えのもとたけあき【榎本武揚】 (1836〜1908)明治(めいじ)時代前期の政治(せいじ)家。通称(つうしょう)は釜次郎(かまじろう)。江戸(えど)に生まれ,オランダに留学(りゅうがく)後,幕府(ばくふ)の海軍副総裁(かいぐんふくそうさい)となった。江戸開城(えどかいじょう)後,幕府(ばくふ)の艦隊(かんたい)をひきいて,箱館(はこだて)(北海道(ほっかいどう))の五稜郭(ごりょうかく)にたてこもって新政府軍(しんせいふぐん)に反抗(はんこう)したがやぶれた。のちにゆるされて,黒田清隆(くろだきよたか)の下で北海道開拓(ほっかいどうかいたく)に従事(じゅうじ)したのち,ロシア公使になり,樺太(からふと)・千島交換条約(ちしまこうかんじょうやく)をむすんだ。のち,逓信(ていしん)・外務(がいむ)・文部の各大臣(かくだいじん)を歴任(れきにん)した。