えた・ひにん 近世において,武士(ぶし)と百姓(ひゃくしょう)・町人(ちょうにん)とは別(べつ)の身分として不当(ふとう)に差別(さべつ)された人々。支配(しはい)者が身分制度(せいど)を固定(こてい)し維持(いじ)するためにつくりだしたもので,これらの人たちは職業(しょくぎょう)や住(す)む場所を制限(せいげん)され,他の身分の人々との交際(こうさい)もゆるされず,社会的(しゃかいてき)にきびしい差別(さべつ)を受けた。一方,芸能や,治安を守るなどの社会に役立つ仕事もしていた。現在(げんざい)もなお,社会的偏見(しゃかいてきへんけん)や不当(ふとう)な差別(さべつ)がのこっており,その解消(かいしょう)にむけての努力(どりょく),運動が行われている。