**とっとり【鳥取(県)】

県名の由来

この付近は,昔は沼地(ぬまち)で,水鳥をとって朝廷(ちょうてい)に献上(けんじょう)することを職業(しょくぎょう)とする,鳥取部(ととりべ)という人々が住んでいたことに由来するといわれている。

県庁所在地

鳥取(とっとり)市

県の面積

3507km2

県の人口

69万人

県の代表的な伝統工芸品と祭り

〔伝統工芸品〕

 ○弓浜(ゆみはま)がすり ○因州和紙(いんしゅうわし) ○出雲石灯(いずもいしどう)ろう

〔祭り〕

 ○流しびな(鳥取市用瀬(もちがせ)町,旧暦(きゅうれき)3月3日)

位置(いち)・地形・気候(きこう)

鳥取(とっとり)県は,中国地方の北東部にあり,北は日本海に面し,東西に細長くのびている。県の東部は氷ノ山(ひょうのせん)・扇ノ山(おうぎのせん)が兵庫(ひょうご)県との境(さかい)をなし,南部は中国山地をへだてて岡山(おかやま)県と接(せっ)し,西部は島根(しまね)県と接(せっ)している。

県の面積(めんせき)の約(やく)85%が山地で,中国山地には1000〜1300mの山々がつづいている。山地の西部にある標高(ひょうこう)1729mの大山(だいせん)は,中国地方で最(もっと)も高い。

この山地から,千代(せんだい)川・天神(てんじん)川・日野(ひの)川の3つの川が,日本海に向かって流れ出て,その下流に,それぞれ鳥取(とっとり)平野・倉吉(くらよし)平野・米子(よなご)平野が開けているが,どの川も短く,平野も小さい。鳥取砂丘(とっとりさきゅう)は,千代(せんだい)川によって海に運ばれた砂(すな)が,海流と北西の季節(きせつ)風によって海岸に積(つ)み上げられてできたものである。

気候(きこう)は日本海側(がわ)の気候(きこう)で,冬,雪による降水量(こうすいりょう)が多い。しかし,対馬(つしま)海流の影響(えいきょう)で,比較(ひかく)的あたたかく,しのぎやすい気候(きこう)である。

歴史(れきし)

昔は東部を因幡(いなば)国,西部を伯耆(ほうき)国といった。奈良時代の国司(こくし)には,因幡(いなば)の大伴家持(おおとものやかもち)や伯耆(ほうき)の山上憶良(やまのうえのおくら)らの名前もある。

室町(むろまち)時代には山名氏(やまなし)が支配,ついで尼子(あまこ)氏,毛利氏(もうりし)がこの地方の支配(しはい)をめぐってあらそった。江戸(えど)時代には池田氏(いけだし)の鳥取藩(とっとりはん)となり,新田開発が進められ,産業(さんぎょう)も発達(はったつ)した。

明治(めいじ)の廃藩置県(はいはんちけん)によって鳥取(とっとり)県となったが,のち島根(しまね)県に編入(へんにゅう)され,1881(明治(めいじ)14)年にふたたび鳥取(とっとり)県となり,現在(げんざい)にいたっている。

産業(さんぎょう)

山地が多いため,耕地(こうち)はあまり広くないが,よく知られる鳥取の二十世紀(にじっせいき)ナシ(ニホンナシ)の生産量(せいさんりょう)は今も全国有数で,砂丘(さきゅう)でのラッキョウ・スイカ・ナガイモ・メロンなどの生産(せいさん)も多い。中央部では,肉用牛の飼育(しいく)や酪農(らくのう)・養鶏(ようけい)がさかんである。

また,日本海は,アジ・サバ・イワシ・スルメイカ・ベニズワイガニなどのよい漁場(ぎょじょう)で,境港(さかいみなと)の水揚(あ)げ量(りょう)は全国有数である。

工業は,鳥取(とっとり)市を中心にした電気・機械(きかい)工業,境港(さかいみなと)市の水産加工(すいさんかこう)業,米子(よなご)市のパルプ,食料(しょくりょう)品工業などが見られる。このほか,各地(かくち)に工業団地(だんち)もつくられているが,生産額(せいさんがく)はあまり多くない。

鳥取砂丘(とっとりさきゅう)や大山(だいせん)を中心とした観光(かんこう)業も,県の重要(じゅうよう)な産業(さんぎょう)となっている。

開発が進む鳥取砂丘(とっとりさきゅう)

鳥取(とっとり)平野の海岸線をふちどる鳥取砂丘(とっとりさきゅう)のすばらしい景観(けいかん)は,観光(かんこう)地として多くの人々をひきつけている。

しかし,この地の人々は,農業を行うために,昔から苦労(くろう)して砂丘(さきゅう)を開拓(かいたく)してきた。本格的(ほんかくてき)な開発は第二次世界大戦(たいせん)後,鳥取(とっとり)大学を中心に始まり,やがて,砂丘(さきゅう)の東部や西部では,砂防(さぼう)林や砂防垣(さぼうがき),スプリンクラーによるかんがいなどによって,砂地(すなち)に適(てき)したいろいろな作物がつくられるようになった。

今では,ラッキョウ・ナガイモ・球根用のチューリップ・ブドウ・メロンなどがさかんに栽培(さいばい)されている。砂地(すなち)は地温が高いので,作物の実りが早く,果物(くだもの)は甘(あま)みが強くなる。

メロンなどをつくるハウス内では,点滴(てんてき)かんがいというかんがい方法(ほうほう)も使われている。これは,穴(あな)のあいた管(くだ)を地表にはわせ,水と養分(ようぶん)を作物の根元(ねもと)に1滴(てき)ずつ送るというもので,水の使用量(りょう)が少なくてすみ,ハウス内が高湿度(しつど)になるのをふせぐという利点(りてん)もある。

砂丘(さきゅう)の開発は,観光資源(かんこうしげん)としての砂丘(さきゅう)の景観(けいかん)をそこなう。開発と保存(ほぞん)のバランスをどのようにとるかが今後の課題(かだい)である。

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