電磁波のうちで,波長が1〜0.01nm(ナノメートル,1nm = 10-9m)程度のものをいう。発見者の名をとってレントゲン線ともいう。1895年にドイツのレントゲンがクルックス管を用いて陰極線に関する研究中に,黒い紙や木片などの不透明体を透過する放射線を発見し,「未知の性質の放射線」という意味でX線と名づけた。真空管内で陰極からでた高速度の電子が,陽極に衝突するとき,陽極(対陰極)から発生する。◇物質を透過する作用,蛍光作用,感光作用,電離作用などがある。◇波長の長いX線を軟X線,波長の短いX線を硬X線ということがある。
コーチ
X線の
利用は広く,人体内のようすや
金属内部の
傷を調べるX線写真,
回折による
物質の
結晶構造の研究などにもちいられる。