いしだはきょう【石田波郷】 (1913〜1969)昭和時代の俳人(はいじん)。愛媛(えひめ)県松山(まつやま)市に生まれる。本名は哲夫(てつお)。水原秋桜子(みずはらしゅうおうし)に師事(しじ)した。俳句(はいく)の伝統(でんとう)を重んじながら,人間探究(たんきゅう)の俳句(はいく)をめざした。肺結核(はいけっかく)をわずらい,長い療養(りょうよう)生活の間に,人生をみつめる深みのある作品を多くつくった。1954(昭和29)年に読売文学賞(しょう)を受賞(じゅしょう)。句集(くしゅう)に『鶴(つる)の目』『惜命(しゃくみょう)』がある。◇「秋の夜のオリオン低(ひく)し胸(むね)の上」「元日の夜の妻(つま)の手のかなしさよ」