あべいちぞく【阿部一族】 森鷗外(もりおうがい)の歴史小説(れきししょうせつ)。1913(大正2)年発表。熊本(くまもと)の細川(ほそかわ)家につかえた阿部(あべ)一族が,武士(ぶし)の意地から屋敷(やしき)にたてこもり,主君の討手(うって)を受けて一族ことごとく,討(う)ち死(じに)する話。江戸(えど)時代の封建(ほうけん)社会における武士(ぶし)の意地を,近代的(きんだいてき)な角度からてらし出した作品。