イーエスさいぼう【ES細胞 】 ヒト万能細胞(ばんのうさいぼう),胚性幹細胞(はいせいかんさいぼう)ともいう。体外受精(じゅせい)で得(え)られた受精(じゅせい)卵の一部を,特殊(とくしゅ)な方法で培養(ばいよう)すると,未熟(みじゅく)な状態(じょうたい)で増殖(ぞうしょく)をつづける細胞(さいぼう)が得られる。これがES細胞(さいぼう)とよばれるもので,一定の方向づけができれば,筋肉(きんにく)・骨(ほね)・神経(しんけい)・臓器(ぞうき)などの組織(そしき)に成長(せいちょう)させることができると考えられている。本人の細胞(さいぼう)からつくられた組織なので拒絶反応(きょぜつはんのう)もなく,提供臓器(ていきょうぞうき)の不足(ふそく)の心配もないため,臓器移植(ぞうきいしょく)の分野でのES細胞の研究が進められている。◇ES細胞からクローン人間をつくる研究も可能(かのう)なため,さまざまな問題もふくまれている。