途中(とちゅう)で「最後(さいご)まで()(すす)められないかも……」と(おも)うことはよくあること。そんなときは、(ほん)()りかえてももちろんOKだよ。

物語(ものがたり)科学(かがく)、ノンフィクションなど、ジャンルを()えてもいいね。興味(きょうみ)()って(たの)しく()(すす)められる(ほん)(さが)してみよう。

(こま)ったら課題図書(かだいとしょ)から(えら)ぶのもあり!

課題(かだい)図書(としょ)」を()っているかな? 毎年(まいとし)学年(がくねん)()わせて3~4(さつ)ずつ、「課題(かだい)図書(としょ)選定(せんてい)委員会(いいんかい)がおすすめの(ほん)紹介(しょうかい)してくれているよ。どれも()みやすくて、読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)()きやすいテーマの(ほん)(そろ)っているから、この(なか)から一番(いちばん)()みたいと(おも)った(ほん)(えら)んでみるのもおすすめだよ。

今年(ことし)課題(かだい)図書(としょ)一覧(いちらん)はこちら>

小学校(しょうがっこう)(こう)学年(がくねん)中学生(ちゅうがくせい)のキミには…>

これまでにもう何回(なんかい)読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)()いているからこそ、今年(ことし)はどんな(ほん)(えら)んでいいのかわからないと、!(こま)ってはいないかな? そんなときは、普段(ふだん)(あさ)読書(どくしょ)時間(じかん)では()めないような(ほん)(えら)んでみるのもいいよ。たとえば、一(さつ)分厚(ぶあつ)物語(ものがたり)、シリーズ()されているものなど、(なが)(やす)みだからこそ()(すす)められる(ほん)挑戦(ちょうせん)してみてはどうかな?

<保護者の方へ>

子どもだけに任せると、本選びに困ってしまうことがあります。特に、普段あまり本を読まない子にとっては、本を選ぶ段階で嫌になってしまう可能性も。大人が一緒に読書感想文用の本を選んであげることが大切です。

ポイントは、子どもの好きなジャンルから選ぶこと。そのためには、子どもの興味関心がどこにあるのかを知る必要があります。たとえば、国語の教科書の中で、子どもに好きな話を聞いてみましょう。登場人物が出てくる物語を選んだ子には、小説のような物語。事実が書かれた説明文のような話が好きだと答えた子には、同じような種類の本を選ぶことがおすすめです。

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ステップ2(本を読む)読書感想文を書くための読み方のコツ

(えら)んだ(ほん)()(すす)めてみよう! 

あとで読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)()きやすくなるような、()むときのコツを(おし)えちゃうよ!

「もう一度(いちど)()みたいな」と(おも)った場所(ばしょ)にふせんをはる

感動(かんどう)したり、不思議(ふしぎ)(おも)ったり、自分(じぶん)ならこうするなと(おも)ったり……。あとでもう一度(いちど)()みたいと(おも)ったところに、ふせんを()りながら()んでいこう。

余裕(よゆう)があれば、ふせんに気持(きも)ちをメモしておこう

どうしてもう一度(いちど)()みたいと(おも)ったのか、ふせんに一言(ひとこと)メモを()()んでおくと、あとで読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)()くときに役立(やくだ)つよ。そのためには、(おお)きめのふせんを用意(ようい)しておくと◎!

(こう)学年(がくねん)中学生(ちゅうがくせい)のキミには…>

ふせんを2~3種類(しゅるい)用意(ようい)して、「そうだな! わかる!」と(おも)ったところは赤色(あかいろ)のふせん、「え? どうして?」と(おどろ)いたところは青色(あおいろ)のふせんを()るなど、色分(いろわ)けしてみよう。(かん)じたことを具体的(ぐたいてき)()()んでおくことがおすすめだよ。

<保護者の方へ>

年齢が小さいと、目から入る情報よりも、耳から入る情報量の方が圧倒的に多いもの。お子さんが低学年の場合は特に、文字自体は読めても、内容や文章の意味を理解しながら読み進めることはまだ難しい場合が多いため、ぜひ保護者の方が読み聞かせをしてあげてください。親子で交代に読むこともおすすめです。

お子さんが本に貼ったふせん付箋は、読書感想文を書くときの手助けとなります。「どうしてこの本を選んだの?」「ビックリしたことはあった?」「読む前と読んだあと後で、なにか気持ちは変わったかな?」といったように、保護者の方がどんどん質問して、答えたことをふせん付箋にメモしてあげてください。そのメモが、ステップ3で活用できます。

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ステップ3(感想文を書く) 読書感想文の書き方

いよいよ読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)()いていくよ。用意(ようい)するものは、筆記用具(ひっきようぐ)()んだ(ほん)(ほん)()ったふせん、下書(したが)(よう)のメモ用紙(ようし)、そして本番(ほんばん)(よう)原稿(げんこう)用紙(ようし)準備(じゅんび)はいいかな?

読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)は「タイトル」と、「つかみ」「なか」「まとめ」の3つのパートにわけられるんだ。

(つぎ)手順(てじゅん)(すす)めていけば、無理(むり)なく読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)仕上(しあ)がるよ!

タイトル

「~を()んで」というタイトルではなく、自分(じぶん)一番(いちばん)()いたいこと……自分(じぶん)気持(きも)ちや(かんが)えが(つた)わるようなタイトルをつけると、()きたいことが()んでいる(ひと)にもはっきり(つた)わるよ。

なかなか()いものがうかばなければ、全部(ぜんぶ)()()わったあとにタイトルをつけてもいいよ。

(れい)

  • 家族(かぞく)がいることと、健康(けんこう)大切(たいせつ)さを()った

①つかみ

(ア)まずは、()(ひと)へ「この(ほん)にはどんなことが()かれているのか」を(つた)えるために、(えら)んだ(ほん)内容(ないよう)を1(ぶん)であらわしてみよう。

(イ)(つぎ)に、どうしてこの(ほん)()にとったのか、理由(りゆう)()くよ。(えら)んだきっかけを()くものいいね。

(ウ)そして、この(ほん)()んで一番(いちばん)(こころ)(のこ)ったことを()こう。そのためには、ステップ②で()ったふせんを見直(みなお)してみよう。「もう一度(いちど)()みたいな」と(おも)ったところを見返(みかえ)すことで、自分(じぶん)(ほん)(なか)のどこに感動(かんどう)したか、(こころ)(うご)いたかを()(かえ)ることができるよ。

これで、最初(さいしょ)のパートとなる「つかみ」が完成(かんせい)

(れい)

(ア)『○○』という(ほん)には、ある()突然(とつぜん)病気(びょうき)になったお(かあ)さんと、その家族(かぞく)とのやり()りが()かれています。

(イ)(わたし)はお(とう)さんとお(かあ)さん、(いもうと)の4(にん)家族(かぞく)ですが、(いま)まで(だれ)入院(にゅういん)したことはありません。だから、もしも家族(かぞく)病気(びょうき)になったらどうなってしまうのか、()になってこの(ほん)()()りました。

(ウ)()んでみると、主人公(しゅじんこう)の○○と(わたし)()ている部分(ぶぶん)がたくさんありました。だから、もしも(わたし)家族(かぞく)(だれ)かが病気(びょうき)になったらどうなるかを想像(そうぞう)しながら()むことができました。

②なか

(つぎ)は、読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)(おお)きな分量(ぶんりょう)()める「なか」に()りかかろう。「なか」はAとBの2つのパートにわけられるよ。

A 「つかみ」で()いた「(こころ)(のこ)ったこと」は、どの場面(ばめん)から(かん)じたかな? ふせんを()ったページを見返(みかえ)しながら、その場面(ばめん)説明(せつめい)をしよう。

B Aで()いた場面(ばめん)(おな)じような体験(たいけん)をしたことはないかな? 自分(じぶん)には経験(けいけん)がないけど、(とも)だちから()いたことがある、ニュースで()たことがある、でもOK。(こころ)(のこ)った場面(ばめん)自分(じぶん)()()せて、どう(おも)ったかを(かんが)えてみよう。それを言葉(ことば)にすれば、読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)(なか)一番(いちばん)大切(たいせつ)な「この(ほん)()んで、自分(じぶん)はどう(おも)ったか?」が()けるよ。

このAとBがセットで「なか」になるよ。AとBのセットが2つ、3つと()えていくほど、内容(ないよう)がつまった、(なが)読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)になるんだ。学年(がくねん)()がったら、ぜひ挑戦(ちょうせん)してみてね。

(れい)

A (わたし)一番(いちばん)印象(いんしょう)(のこ)っているのは、○○がお(かあ)さんの体調(たいちょう)不良(ふりょう)(はじ)めて()づいた場面(ばめん)です。いつもニコニコ笑顔(えがお)のお(かあ)さんがつらそうにしている様子(ようす)()て、○○は自分(じぶん)まで(むね)(くる)しくなったのです。

B ○○の気持(きも)ちを想像(そうぞう)していたら、去年(きょねん)(わたし)のお(かあ)さんが風邪(かぜ)をひいて、一(にち)寝込(ねこ)んだ()のことを(おも)()しました。あの()は、お(とう)さんも(はや)(かえ)ってきて、家族(かぞく)みんなでご(はん)(つく)って、お(かあ)さんの看病(かんびょう)をしました。(つぎ)()にはお(かあ)さんの(ねつ)()がっていたけれど、たった一(にち)だけでも、お(かあ)さんがいつもしてくれていることの大変(たいへん)さがわかりました。そして、健康(けんこう)でいることのありがたさも(かん)じました。

③まとめ

最後(さいご)は「まとめ」だよ。

「つかみ」で()いた(こころ)(のこ)ったことを()けて、自分(じぶん)はこれからどうしていきたいのか、どう(かんが)えたのかを()くのがポイント。(おな)作者(さくしゃ)(ほん)をもっと()んでみたい、()ているテーマの(ほん)調(しら)べてみたい、なんて決意(けつい)()くのもいいね。

これで、読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)のラストとなる「まとめ」ができたよ!

(れい)

やっぱり、健康(けんこう)大切(たいせつ)だと(おも)います。そして、家族(かぞく)元気(げんき)でいることは()たり(まえ)のことだと(おも)っていたけど、そうではないことを()りました。これからは、みんなで健康(けんこう)()をつけること、そして、お(かあ)さんだけに家事(かじ)(まか)せず、(わたし)(いえ)のことをちゃんと手伝(てつだ)おうと(こころ)()めました。

この①から③は、いきなり原稿(げんこう)用紙(ようし)()こうと(おも)っても、大人(おとな)だって(むずか)しいんだ。だから、()ったふせんを()ながら、一度(いちど)(しろ)(かみ)下書(したが)きをしていくといいよ。自分(じぶん)一人(ひとり)では(むずか)しかったら、家族(かぞく)(ひと)(はな)しながらメモをしていくことがおすすめ。メモがたまって全体(ぜんたい)(なが)れができたら、本番(ほんばん)(よう)原稿(げんこう)用紙(ようし)()いていこう。

(こう)学年(がくねん)中学生(ちゅうがくせい)のキミには…>

学年(がくねん)()がっても、読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)手順(てじゅん)(おな)じ。「なか」のABを3セット4セット()けると、分量(ぶんりょう)()えて、充実(じゅうじつ)した内容(ないよう)読書(どくしょ)感想文(かんそうぶん)になるよ。あとは、「つかみ」の()(かた)(すこ)工夫(くふう)することもおすすめ。登場(とうじょう)人物(じんぶつ)(かた)りかけるように()いたり、結論(けつろん)(さき)()いたりと、いろいろチャレンジしてみよう。


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中学生必見!小学生と差をつける読書感想文の書き方カンペキナビ【専門家 塩谷京子先生監修】



<保護者の方へ>

ふせんを見返してもメモが進まない様子であれば、お子さんの気持ちを引き出せるようにさまざまな質問をしてみましょう。また、書くことに苦手意識がある子どもの場合は、スマートフォンやタブレットなどの音声入力を使うのも一つの手。口に出してしゃべるということは、頭の中で文章を推敲している証拠です。最後に、その音声入力した内容を見ながら、原稿用紙にまとめていけばOK。お子さんに合った方法で、読書感想文をサポートしてあげてくださいね。


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【スラスラ書ける!】読書感想文の書き方・3ステップ必勝法


お話を聞いた人:塩谷 京子さん

お話を聞いた人:塩谷 京子さん

放送大学客員准教授/関西大学・昭和女子大学非常勤講師、博士(情報学)。静岡県の公立小学校教諭、関西大学初等部教諭/中高等部兼務を経て現職。図書館教育、情報教育に取り組み、著書を多数執筆。教育用情報システムの開発・研究にも複数参加している。現在大学では「司書教諭資格取得科目」を担当。

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