ウォーレスせん【ウォーレス線】 動物分布(ぶんぷ)のうえで,東洋区とオーストラリア区の境(さかい)をなす線の1つ。主として動物に関(かん)するもので,イギリスの博物(はくぶつ)学者ウォーレス(1823〜1913)の研究によって明らかにされた。バリ島とロンボク島の間から北上してカリマンタン島・スラウェシ島間を通り,ミンダナオ島の南へぬける。これに対してオランダの動物学者ウェーバーの主張(しゅちょう)したものは,ウェーバー線とよばれ,これより東方に引かれている。この2つの線の間が,両区の移行地帯(いこうちたい)と考えられる。