(1937〜 )外交官・政治家,元フィンランド大統領。旧フィンランド・ビープリ(現在はロシア領)に生まれる。少年時代にソ連軍に追われて避難生活を体験し,20代に貧困撲滅を目的とするNGOに参加した後,1965年フィンランド外務省に入る。1977年に国連特別代表としてナミビアの紛争調停にあたり,87年に国連本部入り。その後,ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争,北アイルランド紛争,アンゴラ内戦,インドネシア・アチェ独立紛争,コソボ紛争など世界各地の紛争調停と和平合意に活躍。多くの紛争にかかわった経験とそれによる人脈ですぐれた仲介者の役割を果たしてきた。1994年から2000年までフィンランド大統領をつとめ,退任後はNGO「クライシス・マネジメント・イニシアチブ」(CMI)を率いて和平活動に貢献している。2008年,ノーベル平和賞を受賞。