とくがわいえさだ【徳川家定】

（1824〜58）江戸幕府(えどばくふ）の第13代将軍(しょうぐん）。12代将軍家慶(しょうぐんいえよし）の4男で，1853年将軍職(しょうぐんしょく）をついだ。幼(おさな）いころから病弱で，政務(せいむ）にたえられず，老中(ろうじゅう）阿部正弘(あべまさひろ）・堀田正睦(ほったまさよし）や大老(たいろう）井伊直弼(いいなおすけ）が政治(せいじ）を支(ささ）えた。将軍(しょうぐん）をつぐ直前の1853（嘉永(かえい）6）年6月，ペリーが来航(らいこう）し，翌(よく）1854（安政(あんせい）1）年3月，日米和親条約(にちべいわしんじょうやく）を結(むす）んだ。1857年には江戸城内(えどじょうない）でアメリカ総領事(そうりょうじ）ハリスを引見し，日米修好通商条約(にちべいしゅうこうつうしょうじょうやく）の調印(ちょういん）をめぐる混乱(こんらん）のさなか，1858年，病死。◇家定(いえさだ）の2人の正室（妻(つま））は早くに病死し，3人目に迎(むか）えた正室が薩摩藩(さつまはん）出身の篤姫(あつひめ）（敬子(すみこ），のちの天璋院(てんしょういん））。だれにも子は生まれず，将軍(しょうぐん）のあとつぎをめぐる争(あらそ）いが問題化した。天璋院篤姫(てんしょういんあつひめ）