2001年9月11日,アメリカ合衆国のニューヨーク,ワシントンなどで起きた航空機によるテロ事件。事件の日付から「9・11」ともよばれる。アラブ系のグループによってハイジャックされた4機の民間航空機が,2機はニューヨーク世界貿易センタービル,1機はワシントン国防総省に,犯人と乗員・乗客もろとも突っ込む自爆テロを敢行(1機は墜落)。世界貿易センタービルは倒壊,国防総省ビルは炎上し,死者は約3000人におよんだ(犯人19人をふくむ)。この事件は世界中に無差別テロの恐怖を印象づけるとともに,アメリカ人全体に大きな意識の変化を与えたといえる。事件の後,2001年10月ブッシュ政権は,国際テロ組織アルカイダによる事件と断定し,アルカイダを援助するアフガニスタンを軍事攻撃してタリバン政権(イスラム主義政権)を崩壊させた。さらに2003年3月には,テロ支援国家,大量破壊兵器の保有を口実にイラクを空爆・攻撃,サダム・フセイン政権を崩壊させた。