ホログラフィー

レーザー光線などを用いた立体像(ぞう）をうつしだす技術(ぎじゅつ）。物体からの反射(はんしゃ）光（物体光）と物体に照射(しょうしゃ）したものと同一のレーザー光（参照(さんしょう）光）とを干渉(かんしょう）させ，これをフィルムに記録(きろく）する。これをホログラムといい，これには，物体各点(かくてん）の位置(いち）を示(しめ）す情報(じょうほう）がすべてふくまれている。完成(かんせい）したホログラムに作成(さくせい）したときと同一のレーザー光をあてると，干渉(かんしょう）じまによる光の回折(かいせつ）がおこり，物体から出た光と同じような進み方をし，物体の立体像(ぞう）を見ることができる。

〔ホログラムの作成(さくせい）〕

レーザー光で物体を照射(しょうしゃ）し，その反射(はんしゃ）光（物体光）を写真乾板(かんぱん）で受ける。このとき，物体に影響(えいきょう）されないレーザー光そのもの（参照(さんしょう）光）も同時に写真乾板(かんぱん）にあてる。物体光と参照(さんしょう）光が写真乾板(かんぱん）上で干渉(かんしょう）し，強めあったり弱めあったりするが，強めあったところは黒く感光し，弱めあったところは感光しない。つまり，写真乾板(かんぱん）には物体光と参照(さんしょう）光の干渉(かんしょう）の結果(けっか）が記録(きろく）される。

〔ホログラムによる像(ぞう）の再生(さいせい）〕

ホログラムに再生(さいせい）用のレーザー光をあてると，黒化した縞模様(しまもよう）は回折格子(かいせつこうし）と同じであるから，回折(かいせつ）光を生じる。回折(かいせつ）光をホログラムのすべての部分についてもとめれば，物体光と同じものが得(え）られる。つまり，回折(かいせつ）光による物体の像(ぞう）を観察(かんさつ）することができる。