県名の由来
江戸時代に津軽藩が現在の青森の地に港をつくったとき,松林が青々として印象的だったため「青森」とよんだのが地名の由来とされ,これを県名とした。
県庁所在地
県の面積
県の人口
県の代表的な伝統工芸品と祭り
〔伝統工芸〕
○津軽塗
〔祭り〕
○ねぶた(青森市,8月2〜7日) ○ねぷた(弘前市,8月1〜7日) ○えんぶり(八戸市,2月17日〜20日)
位置・地形・気候
青森県は,本州の最北端にあり,北は津軽海峡をへだてて北海道と向かい合い,西は日本海,東は太平洋に面している。
北部には,津軽半島・下北半島が陸奥湾をかこむようにつきだしており,下北半島の北部には恐山山地がある。津軽半島の先端は龍飛崎で,青函トンネルで北海道とむすばれている。
県の中央部には奥羽山脈が南北に走り,山脈の西側には岩木川がつくった津軽平野が,東側には三本木原の台地が広がる。
気候は,全般に寒冷だが,奥羽山脈を境に,冬に雪が少ない太平洋側の気候と,雪の多い日本海側の気候に分かれる。
歴史
むかしの陸奥国の一部にあたる。古くはアイヌ民族の居住地だった。平安時代後期,安倍氏,清原氏,奥州藤原氏があいついで実権をにぎり,中央政府に対抗した。
鎌倉時代以降は,西の津軽地方は安倍氏の子孫とされる安東氏,南東の南部地方は南部氏が支配,江戸時代も,弘前藩(津軽藩)と盛岡藩(南部藩)の一部に分かれていた。
明治になって,1871(明治4)年7月に弘前県など7県ができ,9月に合併後,青森県となった。
産業
耕地面積は全国4位,農業生産額は8位で(2009年),農業がさかんな県である。農業の中心は津軽平野の稲作とリンゴ栽培で,米の生産量は全国11位(2010年),リンゴは全国1位である。近年は,根菜を中心に野菜栽培もふえており,ヤマノイモ・ニンジン・ダイコン・カブ・ゴボウの生産量は,いずれも全国5位内にある。畜産もさかんで,とくにブタ(2011年全国8位)やブロイラー(2009年全国4位)の飼育数が多い。
水産業もさかんで,漁獲量は全国3位(2009年),八戸港はイカ類を中心に全国4位の水揚げ量をほこる(2005年)。また,陸奥湾ではホタテガイの養殖がさかんである。
工業生産額は,全国41位(2009年)。非鉄金属と食料品の生産額が多い。工業が最もさかんなのは八戸市で,その生産額は県全体の約3分の1をしめている。八戸市では化学工業もさかんである。六ヶ所村には核燃料処理施設の建設が進んでいる。
日本一のリンゴ産地
青森県のリンゴの栽培面積と生産量は,ともに全国の約半分をしめ,青森県は日本一のリンゴ生産県である。
リンゴ栽培の中心地は,弘前市を中心とする津軽平野南部である。リンゴ栽培は,すずしい気候と水はけのよい土壌のところが適しているが,津軽平野南部のゆるやかな傾斜地と岩木川ぞいは,この条件によくあっている。
青森県でリンゴ栽培が始まったのは1875(明治8)年のことで,政府から配られた数百本の苗木を弘前市周辺の各農家が植えたのが始まりとされている。リンゴは津軽平野の気候風土にあって,栽培は広がっていき,品種の改良や,袋かけで病害虫をふせぐなどの栽培技術の改良によって,生産も大きくのびていった。
品種は,1970(昭和45)年ごろまでは酸味の強い「国光」が中心だったが,人々のこのみにあわせて品種改良が進められ,現在は甘みの強い「ふじ」を中心に,「ジョナゴールド」「つがる」「王林」などが多く栽培されている。