あぼうトンネル【安房トンネル】 長野(ながの)県松本(まつもと)市と岐阜(ぎふ)県高山(たかやま)市をへだてる安房峠(あぼうとうげ)の直下を貫通(かんつう)しているトンネル。中部縦貫(じゅうかん)自動車道の一部として,1997(平成(へいせい)9)年12月に開通したトンネルで,長さは4.4km。トンネルは北アルプス乗鞍(のりくら)火山帯(たい)の活火山,焼岳(やけだけ)の火口中心部から4kmしかはなれておらず,高熱岩盤(こうねつがんばん),火山性(せい)ガス,出水などの困難(こんなん)とたたかいながら工事は進められた。調査(ちょうさ)開始から33年,着工から17年をついやした大プロジェクトの完成(かんせい)によって,岐阜(ぎふ),長野(ながの)両県の道路交通は新しい時代に入った。