真冬の南天の低い位置に見える星座。オリオン座のリゲルの西から地平線まで,蛇行して星が連なっている。肉眼で見える星は約190個(6.5等星まで)もあり,そのうちα星はアケルナルとよばれ,0.5等である。ただし,アケルナルは,日本では鹿児島県以南の地域でなければ地平線(水平線)上に現れないため,見ることができない。
星座の探し方
11月下旬の0時ごろ,12月下旬の22時ごろ,1月下旬の20時ごろに,南の空に見える。オリオン座のリゲルのすぐ西側から探すとよいが,明るい星がないので見つけにくい。
星座に関する神話
エリダヌスは川の名称。太陽神アポロンの息子ファエトンは,ある日父親の太陽の馬車を拝み倒して借り出し,空へ向かって駆け出した。しかし,ファエトンでは4頭の天馬が引く馬車をあやつることができず,馬車は勝手気ままに道をはずれて走り回った。炎の太陽の馬車のため,地上では火事が起こるなど大迷惑となった。この騒ぎをおさめるために大神ゼウスが雷の矢を放ち,馬車を打ちくだいたところ,ファエトンはまっさかさまにエリダヌス川に落ちていった。哀れなファエトンは,エリダヌス川とともに天にのぼっていったとされる。