あんどうのぶまさ【安藤信正】 (1819〜1871)幕末(ばくまつ)の老中(ろうじゅう)。陸奥(むつ)国(福島(ふくしま)県)磐城平藩主(いわきたいらはんしゅ)。井伊直弼(いいなおすけ)の死後,公武(こうぶ)合体(幕府(ばくふ)と朝廷(ちょうてい)との協力関係(きょうりょくかんけい))の手段(しゅだん)として,和宮(かずのみや)(孝明天皇(こうめいてんのう)の妹)を将軍(しょうぐん)家茂(いえもち)の夫人にむかえた。尊王攘夷派(そんのうじょういは)は,皇妹(こうまい)を人質(ひとじち)にするものだと憤激(ふんげき)し,1862年,婚儀(こんぎ)の直前に信正(のぶまさ)を江戸城(えどじょう)の坂下門外(さかしたもんがい)でおそって負傷(ふしょう)させた。このあと,老中(ろうじゅう)の職(しょく)をしりぞいた。