日本各地を飛び回る人に読んでほしい!横田夏向さんのおすすめの本は?【読書推せん文リレー第2回】
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そんなとっておきの一
・おすすめしたい本と、おすすめの理由を書いた推せん文をバトンにして、リレーをつないでいくよ。
・登場するのは学研キッズネットに所属する「探Qキッズ」3名と、いろいろな分野で活躍している著名人の3名。
・次のゲストに読んでほしい本の推せん文を書いてもらって、次のゲストには読んだ感想も聞いていくよ!
第 2回 ゲスト 横田 夏向 くん
2023年にスタートした学研キッズネットの読者会員「探Qキッズ」のメンバー。
電車や宇宙、地政学やプログラミングが大好きで、2023年度全国選抜小学生プログラミング大会では優秀賞を受賞。探Qキッズきっての物知り博士。この春から新中学1年生として新たなスタートをきったよ!
新 たな発見 に心 がワクワク! 本 は“ぼくの好 き”を広 げてくれる
ぼくは小さい頃から電車などの動く乗り物や科学、図鑑が大好きでした。テレビで紹介されていた本や、科学館や博物館に展示されている本など、興味がある本をその時々で両親が買ってくれたから、家にはたくさん本があって、今では300冊を超えるほど!
だから、知りたいものや興味があることをネットで検索するのではなくて、本の中から探して調べる習慣が身につきました。
好きなものはたくさんあったけど、特に夢中になったのが電車。お母さんが言うには、東京駅のホームから新幹線を眺めるのが大好きだったんだって。そして3歳の時に初めて覚えた漢字が「中目黒」。これは「中目黒行き」の電車から覚えたそうです。
電車が好きだから電車にまつわる本も大好き。特に好きなのは『JTB小さな時刻表』(JTBパブリッシング) という本。
『時刻表』って本なの?と思う人もいるかも知れないけど、ぼくにとってはとっても楽しい本なんです。時刻表には、発車時刻だけではなくその時間に走る車両の種類までのっているので、この時間には、きっとこういう電車が走っているんだろうなって予想するのも楽しい。学校の窓から電車を見て、自分で時刻表も作りました。
時刻だけではなく、電車にまつわる豆知識やルールものっています。例えば、どんなルートを通っても最短距離の運賃しかかからない「大回り」というルールも時刻表から学びました。大回りで関東を旅する日程表を作成し、ともだちと電車の旅を楽しんだりもしています。
『時刻表』だけでなく、『電車で行こう!』シリーズ(作:豊田巧、イラスト:裕龍ながれ/集英社)もぼくの好きを深めてくれる一冊。
主人公が日本全国を電車で旅する物語なんだけど、車種が具体的に書いてあるから、読むだけでワクワクする。本を読む前から旅行が始まっている気分になって、すごく楽しいんです。
ページを開いて乗り換え時間を決めるのはすごく楽しいし、こんな行き方ができるんだって新たな発見もある。そのうえで、アプリやネットでどうやったら目的地までお得に行けるのかを検索しています。これがぼくの鉄道旅の楽しみ方!
僕にとって本は好きな世界を広げてくれるもの。好きなことをもっと知りたいから本を読んでいます。
読 んでほしい!の想 いをつなげる推 せん文 リレー
読書推せん文とは、「あの人に好きな本を伝えたい!」という思いを込めた文章のこと。心に残った言葉や登場人物、共感するストーリーなどを書いて、好きな本を誰かに向けておすすめしてもらいます。今回は第一回目のゲストの松井玲奈さんから横田夏向くんへ、 そして横田夏向くんからお笑い芸人の小島よしおさんへの推せん文を紹介します。
【松井玲奈 さんからのおすすめ本 】
なりたい職業 のその先 を考 えてほしい!
前回ゲストの松井玲奈さんから、横田夏向くんにおすすめしたい本を教えてもらいました。本の魅力やおすすめする理由とは?
『ぼくが子 どものころ、ほしかった親 になる。』幡野 広志 ・PHP研究所
ガンになってしまい、余命宣告を受けた写真家の幡野広志さん。当時2歳の息子さんに、親として、父として、1人の人間として残したいメッセージがつづられています。本当の優しさってなに? 学校に行きたくなかったらどうすればいい? 夢と仕事とお金の関係って? 命とは? 幸せってなんだろう? 息子さんだけでなく、誰でも抱える悩みや困りごとを解決できる手がかりが見つかる一冊。
松井さんは、将来の夢について考えている 横田くんに、将来どんな大人になりたいのかを考えるきっかけになってほしいとこの本をおすすめしてくれました。
松井玲奈さんに聞いた!将来の夢がある子どもたちにすすめたい本って?【読書推せん文リレー第1回】
夢 とその先 に向 かってよりいっそうがんばろうと思 いました!
ぼくは自分が興味のある宇宙や電車、プログラミングの本ばかりを手に取ってしまうので、今回のようなエッセイ本を読んだのは初めて。幡野さんのお名前もこの本で初めて知ったんだけど、2時間ぐらいで一気に読んでしまいました。
特に印象に残ったのが、「幸せとは何かを自分で決める」という言葉。幡野さんはガンになってしまって周りから1日でも長く生きてほしいと言われるんだけど、1日でも長く生きることが果たして幸せなのか、と読者に問いかけています。それを読んで、自分の幸せは一体なんだろうって考えたりもしました。
時間 は限 りがある。だからこそ1日 1日 を大切 に生 きていきたい!
幡野さんは余命3年という診断を受けて、息子さんに伝えたいことや息子さんの役に立つ言葉を残したいとこの本を書きました。
ぼく自身は余命宣言をされていないけど、この本を読んで、誰にとっても時間は無限じゃなく、限りがあるものだと改めて気付きました。今自分がやりたいことや、やらなくてはいけないことを考えて、大切に生きていこうと強く思いました。
なりたいこととするべきこと。この本 が自分 の夢 を見 つめ直 すきっかけに!
幡野さんはこの本の中で、“夢というのは職業のその先にあるものだと思う”と書いています。
ぼくの夢はというと、将来JAXAに入ること。
そのきっかけになったのが、小学2年生のときに見た小惑星探査機「はやぶさ」のニュースです。「はやぶさ」が小惑星リュウグウから持ち帰った石の分析や解析をしている様子をテレビで見て、すごく面白そうだ!と心がワクワクしたのを覚えています。それがきっかけで『「はやぶさ」が届けたタイムカプセル~7年、60億キロの旅~』(文:山下美樹、監修:的川泰宣/文溪堂)という本を買ってもらい、夢中になって何度も読みました。
小学2年生のときには、『「はやぶさ」が届けたタイムカプセル~7年、60億キロの旅~』をテーマにした読書感想文を書きました。『「はやぶさ2」のはるかな旅–史上初の挑戦とチームワーク』(監修:的川泰宣/小学館)と『飛べ!「はやぶさ」 小惑星探査機60億キロ奇跡の大冒険』(著:松浦晋也/Gakken)もお気に入りです。
松井さんが「職業を選ぶのがゴールではなく、そこからどうしたいのかを考えてほしい」と推せん文に書いてくれたので 、「JAXAに入りたい」という気持ちだけじゃなくて、そのためにはどうすればいいのか、その先はどうしたいのかを自分なりに考えてみました。
ぼくはいつの日か、はやぶさのような宇宙探査機を飛ばしてみたいと思っています。
ロケットに乗るためには訓練も必要だし体力も必要だから、僕は地上からサポートする側につきたいです。
もともとJAXAを目指してプログラミングやパソコンの勉強はしていたけれど、この本を読んで、入ったあとに何が必要なのか、どういうことを学べばいいのか具体的に考えるきっかけになりました。宇宙探査機を飛ばすにはデータがすごく大事だから、これまでよりもっとプログラミングの勉強を頑張りたいと思うようになりました。
【仕事 で日本 各地 を飛 び回 るお笑 い芸人 の小島 よしおさんへのおすすめ本 】
桃太郎電鉄 を通 して新幹線 の旅 を楽 しんでほしい!
次のゲストはお笑い芸人の小島よしおさん。
テレビやイベント出演、YouTubeの撮影など、日本を飛び回る日々を送っているよ。そんな小島さんにおすすめしたい本をきいてみました。
『桃太郎電鉄でポイント135 日本地理まるわかり大図鑑』
コナミデジタルエンタテインメント(絵・監修)、伊藤 賀一(監修)、玉田 久文(監修)/講談社
日本の気候や地形などの基本的な情報からSDGsやエネルギー問題などの最新情報まで、135のポイントを読んで遊びながら学べる一冊。初級から上級のクイズもあり、親子で「なるほど!」と楽しみながら学ぶことができる。
小島 さんは日本 各地 でお仕事 をしているから、たくさん新幹線 や電車 に乗 るんだろうなと想像 して、この本 を選 びました。
ぼくのおすすめする新幹線の乗り方は、この本を読みながら地図のアプリを見ること。もう少しで名所の近くを通るというのもわかるから、車窓からも川やお城、歴史的な建造物を見逃さないはず!
日本の地理だけではなくて、その地方の特産品や豆知識もいっぱい載っているので、この本を読んで鉄道の旅を楽しんでくださいね!
「読書 推 せん文 」をもっと見 る!
読書推せん文コンクール公式サイトには、過去の入賞作品の中から、本と推せん文を検索できる「お気に入りの一冊ライブラリー」機能があります。
本のジャンルでの検索はもちろん、それ以外にもいろいろな方法で検索できるんです。例えば、「わくわく」「ほっこり」など推せん文に込められた【気持ちのタイプ】や、【すすめている相手】など。
楽しみながら本を探したり、推せん文を読んでみてくださいね!
第 4回 読書 推 せん文 コンクールの作品 を募集 中 !
読書推せん文コンクールでは、今年もみなさんからの作品を募集しています。みなさんは誰かにおすすめしたい本はありますか? 読んでみてほしい理由はなんですか? いつもと違う視点で本について考えてみると、もっと本を読むのが楽しくなるかも!
撮影/小川健 イラスト/かとうとおる 取材・文/末永陽子