あるおんな【或る女】 有島武郎(ありしまたけお)の代表的長編小説(だいひょうてきちょうへんしょうせつ)。1919(大正8)年刊(かん)。自我(じが)に目ざめた女葉子(ようこ)が,封建的(ほうけんてき)な明治(めいじ)の時代に,古い女性(じょせい)の生き方からの解放(かいほう)をもとめ,敗北(はいぼく)してゆく姿(すがた)をえがいた,わが国の本格的(ほんかくてき)リアリズム文学(現実(げんじつ)を冷静(れいせい)に客観的(きゃっかんてき)にえがこうとする文学)の名作。