(1933〜2009)フィリピンの政治家,元大統領。フィリピン・タルラックの大地主の家に生まれる。中学から大学までアメリカに留学。22歳でのちに上院議員になるベニグノ=アキノ(当時は市長)と結婚し,1男4女の母として家事に専念していたが,1983年,当時のマルコス政権の政敵とされていた夫は暗殺された。86年,民主野党連合の代表として大統領選挙に立候補し,マルコス政権に反発する人びとの大きな支持を得て,フィリピン初の女性大統領となる。「コリー」の愛称で親しまれ,フィリピン民主化のシンボル的な存在だったが,政権はたびかさなる軍事クーデターにゆさぶられて安定しなかった。92年,4年1期を務めただけで後継にラモス国防大臣を指名し,辞任。政界を引退した。