(1886〜1912)明治時代の詩人・歌人。本名は一。岩手県日戸村に生まれ渋民村(今の盛岡市)に育った。与謝野鉄幹らの明星派の影響を受け,20歳で詩集『あこがれ』をだすなど,早熟な才能を示した。その後,小学校の代用教員や新聞記者,新聞社の校正係など,いろいろな仕事につくが志を得ず,苦しい生活を送った。◇1910(明治43)年におこった大逆事件に深く心を動かされ,詩集『呼子と口笛』や評論『時代閉塞の状況』を書いた。しかし,苦しい生活の中で病んだ肺結核がしだいに進み,27歳の生涯を終えた。歌集に『一握の砂』『悲しき玩具』がある。
コーチ
生活の
哀歓をみずみずしい
叙情でつつんだ3行書きの短歌は,人々に
愛唱されている。